農耕が造った社会

ある土地に囲いをして「これはおれのものだ」と宣言することを思いつき、それをそのまま信ずるほどおめでたい人々を見つけた最初の者が、政治社会「国家」の真の創立者であった

「こんないかさま師の言うことなんか聞かないように気をつけろ。果物は万人のものであり、土地は誰のものでもないことを忘れるなら、それこそ君たちの身の破滅だぞ!」

とその同胞たちに向かって叫んだ者が仮にあったとしたら
その人は、いかに多くの犯罪と戦争と殺人とを
またいかに多くの悲惨と恐怖とを
人類に免れさせてやれたことであろう?
(ルソー「人間不平等起源論」)

( ´~`)ノハーイ
私たちは日本社会という現実を生きていて
好むと好まざるとにかかわらず
その社会の一員なわけですが
そもそもこの社会とは一体
誰が何のために造ったのでしょう?
(o゜~゜)oホエ?
意外なことに
狩猟採集時代には
社会がなかったそうです
(o゜~゜)oホエ?
なのでもちろん
国もないし
国境もありません
(゜~゜)
目の前に広がる大地は
誰のものでもなかったのです
(゜~゜)
なぜなら彼らは
価値というものを知らなかったし
持ってなかったからなんですね
(o゜~゜)oホエ?
今の人類の直接の祖先である
ホモ・サピエンスの誕生から
数十万年に渡る狩猟採集時代の間
人類は常に
飢えとの戦いを送っていました
((゜~゜))ブルブル
食料が常に不足していたので
生き伸びるだけで精一杯だったのです
((゜~゜))ブルブル
しかし今から1万年前に
人類は農耕技術を発見しました
(ノ゜~゜)ノジャジャーン
狩猟・採集するしかなかった食料(エサ)が
人間の意志で生産することが可能になったのです
(ノ゜~゜)ノ
そして人類は飢えの恐怖から開放されて
急速なスピードで文明を築いていくわけです
(゜~゜)
その時に人類は初めて
「価値」というものを知りました
(o゜~゜)oホエ?
食料の生産と保存が可能になることで
食料をたくさん生産できる
食料をたくさん持っている
ということに価値が生まれたのです
(゜~゜)
なぜなら誰だって
食料がたくさんあった方がいいからです
(ノ゜~゜)ノもっと
現代ではお金があれば食料が買えるので
お金の方が価値があるかもしれないけど
その頃はまだお金が誕生してないので
食料こそが価値や富の象徴でした
(゜~゜)
現代におけるお金(価値)のやり取りに値するのは
その時代では食料(価値)の物々交換です
(o゜~゜)o○
食料を生産するには
土地が必要なので
土地に価値が生まれました
(ノ゜~゜)ノ
するとここは俺の土地だと主張する人間が
現れたのです
(゜~゜)
地主の誕生です
(o´~`)ノハーイ
そうして
土地をたくさん持っている人
食料をたくさん生産できる人
食料をたくさん持っている人
が権力を握りはじめました
(゜~゜)
権力者の誕生です
(o´~`)ノハーイ
権力者は自分の持つ価値を基に
周辺の住民を束ねて
食料の生産に従事させたり
自分に反抗する者が出ないように
治安維持や住民の管理を始めました
(゜~゜)
社会の誕生です
(o´~`)ノハーイ
そして権力者は
自分たちの社会の価値では飽き足らず
周辺地域の価値をも
奪い取りにかかったのです
(ノ゜~゜)ノウキャー
戦争の誕生です
(o´~`)ノハーイ
そして現代に目を向けると
この構造はまったく変わっておらず
すべての土地は
たくさんの価値(お金)を持つ地主に奪われ
会社の従業員は
権力者(経営者)の命令で
権力者がますます栄えるための仕事に従事し
社会の住民が反抗しないように
法律や警察が目を光らせています
(゜~゜)
そして地球上の大地には
国境線が引かれ
かつては露骨な価値の奪い合い(戦争)をやっていたけれど
最近は鳴りを潜めた代わりに
それぞれの国の国民は
自分たちの国にもっと価値が欲しいと
利害を主張し合っています
(ノ゜~゜)ノもっと
飢えの恐怖から開放された
私たちを含む農耕人は
それだけで十分豊かになったはずなのに
それ以上の価値を追い求める必要が
果たしてあったのでしょうか?
(゜~゜)
もっともただ耕作して食べて寝るだけの人生も
つまらなそうなので
価値争奪戦という一種のゲームを
楽しんでいるだけなのかもしれませんが
(´~`)アァー


参考図書
ルソー「人間不平等起源論」
三井誠「人類進化の700万年」

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