いま、会いにゆきます

巧の病気と人物像について - 小説「いま、会いにゆきます」

TAKU.
脳内の化学物質がでたらめに分泌される独特の症状を抱えている巧。
でも愛すべき存在でもある巧の人物像をまとめました。

・もともと弱虫だった (p.8)
記憶力が弱いので、自分がすべきことはすべてメモ書きにして残している (p.9)
脳内の重要な化学物質がでたらめに分泌される (p.9)
・必要以上に興奮する (p.10)
・場違いなところで不安を感じる (p.10)
・忘れたいのに忘れることができない (p.10)
・忘れちゃいけないのに忘れてしまう (p.10)
・仕事でよくミスをする (p.10)
・自動車免許の仮免許試験で死にそうになって中止。免許の取得を諦める (p.11)
・コンビニ弁当を食べると添加物のせいで必ずお腹を壊す (p.12)
体内センサーは普通の人の数十倍の感度を持っている、温度や湿度、気圧の変化にも敏感 (p.12)
・気圧センサーのついた腕時計をはめている (p.12)
・必要以上に心配してしまうので、道を歩くときはいつも佑司の手を握って放さない (p.15)
・バスや電車をはじめとして、遊園地の機関車や観光地のスワンまで、乗り物すべてに乗ることができない (p.42)
・映画館に入れず、音楽のコンサートや結婚式に出席することもできない。大勢の人間がいる場所で黙らなければならない状況になると、大声でしゃべり出したくなるという癖があるため (p.44)
・大学の授業中にもこの喋りだしたくなる癖に困ぱいし大学を中退する (p.45)
・体内センサーが敏感なのでタバコの煙は脅威 (p.45)
コーヒーが飲めないのでスターバックスで注文するのはミネラルウォーター (p.45)
食事は日に5回、小分けにして摂る。食事を忘れるとお腹が空いてエネルギー切れになり、動けなくなる (p.52)
・お腹が空くとエネルギー切れで動けなくなる (p.52)
何度も夜中に目が覚めてしまうので22時には寝る (p.87)
・信号を見分けるのも苦労するぐらいの色弱 (p.174)
・ビルの20階以上高いところに行けない (p.189)
地下に行けない (p.189)
・ものすごい心配性で、何事に対しても必要以上に不安を感じてしまう (p.189)
・免疫システムが安物で、年に10回は風をひいて熱を出す (p.266)
・心気症的な妄想があり、ありもしない悪い想像が巡り始める (p.270)
「ポ、ポ、ポ、ポ、ポ」と言ってると気分が落ち着く (p.343)
エレベーターに乗れないのでいつも階段を使う (p.345)


=感想=
このように生活に不自由を抱えているからか、巧は多くを望まない性格です。
だから欲望が希薄というか、澪との、そして佑司とのささやかな幸せを大切にできるんですね。
乗り物に乗れなかったりで極端に行動範囲の狭い巧は、澪と佑司のことを見失うことがありません。
逆に言えば、色々なことができたり、色々な選択肢があればあるほど、欲に駆られて大切なものを見失いやすくなるのかもしれませんね。






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