世界の中心で、愛をさけぶ
第4話ストーリー・あらすじ

復習用&見逃した人向けです。できるだけ詳しく書いています。

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7/23 OnAir "#04" STORY.

第4話「最後の日」

2004年。
17年ぶりに故郷を訪れているサク(緒形直人)。
手紙をもらった高校時代の担任・谷田部(松下由樹)と17年ぶりに再会する。

高校のグラウンドで陸上部の練習を見つめるサクと谷田部。
アキも陸上部に所属していた。17年前のことを回想する二人。

あなたいつもここで見てたよね。
廣瀬はいつも走ってて。
廣瀬が最後に走った日のこと、覚えてる?

忘れるわけがなかった。
17年前、1987年7月19日。
12秒91
アキが走った、最後の日…。


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

1987年。

陸上の県予選が間近に迫ったアキ(綾瀬はるか)。
同じく陸上部の智世と共に、練習に汗を流す。
サク(山田孝之)はそれを見守る日々だった。

サク、中川、大木らは、県予選に二人を応援しに行く計画を立てる。
行事ごとが嫌いな大木にしては、妙に乗り気だった。
大木に想いを寄せる智世は、大木のために頑張ろうと練習にも力が入る。

一方、アキも予選で敗退したら退部して、勉強に集中することを父と約束していた。
陸上を続けるためには勝ち残らなければならず、懸命に練習に打ち込む。

陸上部の練習の帰り。
サクとアキが一緒に帰宅していると、大木が電話ボックスから誰かに電話していた。

話を聞くと、大木は東京に彼女がいるらしく、だがここ1ヶ月ぐらい電話が繋がらないという。 心配した大木は、できれば東京に行って様子を見てきたいと言う。

翌日。
大木は幼い頃の写真を焼き増しして、カセットテープの山をサクと中川にプレゼントする。

何かあったと直感したサクは、大木のバイト先に駆けつける。
すると大木は高校を中退して、東京に行って彼女と暮らす決意を固めたようだ。
世間はそんなに甘くないと中川は反発するが、何もできなくても彼女の側にいてあげたいと言う大木。

何も言えなくなってしまった。
ボウズはきっと、まだアキのことが好きで。
僕のために、必死に友達の顔をしてくれて。
役立たずでも側にいたいという介ちゃんの気持ちは、アキを見てる時の僕と同じだった。


二人の気持ちがわかるサクは、どうしていいのかわからず落ち込む。
そんなサクをアキが励ます。

この間、何でそんなに頑張るのかって、サクちゃん聞いたじゃない。
実は私、リズム感あんまりよくなくて。
だからスタートも苦手なんだけど。
幼稚園の頃にね、お遊戯上手くできなくて、仮病使ってお遊戯会休んだんだよね。
逃げ出した自分が、すごく嫌だった。
やらないで失敗しないより、やって失敗した方がいいと思う。
スケちゃんのこと?
大木くんも智世も。

翌朝。
大木にもらったテープの中から元気が出る曲をセレクトし、ウォークマンと共に下駄箱に入れたサク。
いよいよ明日は県予選だった。

一方、大木が焼き増しに出した写真の現像ができた。
サク・大木・中川・智世の4人で、幼稚園のリレーに出た時の写真だった。
リレー選手に病欠者がいて、代わりに智世が出場。
結局ビリになって智世は泣いてしまうが、そのことをキッカケに仲良くなった4人。

智世は予選に勝ち残ったら大木に告白するつもりでいた。
アキにとっても退部を賭けた大事な予選だった。


大会当日。
客席にはサクと中川。
競技前にアキが挨拶にやってくるが、大木はなかなか来ない。

大木は初めから応援に来るつもりはなく、智世に嫌われるためにわざと嘘をついたと気づいたサクとアキ。

それを知った智世はショックを受けるが、すでに大木は東京へと向かおうとしていた。
4人は会場を後にして駅へと向かって走る。

駅。
電車がやってきて大木が乗り込む。
そこに駆けつけた4人。
智世は走りながら別れの言葉を口にするが、無情にも電車は走り去っていく。
泣き崩れる智世。

大会はすでに始まっていた。
アキの出番までわずかの時間しかなかったが、サクはアキを後ろに乗せて、競技場へと向かって自転車を走らせる。

トラックに到着した二人。しかし、レースにはあと一歩のところで間に合わなかった。
サクが係員にアキの再レースを懸命に頼むが、断られてしまう。

走るって、結局最後は一人なんだって思ってた。
でも違ったね。


そんな二人を見て不憫に思った谷田部が、サクの自転車にストップウォッチを残す。
帰り際に、それを見つけたサクとアキ。


夕方。大会が終わって静まり返ったトラックに、サクとアキがいた。
二人だけの最後のレースが始まろうとしていた。
サクがストップウォッチ片手に笛を吹き、スタートを切るアキ。

すれ違いながら走り続ける人生の中で、
想いがひとつになる瞬間なんて、
ごくたまに、本当にごくたまにしかなくて。
だとしたら、こんな顔を見られる僕は、なんて幸せなんだろう。
こんな風に喜べる僕は、なんて幸せなんだろうと思った。
12秒91は、誰も知らない、僕たちの公式記録。


タイムは12秒91。
亜紀の自己ベストだった。

2004年。

僕が忘れると無くなってしまう。
アキの最後の記録だった…。


17年前のそのことを回想したサクと谷田部。

ずっと一人でやっていこうと思ってたんです。
毎日忙しくしてれば、人生なんてあっという間だって。
で、気づいたら17年で…。
もう?
まだ…まだなんです。
死ぬまでに、あと17年、何回あるんだろうって思って。
ありもしない現実に期待して、夢から醒めると泣いてて。
あと何万回、僕はこんな朝を迎えるんだろうって。
もう…無理だと思ったんです…。
忘れなさい、松本。
あなたたちのことは、私が覚えてるから。
安心して忘れなさい。
もう一度、誰かを乗せて走りなさい…。


泣き崩れるサクを、そう言って慰める谷田部だった…。

第4話終わり。




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