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未成年 名セリフ


―― 博人のナレーション
―― 博人
―― 萌香
―― 五郎
―― 神谷
―― アリサ
―― 武郎
―― 梅原
―― 見城

[1話]
つまり…その、何が言いたいかっつうと…
私のことが…好き?
どうして?
お兄さんのことが憎いの?
あなたはお兄さんにコンプレックスを持ってる
それで、お兄さんの恋人かもしれない私に告白して奪ってしまおうって
兄貴は関係ないんだ
付き合って…私とキスがしたい?
セックスがしたい?
そんなこと考えてないよ
ただ…

明日が雨でも晴でも関係ねぇ
ただ彼女に俺は、この先も
ずっと、ずっと、思いっきり…
会いたいだけなんだ

[2話]
バランス悪いって言われちゃそれまでさ
あぁ…いつでも喉はカラカラなんだ
彼女がいつでも欲しくて、頭ん中もカラッポさ

兄貴…兄さんとなんかあった?
なんかって?
その…口に出しては言いづらいようなこと
そうね、恥ずかしいから言えないわね
そうなの?
ほら次の問題
そっちの問題の方が重要だよ
あなたには関係ないわ
関係あるよ、だって、だって俺は…
私のことが好き
そうです…
だからって、あなたが何をしてくれるの?
兄貴をぶん殴ってやる
そんなことをしても、私が惨めになるだけ
それに、あなたじゃお兄さんに勝てっこないわ
ね、あなたはあのちびっ子のチーム
何回やっても勝てないの
勝ったら?
もし俺が勝ったら?
そしたら?
俺と結婚してくれ!

人生は悪くない
俺でもたまにはそう思う
いきさつはどうであれ、俺と一緒にいる時に、彼女が最後に笑ってくれたなら…
今日一日はとりあえず、それで最高!

[3話]
生まれる前からの決まり事をうだうだごねるつもりはないさ
俺はもっとテキトーだからね
臭ぇセリフでまとめちまうなら、第一志望は譲れないだけさ
ただ…いつも誰かを、いや何かを、わぁーっと腹一杯、愛したいんだ

[4話]
誰だって一度や二度のミスはあるさ
けど、ついてなけりゃそいつはみんなの前で起こっちまう
おまけにたったそれだけで、そいつの未来が決められちまう
そいつが俺達の、クソッタレ人生さ

あいつはダチなんだ
そりゃちょっといかれた所もあるけど、いいヤツなのに
なのに俺は…土壇場でビビッちまって
退学になるのが嫌で
いきなり社会に放り出されるのが嫌で
兄貴や親父に見下されるのが嫌で
知らねぇって、そんなヤツ知らねぇって言っちまった…
そんなヤツは友達じゃない…
誰だって、最後には自分が大事なんだから
違う…中学の時、五郎が教師殴った時、俺はあいつをかばったんだ
なのに…それなのに…
俺は変わっちまった
3年も経たねぇうちに
汚ねぇ大人になるように
いつの間にか変わっちまったんだ…
…あなたが濡れるよ
いいの、あたしはとっても…雨が似合うから

こんな安物の俺でも、誰か気に留めてくれる人がいるんなら
俺は一体何を惜しむっていうんだ
オーバーだけど言わせてくれよ
きっと、命だってくれてやるさ

[5話]
ヒロ、今まで生きてきて楽しいことなどあったかい?
苦しいことや悲しいことに比べてどうだい
比較になどならないだろ
君らはいい時代に生まれた、大人はみなそう言うね
この国には戦争もなく、平和な何不自由のない暮しがある
貧富の差もほとんどなく、みな機会は均等に与えられる
しかしそのことが、僕らに何の言い訳も与えないように追い詰めているんだ
ストレスとプレッシャーだけの毎日
逃れるには、もはや宗教にでもすがるしか道はない
ストレスは一定以上丸く蓄積されると、突然鋭くなって向かうべきベクトルを探す
自分に向ける者は自殺し、他人に向ける者は理屈を失う
そうなるともはや狩りに近い
人間狩りさ
精神は近代を拒絶し、原始をさまよい、大昔の祭で盛り上げる狩りをする
失望と怒りは別の人格を造り出す
生きていればいいことがある、そんな綺麗ごとはもはや子供にも通じない
彼らもまた、既にストレスに支配されてるからね…

聞いたんでしょ、私のこと
あなたにお願いがあるの
聞いたこと、お兄さんには黙ってて
結婚なんて考えてない
ただ…一度だけ、一度だけ彼に抱かれたいの
だって、あなたは…
死んだって構わない
お願いします
私のこと、黙ってて下さい
お願いします、お願い…

ドブに入るのは俺たちなんだ
五体満足のくせしやがって、チンケな不満はたらたらダべる
そうさ、ドブに浸かるのは俺たちの方なんだ

[6話]
ガキの頃の運動会さ
ゴールが見えりゃ駄馬でも走るぜ
背中を向けて逆に走っちまうような、そんなすね方はもううんざりなんだ
とりあえず次のページをめくるっきゃねぇ
天国だろうが、地獄だろうが

なぁデク、俺だってよ、昔から嫌われてたわけじゃねぇんだぜ
ただよ、嘘が嫌なだけなんだ
ただそれだけなのに、俺が嘘を嫌えば嫌うほど、周りから嫌われちまうんだよ
俺は本当はみんなから好かれたかった…
分かってくれる仲間が欲しかった…

萌香、俺はあなたのことが好きだ
初めて会った時から、ずっとずっと…
だけどあなたは兄貴の恋人で、一度は諦めた
けど、俺はあなたを泣かしたりしない
俺は、あなたがいないとだめなんだ
俺はあなたを…愛してる

俺たちはみんなサーカスのピエロさ
バカみたいにおどけて笑うんだ
悲しい時が来たって、きっとバカみたいにおどけて…

[7話]
幸せなんて他人と比べるもんじゃない
上を見たらきりがないしね
だからって萌香、あなたの選んだ生活は本当に幸せと言えるかい?
もう二度と、恋をしないと誓うなんて…

セックスを売り物にしてた私が言うのもなんだけど、同じ体なんていつか飽きるし飽きられるわ
飽きないのは、温度だけだと思うよ
温度?
温かくてやさしい温度
慣れ親しんだ二人だけのぬくもり
そっちの方がずっと大切なのよ
セックスするよりも、眠る方が大切なように…

言い訳なんかまだましさ
人を悪く言うしか脳がねえ、チンケな自分に唾をしな
お前はつまり、誰でもねぇのさ

[8話]
きっと誰だって、竜宮城に行ってみてぇに決まってる
できれば明るいうちに辿り着いて、夜が明けるまで騒ぎたい
嫌なヤツも、嫌な事もまるでない、竜宮城があるんなら…

くだらねぇな
朝っぱらから、芸能人の不倫がどうのこうのって
日本人ってのはよ、きっと世界一他人のあら探しが好きな人種じゃねえかな
他人の失敗や不幸が、大好きなんだよな
雑誌もテレビもそればっかだ
他人の誹謗と中傷ばっか
数字と部数が伸びるからな
どいつもこいつもてめえに自信がねえから、他人を見下ろしてホッとしたがる

公園でブランコに座っていた私は、不意に胸が苦しく感じました
激しく動いたわけでもない
ただ、そこに座っていただけで
景色が…瞬間色褪せたんです
モノトーンの世界
……
彼は私を必要としてるの
一番悲しい時に、私に電話をくれた
……
私は死ぬまで絵日記を描いていたいんです
赤や、黄色や、緑、そして時にはブルーを選んでも
好きな人のそばで…ヒロを守れるわ

知ってるかい
知ってるかい?
これから何にもないとこ目指すのさ
知ってるさ
知ってるさ!
そこにはきっと、ホントのことしかないってことを…

[9話]
もう一度やり直せたら
人間、誰でも一度はそう思うんだよ
もう一度全部チャラにして、今度はきっとうまくやれるさ

ガイア仮説というのは知ってるかい?
地球全体が超生命体として生きているという説さ
僕には聞こえる、地球の悲鳴がね
この世を造り返して欲しいという哀願が聞こえるんだ
狂ってやがる
狂ってるのは今の社会さ
誰もがどこかで狂わねば生きていけない
皆が皆、自分の論理と欲望だけで動いている
大人たちは卓上の論理だけで、自分たちの造った環境が
今の僕らの空間の歪みの根源だと理解はしない
つまり僕らの子供たちもまた、僕らの造る環境によって決まるんだ
だからこそ、今の狂った社会の軌道を修正する必要がある
僕らの手で…
その子供がここにいたら死ぬかもしれないのよ
だとしたらそれもやむをえない
大いなる犠牲だよ
救われる数限りない、未来の子供たちへの…

すべてのことに対して、他人と比べるような世の中が嫌なんだよ
例えばそいつの傷を探して、よってたかって開くような真似はやめて欲しい
そいつは痛みをかばうために、周りに攻撃的になるだろう
例えば彼女に、一つの価値観を押しつけないで欲しい
彼女は絶望して、一人ぼっちになろうとするだろう
そいつは俺より偉くねぇし、俺もそいつより偉くねぇってことさ
いい家に住んだり、いい車に乗ってるからって偉くねぇ
ただそいつらはそれが欲しかっただけなんだよ
東大出たからって偉くねぇ
オリンピック出たからって偉くねぇ
政治家だって別に偉くねぇ
ただそいつらはそうなりたかっただけなんだよ
努力しても駄目なことってのはあるんだよ
どうしてもビリにしかなれないやつだっている
人間はそれぞれ細胞ってやつが違うんだしね
第一さ、他人をけ落としてまで、人より上に立ちたいため努力なんてさ
ちっとも偉くなんかないんじゃないのかな
俺たちは車やテレビじゃない
他との性能を、嫌でも比べられちまう
そんな視線には、そんな社会にはもううんざりなんだよ

俺たちは、ただ食って眠るだけの一生さ
たいした差なんかあるもんか
誰かを傷つけたり、騙したりしないですむなら
そうさ…俺たちにたいした差なんかありゃしねぇんだよ

[10話]
お兄ちゃんは変わったね、お父さんが死んでから…
親父は殺されたんだ
クサレヤクザ同士の流れ弾に当たって
あんな優しい親父だったのに
だから俺は、社会悪から罪の無い人を守るために刑事に
違うわ、お兄ちゃんは悲しみを憎しみに変えちゃったのよ
そうすることで、自分も変えちゃったの
悲しみはいつか癒されるわ
けど憎しみは消えない
いつまでも消えずに、人の気持ちをただ一色の孤独な色に染めていってしまう
私もそうだった
ヒロと出会う前までは…
自分の体を悲しんで、いつか人を憎んでしまったのね
人と自分を比べることはないのに
私たちはテレビや車じゃない
比べられることはない
自分は自分なんだ
そうヒロが思わせてくれたの

早く大人になりたいね
そしたら誰も文句は言わないんだろ
ふーん、そうでもないの?
大人は大人で大変なんだね
質問
だったら一体いつなのさ、自由に羽をのばせる時は…

[最終話]
聞いたよ、愛し合うことができたんだね
産めるさ
子供だって、いつかきっと
僕が医師として、君の友人として産ませてみせる
分かってるよ、君の言いたいことは分かってる
君は冒険をしたんだ
一生に一度、愛する人のそばで冒険をしたんだね

俺はずっと考えてたんだ
俺たちはなぜ生まれ、なぜ死ぬのか…
けどいくら考えてもちっとも答えなんか出やしねぇ
けど俺たちはいつも何かを考える
花や木や虫たちはそんなことを考えたりはしない
花はただそこに咲いてるだけだ
ただ無心に精一杯咲いて、いつかは何も言わずに枯れていく
俺はそんな花が大好きだ
永遠じゃないから、いとおしく思って大事に水をやる
俺たちも永遠じゃない
やがては誰もが死んじまう
ただ花と違うのは考えることだ
もっと沢山の栄養を吸収したい
もっと太陽の光を浴びたい
できれば一人で独占したい
嵐が来て他人が流されても、同情はするが助けることはない
俺たちは同情が好きだ
俺たちは他人の不幸が好きだ
俺たちはいつもいつも自分を他人と比べている
いつもいつも小さな不満がある
孤独で、自分の無力を嘆いている!
…もうそんな生き方は辞めよう
初めからやり直すんだ
ただ自分の足元と空を見つめるだけでいい
ただそこに咲いている花みたいに…
俺自身も比べられてきた
けど俺自身も友達のことを比べていたんだ
知らない間に…そいつに同情して
そいつを…友達なのに、デクを…
あいつは許してくれた
だから俺も初めからやり直すんだ
あんな事件を起こした俺でもやり直せる
俺の愛する人が教えてくれた
ただ精一杯そこに咲いていた彼女
人間の価値を測るメジャーは、どこにも…どこにもないってことさ
頭のデキや、体のデキで簡単に測ろうとする社会があるなら、その社会を拒絶しろ!
俺たちを比べるすべての奴らを黙らせろ!
お前ら自分が無力だとシラけるな!
矛盾を感じて、怒りを感じて、言葉に出してNOって言いたい時
俺は、俺のダチは、みんな一緒に付き合うぜ

なんだか妙にハイな気分さ
昨日ぐっすり寝たせいだろう
腹一杯に食ったら、一緒に少し走ろうぜ
寄り道したってかまわないだろ



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