価値のない世界

ニヒリズムとは、一応定義的にいえば
「それを信じて生きるべき究極の価値のようなものは
存在しないという考え方や生き方」
のようなことを意味するといえるだろう

ある価値を信じて、あるいは信じたふりをして
闘わざるをえない状況があることは疑う余地がない
だが、ニヒリストなら、その闘いの現場でもなお
自分が依拠しているその価値自体を根底においては疑っているはずである

新聞や雑誌などに登場するいわゆる公的言論は
多くの場合、ニヒリズムの存在を無視している
たとえば、戦争は絶対にいけないのか、
正義の戦争はありうるのかといった論争の場で
「そんなことはどうでもいいことなんじゃないか」
などといった主張や見地は、そもそも登場する余地がない
そんな見地はあってはならないことが前提なのだ

ことの善悪を論じる前に、そのことを大まじめに論じ合うパワーは、どこから来るのかが問題にされなければならない
(永井均「ニヒリズムからの出発」(共著))

( ´~`)ノハーイ
この世界には
事実と価値があります
(o゜~゜)oホエ?
事実とは
目の前で起きている
ありのままのことです
(゜~゜)
たとえばテレビをつけると
たいていの場合
人間が話したり動いたりしています
(゜~゜)
そこにある事実は
人間が話したり動いたりしている
という単純なことでしかありません
(o゜~゜)oホエ?
事実とはただの状態や現象であり
事実そのものは無価値です
(゜~゜)
それを見た人が
「面白い」「つまらない」「この人好き」「がんばれ」「かわいそう」
などと思うのが価値です
(o゜~゜)o
人は目の前で起きている
あらゆる出来事(事実)に対して
さまざまな価値判断をし続けています
(゜~゜)
価値とは主観的なものでしかないので
人の数だけ価値があり
多様です
(o゜~゜)o
そしてこの世に出回っている
あらゆる言葉や物語や創作物は
人間が生んだ価値の産物です
(゜~゜)
そもそも文字というのは
直線や曲線が組み合わさった模様に過ぎません
(゜~゜)ノ愛
音声もまた
空気の振動でしかないのです
(゜~゜)アーアー
こういう模様が
こういう振動音が
こういうことを意味する
という価値判断を誰かが下して
それが共通認識として広まったのが言語であり
ただの価値判断に過ぎないからこそ
国や文化によって多様性があります
(o゜ロ゜)o
聖書もまた誰かの価値判断であり
それを真実だとみなしたり
崇めたりするのも誰かの価値判断です
(゜~゜)
しかし一冊の聖書が示す事実とは
インクが塗られた紙の束
というものでしかありません
(´~`)アハハ
もっと根本的なことをいえば
一冊の本とは
分子の塊でしかありません
(o゜~゜)oホエ?
ある分子の塊に対して
重大な価値を認めて
人生を捧げたり
罪の裁きを恐れたり
戦争を起こしたりできるのが
人間です
(´ロ`)
実は人間はみんな
世界のありのままの姿(=事実)を認識することができなくて
思い込みや共同幻想や空想の世界(=価値)の中を
ふらふらと生きているだけなのかもしれませんね
(´~`)アハハ
ということで
一切の価値判断をしない
完璧なニヒリスト(虚無主義者)は
この世には存在しないはずで
人間というのは
主観的な価値観や思い込みから
逃れることができない生き物だと言えます
(ノд-。)クスン
それをポジティブに捉えれば
本質的には無価値で無意味な世界に対して
どのような価値や意味でも付与できるのが
人間です
(*^~^*)ノハーイ


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