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過去ログNo1
アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 読者の皆様へ。
パート1からの読者の皆様、こんにちは。初めてこのスレッドに来てくれた方、はじめまして。
私は世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールドを執筆しておりますグーテンベルクです。読者の皆様のおかげでこの物語も、ついにパート2へと突入いたしました。本当にありがとうございます。
なお、アナザー・ワールドでは読者の皆様のご感想、質問、メッセージなど歓迎いたします。これからもよろしくお願いいたします。
 
http://www.alived.com/cgi/yyai/yyplus.cgi?mode=past_one&no=6604&pastlog=11
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パート1へのリンクです
(白血病克服編全15話、幸せとは編1〜20話まで、その他特別編数話があります。)

 
 パート2はコンプリートいたしました。ありがとうございました。


   グーテンベルク・リヒター
...2005/02/20(Sun) 22:44 ID:CmTixGPk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。

こんばんは。 昼休みに見た時、299番だったので切り番頂こうかと思ったのですが、止めておいて正解でした。
スレ主にパート1を閉めていただけました。
でもってまた1番をという事で、いつも楽しみにしています。
パート2でも亜紀と朔の幸せな姿をお願いします。
長丁場となりそうですが、お体に気を付け頑張って下さい。
...2005/02/21(Mon) 22:05 ID:nQHARsdo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルク様
パート2突入おめでとうございます。
これからも楽しいストーリーをお創りください。
まずはご挨拶まで。
...2005/02/21(Mon) 23:41 ID:ldvdBDoM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:けん
グーテンベルク様
 パート2突入おめでとうございます。明希の特別編とても感動しました。明希のアナザーも朔みたいな人と今度はバツ一でなく幸せな結婚をしてほしいですね。では、これからも体に気をつけて頑張って下さい。
...2005/02/22(Tue) 01:42 ID:MVzA89C2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 北のおじさん様へ
おはようございます。グーテンベルクです。切り番を私に残してくれてありがとうございます。これからも物語はまだまだ続く予定ですので今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。パート1に続きパート2でも1番レスでしたね(嬉)。これからもよろしくおねがいします。

 朔五郎様へ
おはようございます。グーテンベルクです。祝福のメッセージをありがとうございます。これからも物語の執筆をがんばりますので、これからもよろしくお願いいたします。

 けん様へ
おはようございます。グーテンベルクです。パート2スレ立ち上げを祝福していただきましてありがとうございます。明希はどのような男性と結婚するのか、まだ決まっておりませんが幸せな結婚をしてほしいものですね。今後も執筆をがんばりますので、どうかよろしくお願いいたします。
...2005/02/22(Tue) 06:53 ID:xSiHuTVM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Marc
こんにちは、グーテンベルク様
Part-1完走&Part-2開始おめでとうございます♪
感想を書く時間が余りありませんが、毎回楽しませて頂いてます。
これからも、楽しんで書いて頂ければと思います。
よろしくお願いします〜
...2005/02/22(Tue) 08:24 ID:a4XteO6c    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。パート2突入おめでとうございます。
お互い長丁場となりましたが、止まりませんね。これからも体調優先で頑張っていきましょう。楽しみにしております。
...2005/02/22(Tue) 14:09 ID:xIJgH9TI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:clice
グーテンベルク様
多くの方の支持を受けてのパート2のスタートおめでとうございます。
これからも読者にほのぼのとした安らぎや、感動を伝えられるような文章をぜひ書いていって下さい。応援しています。
...2005/02/22(Tue) 21:28 ID:zlYrVClQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
グーテンベルク様、今晩は。
これからも温かみのあるお話を楽しみにしております。
...2005/02/22(Tue) 21:38 ID:.liclPII    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 Marc様へ
こんばんは。グーテンベルクです。毎回読んでいただきまして、そしてパート2突入を祝福していただきましてありがとうございます。これからも少しでも素晴らしい物語になるように頑張りますので今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。これからもよろしくお願いいたします。

 たー坊様へ
こんばんは。グーテンベルクです。たー坊様に続きまして私の方もついにパート2突入いたしました。祝福していただきましてありがとうございます。本当にお互いに止まりませんね。これもセカチューの魔力でしょうか?これからもお互いに頑張っていきましょう。

 clice様へ
こんばんは。グーテンベルクです。パート2突入を歓迎していただきましてありがとうございます。安らぎ、温かさ、そして感動を読者の皆様に味わっていただける作品になるようにこれからも頑張っていこうとおもいます。執筆者同士お互いに頑張っていきましょう。

 SATO様へ
こんばんは。グーテンベルクです。応援のメッセージを書いていただきましてありがとうございます。これからも朔と亜紀の温かな世界、そしてその後のストーリーを頑張って書いていこうと思っております。執筆者どうしお互いにがんばりましょう。

 読者の皆様へ
こんばんは。グーテンベルクです。現在第21話を執筆しておりますが、アップを明日に延期することにいたしました。近頃仕事が忙しく執筆のペースが遅くなっておりますことをお詫び申しあげます。これからも読者の皆様が満足していただけるような作品になるよう努力していきます。今後を楽しみにしていただければ幸いです。

 おまけです。
昼下がりの宮浦漁港、ここはあまった魚が置いてあったりすることもあるので、よくネコの姿が見られる。
ボウズがネコを撫でていると、ネコが喉をゴロゴロ鳴らし始めた。
ボウズ「朔。猫ってどうやって喉を鳴らしているんだ?」
朔  「理学部の生徒に聞いたことあるけど、実は今の科学では解明されていないらしい。」
ボウズ「本当かよ。こんなに身近にいるのに。不思議だな。まったく。」
暖かな日差しの中、丸くなってウトウトし始めたネコを見ながら、まるで時間の止まったような町の、のんびりとした空気を感じる2人だった。
...2005/02/23(Wed) 23:11 ID:ItP6JVMM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たか
こんばんは。お久しぶりです。

パート2開業おめでとうございます。
これからもマイペースで、執筆を続けてください。
お にも気をつけて頑張ってくださいな。
...2005/02/23(Wed) 23:19 ID:KHmJJKIM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たか様へ
こんにちは。お久しぶりです。グーテンベルクです。パート2突入を祝福していただきましてありがとうございます。これからも読者の皆様が満足していただける作品になるように頑張ります。執筆者同士お互いに頑張っていきましょう。
...2005/02/24(Thu) 16:29 ID:4yBzgBlY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド
     (幸せとは・・・編)
   第21話 亜紀の受験勉強

 1992年8月のある日、亜紀は朔の家にやってきていた。受験勉強を朔に手伝ってもらうためだ。
亜紀 「うーん。どうもこのあたりが苦手。そのまま積分して体積を求めることができると思ったのに・・・。」
亜紀は入院中も受験のために少しずつ勉強をしていたのだが、今でも数学の応用問題は苦手なようだ
朔  「うん。でも軸線がX軸に並行してないから、積分範囲が変わってくるよ。」
亜紀 「あ、そうか。ということは積分範囲を0から1/cosαにすれば・・・。」
朔  「うん、そこがポイントだな。」
亜紀 「できた!」
朔  「正解!頑張ったね。」
亜紀 「嬉しいな。数学、苦手意識もっていたけど、解けた時は嬉しいよね。」
 数学の勉強が一段落したのはちょうど正午を迎えたころだった。
富子 「亜紀ちゃん。せっかくだから家でお昼食べないかい?」
朔  「亜紀、食べて行きなよ。」
亜紀は朔の家の昼ごはんによばれることにした。
富子 「亜紀ちゃん、体の具合はどうなんだい?まだ病院へは行っているのかい?」
富子は亜紀がはやく完全に元気になってほしいと毎日祈っていた。亜紀の退院後の経過をずっと気にしていたのだ。
亜紀 「まだ、月2回通院していますけど、おかげさまでいつも元気にすごしています。」
富子 「安心したよ。でもまだまだ無理するんじゃないよ。」
亜紀 「はい。ありがとうございます。」

朔の母、富子がいつも自分のことを心配してくれている。そのことに他人を思いやる気持ちの温かさを感じた亜紀。これからどんな未来が待っているかは分からないが、他人を思う優しさだけは自分の心に残しておきたいと思っていた。

 夕方、朔の家での勉強を終わらせた亜紀は、朔に自転車で家まで送ってもらった。
亜紀 「朔ちゃん。今日もありがとう。」
朔  「そしたらまた明日。何かあったらすぐ電話して。」
亜紀は朔の姿が見えなくなるまで見送っていた。
亜紀 「ただいま。あれ?お父さんは?」
綾子 「亜紀ちゃん、おかえり。お父さんはまだ仕事中よ。」
亜紀 「え?車は外にあるよ。」
亜紀の父、真は仕事に行く時いつも車で出かけていたので、車がある時は必ずと言っていいほど真は家にいたのだ。車があるのに真がいないことを不思議に思う亜紀。
綾子 「朝ね、お父さんこう言ってたの。〜亜紀が地球環境と自然を守りたいと言ってたから俺も協力する。これからマイカーの使用は必要最小限にする。〜てね。」
亜紀 「お父さんが??」
綾子 「うん。歩いて10分のところにバス停があるから今日からバスで行くって言ってたわよ。」
亜紀 「そうなんだ。お父さんも考えてくれていたんだんね。」
ちょうどその時、リビングルームのドアが開いた。真の帰宅である。
真  「ただいま。」
亜紀 「お父さん、おかえり。今日バスで行ってくれたんだね。」
真  「今日はバスに乗りたい気分になってな。」
亜紀 「じゃあ、明日は車なの?」
真  「健康のために歩きたいから明日もバスにする。」
真はそう言い残して、風呂へと向かって行った。
綾子 「意地っ張りだけどね。」
亜紀と綾子は微笑みながら真の不器用な優しさを嬉しく思っていた。

 夕食後・・・
亜紀 「お父さん。」
真  「なんだ?」
亜紀 「数学、教えてくれないかな?」
真  「仕方ないな・・・よし、計算用紙とテキストと筆記具を持ってきなさい。」
亜紀 「はーい。」
亜紀が自分の部屋にそれらを取りにリビングを出ようとした時、真の方を振り返った。
亜紀 「お父さん。」
真  「今度はなんだ?」
亜紀 「本当にありがとう。お父さん、大好きだよ。」
真  「いいから、筆記具とテキストを持ってきなさい。」
亜紀が部屋を出た後、真の普段の厳しそうな顔が一気に緩んだ。そして、真がとても嬉しそうな様子でいるのを綾子は見逃さなかった。
綾子 「いじっぱり・・・」
この時の真は飛び上がるほど嬉しい気分だったことは言うまでもなかった。

       続く
...2005/02/24(Thu) 20:39 ID:4yBzgBlY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:くれい
こんばんは。
普通にドラマのキャスティングで想像できてしまうあたりが
まだまだ中毒は終わってないのかも・・・。
と思ってしまうくらい良い出来ですね。

これからも期待しております。
...2005/02/25(Fri) 22:24 ID:32n7Cs.g    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゲッツ
グーテンベルク様、お久しぶりです。アナザー・ワールドもついにパート2に突入しましたね。おめでとうございます。パート1の20話と特別編とパート2の21話読みました。どれも結構良かったです。これからも頑張ってください。
...2005/02/25(Fri) 22:48 ID:uBi8D6/c <URL>   

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
相変わらずですね。真の意地っ張りは。
もう少し、人が丸くなるといいんですが・・・(笑)
そんなこともなさそうな気がしますね。どんなに真にも周囲にも良いことがあっても、笑顔が少ないところが真の味があるところなんでしょうね。
...2005/02/25(Fri) 23:04 ID:ckTUR6IE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
これが一番の親孝行ですね。
真の心の中が見えるようです。
...2005/02/27(Sun) 18:01 ID:ZaF3A5rU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 くれい様へ
はじめまして。こんばんは。グーテンベルクです。この物語を読んでいただきましてありがとうございます。執筆しております私もドラマのキャストを思い出しながら書いております。そして書いているとドラマを見たくなりDVDを見たりもしております。これもまた、セカチュー中毒の一つなのかもしれませんね(笑)。これからもよろしくお願いします。

 ゲッツ様へ
お久しぶりです。グーテンベルクです。ゲッツ様がこのスレに来てくれるのを首を長くして待っておりました。近頃執筆のペースがダウンしておりますが、今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。人一倍家族を想いながらも、それをうまく行動や言葉にできない真。ドラマの真のある言葉が心に残っておりました。真「もっと、甘やかしてやればよかった。」
この物語では、親として後で後悔しない娘との付き合いについても書いていけたらと想っております。

 朔五郎様へ
こんばんは。グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。亜紀もついに表に表れない真の心の中の優しさを見抜くようになってきました。心も大人へと成長した亜紀。これからはぜひ親孝行してもらいたいところですね。
...2005/02/27(Sun) 18:54 ID:4.g15nO2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド
      (幸せとは・・・編)
   第22話 夏の大空のもとで・・・@   

 たこ焼きパパさんでなにやら本を読んでいるボウズ。ちょうどそこに朔と亜紀は通りかかった。
朔はボウズを驚かそうとこっそりボウズの背後に忍び寄って、背中を叩いた。
 バシッ!!
ボウズ「うわ!!!」
朔  「よう!何してんだ。ボウズ。」
ボウズ「何してんだ。じゃないぜ。びっくりしたじゃないか!」
亜紀 「ボウズ、おはよう。」
ボウズ「あ、おはよう。廣瀬。」
亜紀 「その本、何の本?ずいぶん真剣に読んでたみたいだけど。」
ボウズ「これはイスラム教の本。こっちがキリスト教。」
朔  「あれ、ボウズは仏教だよな。家お寺なんだし。」
ボウズは高校卒業後、実家のお寺を継ぐため本格的な修行をはじめ、今では立派な僧侶になった。どう考えても仏教を信仰しているはずである。
ボウズ「うん。仏教だけど。でも他の宗教についても色々勉強しておこうと思ってな。」
朔  「なんで?」
ボウズ「今も世界のどこかで宗教の対立で紛争がおこったりしているだろう。だから色々な宗教を学んでいろいろな考え方を知って、いつかそういった紛争が終わる役に立てたらいいと思ってな。」
宗教中立国家の一つである日本。ここでは狭い国土の中にいろいろな宗教があり、争いになることもない国である。ボウズは日本の宗教信仰者として何か人の役に立ちたいと思っていたのだ。
亜紀 「ボウズも頑張っているんだね。私も見習わないとな。」
ボウズ「無理するんじゃないぞ。廣瀬。」
亜紀 「うん。ありがとう。無理はしないよ。」
朔  「ボウズ、お前も無理するんじゃないぞ。」
ボウズ「ああ、大丈夫だ。」
ボウズは笑顔を見せた。
ボウズ「そう言えば、お前達はどこに行くんだ?」
朔  「ももせ駅。じいちゃんにお礼を言いにな。」
ボウズ「そうか。今度俺からもお礼言いにいくぜ。ばっちりお経をあげておくよ。またな。」

 ボウズと別れた朔と亜紀は自転車をこいでかつて祖父とサトさんの骨を巻いた、廃線となった鉄道のももせ駅へとむかった。自転車を降りてしばらく歩くとすっかり荒れ果てた線路に出た。この線路を列車が走ることはもうない。
亜紀 「ここ、5年前より周りの木々が成長しているよね。」
朔  「ああ。本当だな。お、あそこにあんなに大きな木があったんだな。初めて知った。」
朔が見たのは森の奥にありながら背が高いため、線路からもよく見えた。おそらく樹齢5・600年以上の大きな楠だった。
亜紀 「きっとあの木はずっと昔から宮浦の街をここから見守っていたんだよ。きっといろんなこと知っているんだと思うよ。」

 しばらく歩いて行くと、駅が見えてきた。かつてのももせ駅だ。
朔  「じいちゃん。亜紀は、このとおり元気になったよ。俺、亜紀が生きていてくれて本当に幸せだよ。これからもどうか天国から亜紀を見守っていてほしい。亜紀には、幸せになってほしいんだ。俺の分を亜紀に分けてあげて。」
朔は亜紀に聞こえないくらいの声で大空に向かって願い事をした。
亜紀も大空に向かって何か祈っていた。
 しばらくして・・・
亜紀 「サークーちゃん!お昼、ここで食べようか。お弁当作ってきたよ。」
朔  「ありがとう。亜紀。」
もう列車の来ることもないプラットホームで寄り添う朔と亜紀。夏の大空と緑の森が2人を見守っているかのようだった。

       続く
...2005/02/28(Mon) 21:36 ID:DrevCc4M    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:管理人
パート2突入おめでとうございます^^
また一緒に廃駅に来れて良かったですね。ほのぼのした気持ちになれました。

パート1を過去ログに送らせてもらったのですが、リンク先が変わっているのでお知らせしておきますね。↓こちらです。

http://www.alived.com/cgi/yyai/yyplus.cgi?mode=past_one&no=6604&pastlog=11
...2005/02/28(Mon) 23:44 ID:KQyW5tBI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
宗教紛争をなくしたいと願うボウズがカッコよかったです。
...2005/02/28(Mon) 23:52 ID:9pcuPkEk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
 グーテンベルク様
はじめまして。”アナザー・ストーリー2”と共にいつも楽しませてもらってます。
 そうですか。百瀬駅に帰ってきましたか。良かった。二人にとって、ここも思い出深い所ですね。
久し振りの乗客?に、駅もおじいちゃんもサトさんも、喜んでいるんでしょうね。
 次回作、楽しみにしています。
...2005/03/01(Tue) 14:41 ID:RiRH0.ok    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 管理人様へ
こんばんは。はじめまして。グーテンベルクです。アナザー・ワールドを書く場を私に提供していただいたうえに物語も読んでいただきましてありがとうございます。このサイトに出会ってもうすぐ半年ですが、宿直勤務の日以外毎日来ております。そしてこのサイトは私の一番のお気に入りです。これからもみんなが満足していただけるような作品を作っていけるように努力いたしますので、また読んでいただけましたら幸いです。
それと、パート1を過去ログに送っていただきましてありがとうございました。

 SATO様へ
こんばんは。グーテンベルクです。第22話は時間的に以前の特別編「戦争が残した傷跡」の後になります。宮浦沖の空を飛ぶ戦略爆撃機を目撃し、そして戦時中に相田隆一をおそった悲劇を知ったボウズ。このことでボウズは自分になにかできることはないかと考えはじめました。ボウズの今後についても、また執筆しようと思います。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 ゴン41様へ
はじめまして。こんばんは。グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。百瀬駅は2人にとって思い出の場所だと思いここで執筆させていただきました。百瀬駅での物語りはもう少しありますので、続きを楽しみにしていただけましたら幸いです。これからもどうかよろしくお願いいたします。

 
...2005/03/01(Tue) 20:50 ID:tXy.63Ak    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
グーテンベルク様。
 こんばんは。先程、忙しく<第22話>の感想、レスしきれませんでした。
 朔は夢島から5年の歳月が流れても、自分のプラス分を亜紀に回してってお願いするんですよね。今度は神様じゃなく、おじいちゃんに。亜紀への深い愛を感じます。そして亜紀は”お願い”じゃなく、”お祈り”をしていました。朔の事を?朔との事を?ひょっとすると、亜紀の朔への愛の方が深かったりして。
...2005/03/01(Tue) 21:55 ID:RiRH0.ok    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
謙太郎にお願い、いいですね。
朔と亜紀を気に入っていた謙太郎のことですから、一緒に幸せにしてくれそうですね。
...2005/03/01(Tue) 22:32 ID:jjGfjmEE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
ボウズは段々「高い境地」に向かっているような気がします。本当の宗教家になっていくんでしょうか。
...2005/03/02(Wed) 03:38 ID:igrwHOKE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:にわかマニア
 そこで祖父を送った帰り路に「世界の中心とは」ということに気付いたという意味で,百瀬駅は単なる「思い出の場所」の一つという以上の重みを持った場所なだけに,再びそこを舞台に展開する物語を見ることができて嬉しく思っています。
...2005/03/02(Wed) 05:52 ID:vumZX4Mw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 ゴン41様へ
こんばんは。グーテンベルクです。ご感想ありがとうございます。朔は亜紀が笑顔でいる時が最も幸せだと思っておりますので今回もまた自分のプラス分を亜紀に分けてあげようと思ったのです。でも、もしそれで朔が不幸になったら亜紀の笑顔が消えてしまって逆効果ですが・・・。亜紀が何を祈っていたかにつきましてはまた続きでアップします。今後も楽しみにしていてください。

 たー坊様へ
こんばんは。グーテンベルクです。今回は天国に行った祖父、謙太郎に願い事をした朔。たー坊様のおっしゃる通り朔のことも亜紀のことも大好きだった謙太郎ですので朔の分の幸せを減らすことなく亜紀を幸せにしてくれそうですね。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。またぜひ、続きを読んでいただけましたら幸いです。

 朔五郎様へ
こんばんは。グーテンベルクです。ボウズの心の中に存在する優しさ、それは人々の小さな幸せさえも奪い去り、絶望のみを残す戦争や紛争を許さないという強い思いを生み出しました。きっとこの世からすべての戦争や紛争がなくなるその日までボウズは走り続けるでしょう。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 にわかマニア様へ
こんばんは。グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。祖父を送った帰り、祖父の死を実感し、悲しむ朔を母性的に抱き締めた亜紀。朔にとっての世界の中心はまさにそこにありました。百瀬駅は物語での重要な場所でしたのでここで書かせていただきました。書いている時、何度も亜紀に抱き締めてもらう朔が頭にうかんでおりました。さて、百瀬駅での物語はもう少し続きますので、今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/03/02(Wed) 20:21 ID:VwtFb8Ow    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド
      (幸せとは・・・編)
    第23話  夏の大空のもとで・・・A
 もう列車の来ない百瀬駅で仲良く弁当を食べる朔と亜紀。
朔  「ねえ、亜紀。さっき空に向かって何を祈っていたの?」
亜紀 「ああ、あれね。朔ちゃんが私のことばかりを考えて無理をしたりしないように祈っていたの。」
朔  「亜紀。俺が無理をしないように祈ってくれるのは嬉しいけど、大丈夫だよ。」 
亜紀 「だって、朔ちゃんが無理をして体を壊したりしたら嫌だもん。」
朔  「亜紀・・・。ありがとう。できるだけ無理しないようにするよ。」
朔を思いやる亜紀。これまでも朔はいろんな意味で亜紀に支えられてきた。医学部に合格できたのも、そして自分の夢に向かって走っていけるのも亜紀のおかげであろう。朔は亜紀に感謝していた。

 弁当を食べ終わった頃・・・
亜紀 「ねえ、朔ちゃん。さっきの楠見に行かない?」
朔  「ああ、来る時見つけた木だよね?」
亜紀 「うん。」
駅から線路に並行する道を少し歩くと林道になっており、その道をしばらく行ったところに大きくて立派な楠が立っていた。
亜紀 「すごいね・・・。」
朔  「ああ、近くで見るとこんなに大きかったんだな。」
樹齢500年は超えるであろうこの楠の葉は力強く青々として、風をあびてザワザワと音を立てていた。
亜紀 「何て言っているのかな?」
朔  「え?」
亜紀 「草木の言葉が分かればいいのにね。」
優しそうな瞳で目の前の大木を眺める亜紀。この時も亜紀はすっかり自然の中に溶け込んでいた。
朔  「亜紀・・・。」
亜紀 「ねえ、朔ちゃん。私たちはこの木のように長く生きることはできないけど、こんなふうに力強く生きていけたらいいよね。」

 この時、ずっと朔の心の中にあり続けた不安が一気にこみ上げてきてしまった。
朔  「どうして・・・どうして・・・僕達はいつか死ぬのかな?亜紀と出会って、こんなに幸せで・・・、ずっと一緒にいたいと思うのに・・・、いつかは・・・歳を取って・・・死別してしまう・・・。どうして・・・。」
 いつかは確実にやって来る別れの時。いつかは亜紀が自分の手の届かないところに行ってしまうのではないかという不安。朔は自分でも何が何だか分からなくなってきていた。座りこんでしまい、目には涙が浮かんできた。
 すると・・・亜紀の温かい手が朔を包み込んだ。
亜紀 「朔ちゃん・・・。やっぱり無理してたんだね。ホント言うとね・・・。私だって不安なの。でも、もしもだよ。私たちが不老不死だったら、こんなふうにお互いを思いやることなんてできないと思うの。いつか死ぬからこそ人を愛したり、頑張って何かを守ろうとしたりできるんじゃないかなって思うよ。だから・・・上手く言えないけど・・・精一杯生きて行こうよ。時間の許すかぎり。」
 亜紀の腕の中は暖かだった。亜紀の体温・・・、亜紀の鼓動・・・、天国だった。5年ぶりの天国・・・。世界の中心・・・。朔の心に残っていた不安が次第に溶けて行く。
朔  「亜紀、もう少しこのままでいていいかな・・・。」
亜紀 「うん。好きなだけいいよ。もう、無理ばかりしないでね、朔ちゃん。」
この時、幸せの意味が分かった気がした。決してお金では買えない幸せ。生きていることが嬉しかった。
 そのうち、朔は眠ってしまった。そして・・・亜紀も朔を抱き締めたまま、眠ってしまったのだった。

         続く
...2005/03/04(Fri) 19:27 ID:MH8w2KYM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。

いつも楽しみに読ませてもらっています。
5年ぶりの女神のような亜紀の腕の中で朔はどのような夢を見るのでしょうか?
亜紀もまた朔を抱きしめながらどのような夢を見るのでしょうか?
不安を抱えながらもお互いを慈しむ二人が、良い夢を見る事ができるように、またその夢が実現できるように祈っています。
まだまだ寒い日が続くと思いますが、体に気を付け頑張って下さい。
...2005/03/04(Fri) 21:33 ID:v0J7l4nQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 北のおじさん様へ
こんばんは。グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。朔を抱き締める亜紀、アナザー・ワールドでは初めて書きました。まさに女神のような亜紀ですね。止まることなく走り続けた朔もこの時ばかりは安らぐことができそうですね。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。北のおじさん様もお体に気を付けてください。
...2005/03/05(Sat) 21:10 ID:bReSohi2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド
       (幸せとは・・・編)
    第24話  楠に見守られて・・・
 大きな楠の下で亜紀に抱き締められた朔。そして朔を母性的に抱き締めた亜紀。そのまま2人は眠りについた。楠の葉はその手のひらを目一杯に広げてそんな2人を真夏の強烈な日差しから守っていた。
 朔は夢を見ていた・・・。
?? 「朔太郎!朔太郎!」
声のする方向を向いてみると・・・
朔  「え?じ、じいちゃん。どうして?」
5年前に天国へ行った謙太郎の姿がそこにあった。驚くのも無理はない。
謙太郎「おまえの隣のあの子は・・・助かったみたいだな。」
祖父、謙太郎は優しそうな笑顔でそう言った。
朔  「じいちゃん。亜紀を・・・守っていてくれたの?」
謙太郎「亜紀ちゃんを守り抜いたのは・・・朔。お前だよ。」
朔  「じいちゃん・・・。俺・・・。いつまでも亜紀と・・・。」
朔がそう言いかけた時・・・
謙太郎「何も言わなくてもわかるよ。お前が抱えてきた不安がな。だが・・・心配する必要はない。死は・・・永遠の別れではないのだから。」
朔  「え?あの世は・・・存在するの?」
謙太郎「それは一生懸命生きて、人生を走り終わった後に自分で確かめなさい。言葉や理論では説明できないしな。今お前がすべきことは、亜紀ちゃんとお互いに助け合い、残っている時間と空間を精一杯走りぬけることだよ。」
朔  「じいちゃん・・・ありがとう。」
謙太郎「そろそろ、私は帰ろう。朔太郎。今夜、亜紀ちゃんと一緒にアジサイの丘に来なさい。それから、来てくれてありがとう。久しぶりにお前に会えて嬉しかったよ。亜紀ちゃんと幸せにな。」
朔  「じいちゃん!」
いつの間にか謙太郎の姿は消えていた。
謙太郎「また、私を自転車に乗せてくれ・・・」
 
 夢から覚めると・・・亜紀が朔を抱いたまま眠っており、頭上には風をあびてザワザワとおしゃべりをする楠があった。
朔は亜紀の寝顔を覗き込むと、亜紀はとても幸せそうな顔で眠っていた。どんな夢を見ているのだろうか?いい夢なのは間違いなさそうだが・・・。
 今度は朔がその腕で亜紀を包みこんだ・・・。とても温かだった・・・。そして眠っている亜紀の頬にやさしくキスをしたのだった。
 
 しばらくして・・・
亜紀 「うーん・・・。寝てたみたい。あれ?逆になってる。」
朔  「おはよう。亜紀。」
まだ少し眠そうな亜紀に優しく声をかけた。
亜紀 「いつのまに私を抱き締めていたの?」
朔  「ちょっと前かな。」
亜紀 「もう少し寝てたらよかったな。フフフッ。」
朔  「もう少し眠る?」
亜紀 「寝たいけど・・・。もうすぐ夕立がくるよ。ほら、入道雲がこっちに向かって来てるよ。とりあえず駅にもどろう。」
そう言うと亜紀は立ち上がり朔の手を引いて森を後にした。そしてももせ駅についた直後・・・夕立に見舞われた。
亜紀 「間に合ってよかったね。朔ちゃん。」
朔  「ああ。でも、よく分かったね。」
亜紀 「気象学は得意だぞよ。フフフッ。」
大粒の雨に激しい雷。2人は自然の力強さを感じていた。
朔  「雨、止むかな?」
亜紀 「うん。入道雲が最盛期になると寿命は30分くらいだから、もうすぐ止むよ。」
 亜紀の言うとおり、夕立はすぐにあがった。
朔  「亜紀の言うとおりになったね。」
亜紀 「あ!見て!虹だよ。朔ちゃん。」
亜紀が指差した東の空に大きな虹が出来ていた。
朔  「大自然からの贈り物かな・・。」
亜紀 「朔ちゃん。きれいだよね。あっという間に消えてしまうのが残念だけど。」
2人はしばらくの間大空にかかる虹を見ていた。そして無意識のうちに2人の手がつながれていたことにまだ気付いていなかった。

         続く
...2005/03/06(Sun) 20:26 ID:CgrOzpjo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 読者の皆様へ
こんばんは。グーテンベルクです。いつもアナザーワールドを読んでいただきましてありがとうございます。アナザー・ワールド「幸せとは・・・」編も24話まで書き上げることができました。読者の皆様に感謝しております。なお、幸せとは・・編はこれからもまだまだ続く予定です。今後も読んでいただけましたら幸いです。
...2005/03/06(Sun) 22:42 ID:CgrOzpjo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:けん
グーテンベルク様
 お久しぶりです。けんです。仕事でこのサイトを見れなかったのですが、今日4話一気に読ませていただきました。真の親心亜紀に伝わって良かったですね。これも亜紀が白血病という重い病気を乗り越えてこそ!お互い素直になれたのかもしれないですね。それとボウズ立派になりましたね。今後のボウズの成長も見守っていきたいですね。それから、朔と亜紀の百瀬駅の話ドラマの3話とリンクしながら、読んでいてとても幸せな二人がいてほのぼのして良かったです。そこに謙太郎と朔との会話も朔にとってとても勇気ずけられたと思います。最後に夕立が来てその後に虹が出るところなんて綺麗なシーンが想像出来て良かったですよ。これからも楽しみにしていますので、お忙しいと思いますがマイペースで執筆活動頑張って下さい。
...2005/03/06(Sun) 23:10 ID:gC24x4eE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
今回は謙太郎の登場でしたね。おじいちゃん子の朔には、不安を和らげるのに亜紀よりも効果的だったかもしれませんね。
また、亜紀が見せる少しの甘えの仕草も良かったと思います。
次回も期待しております。
...2005/03/06(Sun) 23:15 ID:TZqVaWY2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
 グーテンベルク様。
亜紀を助けてくれたのは、じいちゃんかもっって思ってしまいました。いつもお祈りしてたから。「亜紀を守って。連れてくなよ。」って。

百瀬駅へのデート、とても幸せそうで、朔と亜紀以外誰もいないのです。田舎は素晴らしいものですね。楠の風でザワつく葉っぱの音や、空、雲の移り変わり、夕立の時の空気の匂いが感じられました。そして脳裏に「ソラノウタ」が浮かびました。
...2005/03/08(Tue) 18:35 ID:bkU4aywU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 けん様へ
こんばんは、グーテンベルクです。そして、いつもお仕事お疲れ様です。ドラマの設定だった1987から5年が経ち、少しずつですが真も亜紀も変わってゆきます。徐々に歳を取ってだんだん寂しがりやになる真。そして少女から大人へと成長し親のありがたさに気付いた亜紀。大人になっても真にとってはいつまでも子供ですからね。今後も仲良くしていけるように見守っていきたいですね。ボウズもこの5年間で大きく成長しております。将来きっと立派な僧侶になるでしょう。そして、百瀬駅での出来事も2人にとって大切な思い出となってゆくでしょう。さて、百瀬駅シリーズの続きがあります。これから執筆いたしますので続きを楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。朔にとって5年ぶりの祖父との再会でしたね。亜紀の「最後まで精一杯生きよう」の言葉の後に祖父からの「死は永遠の別れではない。」の言葉で朔の不安は消え去りこれからは精一杯亜紀と一緒に走ってゆけるでしょう。不安があふれ出した朔を抱き締めた亜紀も、やはり朔と同じ不安を持っていました。次回はそんな亜紀の不安が消えてゆくお話です。次回も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 ゴン41様へ
こんばんは。グーテンベルクです。謙太郎は「亜紀ちゃんを助けたのは朔太郎だよ。」と言っておりましたが、きっと祖父も天国から亜紀を守っていたのか、あるいは朔に亜紀を支える手助けをしていたのかもしれませんね。大好きな孫の大切な恋人ですし。百瀬駅でのデートでは自然の力強さと優しさを書かせていただきました。そしてだれもいない2人だけの世界となっていた百瀬駅。自然の残された田舎ならではですね。さて、この続きがまだありますので、次回を楽しみにしていただけましたら幸いです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。
 
...2005/03/08(Tue) 20:52 ID:w8Xev0QI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド
       (幸せとは・・・編)
 第25話  朔と亜紀 〜真夏の夜の光の世界にて〜
 
夕焼けの中、ももせ駅から帰ってきた朔と亜紀。亜紀の家の前にて・・・
朔  「そしたら亜紀、朝3時頃迎えにくるよ。」
亜紀 「うん!今日は早くねるぞよ。」
朔は夜中に亜紀を連れてアジサイの丘へと行く予定にしていた。夢の中で祖父にアジサイの丘に行くようにに言われていたからだ。
亜紀 「そしたらまた明日ね。朔ちゃん。」
朔  「ああ。また明日。」
亜紀は朔を見送った後自宅に帰っていき、朔も自転車をこいで自宅へと帰って行った。

明け方前、3時頃、亜紀の家の前に自転車に乗った朔がやって来た。そして、自転車のブレーキの音を聞いて亜紀が家から出てきた。
亜紀 「おはよ!朔ちゃん。」
朔  「おはよう。さっ、後ろに乗って。」
亜紀 「うん!」
朔の後ろに亜紀が乗り、自転車はアジサイの丘へと向かって行った。
 
 麓についた2人は徒歩で山道を登ってゆく。
亜紀 「さっきから時々、緑色の光が見えるけど、何かな?」
朔  「ホタルかな?」
亜紀 「でももう8月だよ。ホタルはもういないよ。それにホタルのようなはっきりとした光じゃないし。」
朔  「もしかしてあれのこと?」
朔が指差した先にかすかに光る柱のようなものが見えた。
亜紀 「うん。近くで見てみよう。」
亜紀が近づいてみると大きな木の幹が光っているように見えた。亜紀が持っていた懐中電灯で光っているものを照らしてみると・・・たくさんのキノコが生えていた。
亜紀 「これ、たぶん月夜茸だよ。はじめて見た。」
朔  「光るキノコがあるなんて知らなかった。」
光る柱に見えたのもこのキノコが木の幹にそって群生していたからであった。
懐中電灯を消してみると薄い緑色の光を発するキノコが作り出す幻想的な世界に戻った。
亜紀 「すごくきれいだね。朔ちゃん。」
朔  「こんな近くに、こんな素晴らしい世界があったんだな。」
まさに自然がつくりだした芸術であった。
しばらく光るキノコに見とれていた朔と亜紀は再び頂上目指して歩き始めた。

 しばらく歩き、頂上にたどり着いた時だった。
亜紀 「朔ちゃん。空!」
亜紀に言われて空を見ると、そこは星屑の海だった。夏の夜空を飾る天の川、そして明るく輝く木星、土星、火星などがとてもよく見える。
朔  「うわぁ!すごい・・・。」
朔と亜紀はお互いの手を握って星空を見つめていた。
亜紀 「永遠・・・なんだね。」
朔  「永遠?」
亜紀 「この宇宙にあるすべてが。星もいつかは寿命が来て死ぬでしょ。でも死んだ星のかけらは新たな星を生み出したり生命を生み出したり・・・。よく考えてみると私たちの体だってもともとは宇宙空間にあった原子レベルの星のかけらからできているんだよね。この地球で死んだ生命も地球と一つになって、地球や太陽の死後、広い宇宙に飛び出して新たな星や命になるに違いないよ。」
朔  「そういえば、夢の中でじいちゃんが言ってた。死は永遠の別れではないって。もしかして、違った星で新たな命になって再会できるって意味なのかな?」
亜紀 「どういう意味でおじいさんがそう言ったのかは分からないけど・・・いつまでも、どこまでも朔ちゃんと一緒にいられるような気がする。私もね・・・いつか来る別れの時が怖くて仕方なかったの。でも、怖がる必要・・・ないのかもね。」
夏とはいえ、明け方前の山の上となると少し肌寒くなってくる。朔はそっと亜紀に長袖の上着を着せてあげた。
亜紀 「朔ちゃん・・・。」
亜紀は星を眺める朔の顔を見つめた。朔の瞳も輝いて見えた。
亜紀 「朔ちゃん、ありがとう。いつまでも・・・いつまでも・・・ずっと一緒にいれたらいいね。」
朔  「ああ、いつまでも、どこまでも一緒だよ。」
 そう言って2人が手をつないだ時だった・・・一筋の光が空を滑って行った。
亜紀 「あ、流れ星だよ。あ、向こうも。」
夜空をよく見るとあちこちで流星がみえる。
朔  「流星群だ・・・。」
亜紀 「ついてるね。私たち。」
 とてもきれいな星空、それを見れてこんなに幸せだと思うことができるのも、隣に亜紀がいてくれるからだろう。そして自然、地球、そして宇宙は僕達が抱えていた不安をも抱き留め、消し去ってくれた。

朔  「亜紀、もうすぐ夜が明けるよ。」
亜紀 「うん。」
東の空が徐々に明るみはじめ、先ほどまで夜空に広がっていた天の川やたくさんの星たちの光は見えにくくなり、明けの明星(金星)のみが光を残していた。
亜紀 「太陽が出るまでここにいようよ。」
朔  「うん。せっかくだし、朝日を見てから帰ろう。」

 やがて明けの明星もすっかり見えなくなり宮浦の街を朝日が照らし始めた。
亜紀 「行こっか。朔ちゃん。お腹すいちゃった。」
朔  「うん。何ならうちで食べる?」
亜紀 「え?やった!」
嬉しそうな亜紀の顔を見て朔自身も嬉しくなっていた。
こうして2人は朝の光に包まれた港町へと向かって山を降りて行った。

   続く
...2005/03/10(Thu) 20:40 ID:74sUZ65o    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
かなり壮大なスケールで話が進んでいますね。しかも、知っているようで知らないお話なので、私自身も興味深く読ませていただいてます。
これから、亜紀の受験などのお話になっていくのでしょうか?
果たして、朔と一緒に通学し、幸せな時間を増やすことはできるのかどうか?楽しみにしております。
...2005/03/10(Thu) 21:26 ID:y62XeVeg    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。

百瀬駅、アジサイの丘と楽しかった頃の思い出の地が次々と出てきて、とても楽しく読ませていただきました。
朔の家での朝ご飯、何が出てくるのでしょうか?
何が出てきても二人が並んで食べる食事はご馳走だと思いますが。
まだまだ続く二人の幸せな時間、楽しみにしています。 
...2005/03/10(Thu) 21:54 ID:MWRmW0G.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
 グーテンベルク様。
こんばんは。(おはようございます?かな。)
アジサイの丘早朝デート、2回目。ファーストキス以来?宮浦を見下ろす景色も美しいけれど、田舎町の夜空は最高に綺麗ですね。私は大阪人なのであまり綺麗な星を見れませんが、たまに行く小豆島の夜空はとても綺麗です。満天の星で。
 明けの明星って最後まで、力強く輝き続けますね。朔と亜紀を力付けるように。
続編楽しみにしております。
...2005/03/11(Fri) 03:21 ID:UD7kYtfE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゲッツ
グーテンベルク様、お久しぶりです。22話から25話まで読みました。すべて結構よかったです。これからも頑張ってください。
...2005/03/12(Sat) 00:25 ID:iYRw.dGI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様へ
こんばんは。グーテンベルクです。いつも読んでいただきましてありがとうございます。自然が豊かな宮浦ということで、ももせ駅シリーズでは自然の描写を交えて書かせていただきました。亜紀の再出発の歳の夏の物語はここで終わり、これから受験の話になってゆく予定です。合格目指して亜紀の努力が始まります。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 北のおじさん様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。百瀬駅とアジサイの丘、2人の思い出の場所でよりいっそう強くなる絆。2人はこれからも愛を育みながら歩んでいきます。これからも楽しみにしていただけましたら幸いです。
 ちなみに・・・朝ごはんはきっとごはんに味噌汁、そして焼き魚に玉子焼きといったところでしょうか。潤一郎、富子、芙美子も一緒で楽しい朝食になることは間違いなさそうですね(嬉)

 ゴン41様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましたことを感謝しております。前回のデート(幸せ編第18話)は昼間でしたので早朝のデートは5年ぶりですね。力強く輝く金星やたくさんの星達は2人を力付けてくれたに違いありません。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。
 ちなみに、私は福岡近郊の山沿いの集落に住んでおり、よく晴れた日は時々空を眺めております。手が届きそうなくらい近くに見える星を見るのがが大好きです。田舎に住んでいてよかったと思います。

 ゲッツ様へ
こんばんは、お久しぶりです。グーテンベルクです。ゲッツ様もこのスレに遊びにきていただいてからもう随分長くなりましたね。いつも読んでいただいてくれていること、とても嬉しく思っております。これからもぜひ、読んでいただけましたら幸いです。
...2005/03/12(Sat) 19:27 ID:ZhHLZKSc    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
 グーテンベルク様。
 こんにちは。<第25話>又読んでしまいました。
夢島の蛍。
百瀬駅の虹。
あじさいの丘の麓の月夜茸。
頂の流星群。
自然と宇宙の織り成す美しい光をいつも二人で見る事が出来るのは、二人の心が純粋で綺麗だからでしょうね。
 福岡へは仕事でたまにいきますが、博多と天神ばかりです。福岡の田舎の夜空見てみたいものです。
綺麗なんでしょうね。
...2005/03/13(Sun) 11:35 ID:XcTwaBJQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 ゴン41様へ
こんばんは、グーテンベルクです。2度も読んでいただいたとは光栄です。本当にありがとうございます。アナザー・ワールドでは今後も時々自然の芸術の描写を交えながら2人の物語を執筆していく予定です。朔と亜紀が紡ぎ出してゆく物語を楽しみにしていただければ幸いです。
 福岡の特徴は都市と田舎との距離が短いことがあげられます。電車で20〜30分もすれば田園地帯や林、森があり、大宰府周辺まで来ればかなりきれいな星空がみられます。機会がありましたら見てみるのもいいかもしれません。
...2005/03/13(Sun) 21:06 ID:sETVk9ng    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
今回のお話はとても美しく神秘的でしたね。これからもすばらしい物語をお創り下さい。
...2005/03/13(Sun) 22:25 ID:9shNNId2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 朔五郎様へ
こんばんは。グーテンベルクです。今回の物語もよんでいただきましてありがとうございます。また朔五郎様や他の読者の皆様に読んでいただけるような作品となるように頑張っていこうと思います。続きを楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/03/14(Mon) 22:02 ID:wc0EFBGY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (幸せとは・・・編)
     第26話  幸せをくれた者

 1992年、秋ももうすぐ終わる11月下旬のある日。この日は大学進学を目指す亜紀にとって第一の関門である大学入学資格検定2日目の日だ。
亜紀 「お父さん、お母さん。行ってきます。」
綾子 「亜紀ちゃん。本当に私が付いて行かなくても大丈夫?」
亜紀 「うん。大丈夫だよ。朔ちゃんも来てくれるし。」
真  「亜紀、無理はするなよ。具合が悪くなったらすぐにやめて電話するんだぞ。」
いつものように娘を心配する真と綾子。
亜紀 「お父さん、心配しすぎ!」
真  「すまない。気をつけて行くんだぞ。」
両親に見送られて外へと出た亜紀は朔の方へかけより、自転車に飛び乗った。
亜紀 「おはよう、朔ちゃん。」
朔  「おはよう、亜紀。」
亜紀 「さ、行こう!はやく!」
朔  「あ、ああ。」
朔が宮浦駅に向かって自転車を漕ぎ出すと、晩秋の朝の冷たい空気がほほをかすめた。

 宮浦駅から列車に乗って、2人は試験会場近くの朝日ヶ丘駅で下車した。
亜紀 「朔ちゃん、頑張ってくるぞよ。」
朔  「ああ、がんばれよ。亜紀。」
???「廣瀬さん!」
何者かに声をかけられて振り向くと、そこにいたのは小林明希だった。
亜紀 「小林さん!」
驚いた様子の亜紀。
明希 「あなたがここに来ると思って待っていたの。私は、見守ることしかできないけど、試験、頑張ってくださいね。」
亜紀 「明希さん、わざわざ来てくれたのですね。本当にありがとうございます。」
試験開始までそれほど時間がなかったため、2人のアキはそれくらいしか会話ができなかった。
 
 亜紀が試験会場に入っていった後・・・
朔  「あの、もしかして、小林・・・明希さん・・・。ですか?」
明希 「はい、そうですが・・・あなたは?」
朔  「松本朔太郎です。あ、廣瀬亜紀の恋人です。あの、一言お礼がいいたくて・・・。亜紀を・・・廣瀬亜紀を助けてくれて、本当にありがとうございます。何てお礼を言っていいのか・・・」
朔にとって自分の命よりも大切な亜紀を絶望から救い出す決定打となった明希の存在と骨髄提供。もし・・・彼女がドナー登録していなければ、あるいは・・・骨髄提供を辞退してしまっていたら、亜紀はもうこの世にいなかったであろう。朔は明希に下げた頭を上げることができなかった。
 そして、明希が初めて見た亜紀の恋人の目は真剣そのものだった。
明希 「いえ、私にできることはあれくらいでした。でも・・・こんな私でも、人の命を救えたことを誇りに思います。松本、朔太郎さん・・・でしたね。私が亜紀さんのドナーとなった時に、彼女からの手紙が届きました。もちろん、当時は名前さえ知りませんでしたが・・・。恋人にずいぶん支えられたことがとても幸せで、これからももっと一緒にいたいと書かれていました。亜紀さんの手紙から判断して、あなたは・・・とても優しい人なのですね。5年間もの間くじけることなく闘い続けたあなたたちにお会いできたこと、とても嬉しく思います。」
 朔は明希に5年間にわたる亜紀の闘病生活を語ることにした。明希が勇気をもって取り組んだ行為がどれだけ朔と亜紀を救ってくれたかを知ってもらうために・・・
         続く
...2005/03/14(Mon) 22:05 ID:wc0EFBGY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゲッツ
グーテンベルク様、ゲッツです。26話、結構良かったです。これからも頑張ってください。
...2005/03/14(Mon) 23:33 ID:Fm8ZoM5U    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
グーテンベルク様
お疲れ様です。今回は朔と明希の初めての出会いでしたね。ドラマでは、亜紀を失い17年後に明希を得ることができた朔ですが、今回は亜紀と一緒に時間を過ごしているわけですから、くれぐれも、明希に好感を持つことの無く、亜紀を裏切ることの無いようにお願いします。(そんなこともありえないと思いますが・・・。)
でも、ちょっと思ったりもします。亜紀が大激怒して修羅場になってる所を見てみたいと・・・。

お互い頑張っていきましょう。
...2005/03/16(Wed) 23:30 ID:x9vzcjBw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 ゲッツ様へ
こんばんは、グーテンベルクです。物語はこれから亜紀の受験へと進んでいきますが、これからも読んでいただけましたら幸いです。いつもお便りありがとうございます。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。亜紀が助かったこの世界、アナザー・ワールドではドラマのような未来が失われてしまいましたが、それでも朔と明希は出会いました。朔は亜紀を裏切ったりはしないでしょうが・・・彼には不器用なところがあったりするため、亜紀から誤解されて修羅場ってのはあるかもしれません・・・。私も修羅場を見てみたい気もしますね(笑)。
 それから、たー坊様のアナザーストーリーの方、いつも楽しみに読ませていただいております。これからもお互いに頑張りましょう。
 
...2005/03/17(Thu) 22:08 ID:I9FEr2OU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
      (幸せとは・・・編)
    第27話  幸せをくれた者A

 亜紀の大検の試験会場で出会った小林明希に亜紀の闘病生活について話すことにした朔は近くの喫茶店に入った。
 ウエイトレスがコーヒーを運んできた後・・・
朔  「・・・・あの時は、もうだめだと思って・・・・・。でも、偶然空港にいた医師の応急処置がよくてこの時は一命を取り留めたんだ。」
朔は亜紀の最後の願いを叶えようとした5年前の出来事を思い返していた。
朔  「でも、当時は治療法もなくって・・・新しく開発された抗がん剤も病気の進行を抑えこむ程度しか効果がなかったんだ・・・・。俺は、そんな亜紀を助けたくて医学部を目指してなんとか合格した・・・。でも、医学部に入学してから一人前の医師になるまでは10年はかかるし・・・・正直不安でしかたなかった。それまで亜紀がもってくれる確率は低かったし、飛び級ができない日本の教育システムをも恨んでしまったりもした。」
明希は黙ったまま朔の話を聞いていた。朔の話からは恋人を思う朔の気持ちが伝わってくる。一刻も早く亜紀を絶望から救いたいとういう当時の気持ちまでも・・・。
朔  「それから約4年後のある日、そう・・・骨髄バンクが出来た年の大晦日の日、また亜紀の容態が急変したんだ、必死に生きようとしていた亜紀をあざ笑うかのように・・・・・。もう、亜紀には時間が残されていなかった・・・・・。一刻も早く骨髄移植を受けないかぎり・・・・・。」
朔の脳裏にはあの時の光景がよみがえっていた。何度呼び掛けても反応しない亜紀、意識を取り戻した直後の恐怖と不安に怯える亜紀の顔が・・・・。
朔  「でも、1月6日。ついにドナーが見つかったという知らせが入って・・・あの時は本当に嬉しかった。亜紀が助かるという希望。それは僕と亜紀にとっては最後の希望の光だった。そして・・・2月2日、ついに骨髄移植が行われて、亜紀は助かった。もし小林さんがドナー登録していなかったとしたら、亜紀はまず助からなかった。本当に・・・・本当にありがとうございます。」
椅子から立ち上がり、再び頭を下げる朔。そして、そんな朔に明希は優しい声で話し始めた。
明希 「松本君、私はこう思うの。最終的な決定打になったのは私の骨髄液かもしれないけど、亜紀さんが4年半もの間闘い続けることができたのは松本君のおかげに違いないって。病気で一番怖いのは・・・絶望で病気との闘いをあきらめてしまうことだって聞いたことがあるの。もしあなたの支えがなかったら、きっと彼女は5年間も闘い続けることができなかったんじゃないかな。すごいことだと思う。だから亜紀さんが助かったのは多くがあなたのおかげに違いないと信じているわよ。私は。」
朔の頬を一筋の涙が流れ落ちていった。

 正午を少し過ぎたころ、亜紀の試験が終了した。
亜紀は待ち合わせ場所の試験会場の入り口へと向かった。だが、そこにはまだ朔の姿はなかった。
亜紀 「あれ、いない。朔ちゃん、どこにいってるのかな。まさか・・・ってそんなことあるわけないかな。」
しばらくして・・・・
朔  「ごめん、遅くなって。」
亜紀 「遅い!」
亜紀は少し怒った顔で朔を見つめた。
朔  「本当にごめん。」
明希 「廣瀬さん。ちょっと松本君を借りていました。私・・・あなたたちに会えてよかったなって思う。あなたたちは・・・絶対に幸せになれるわよ。」
亜紀 「小林さん。あの・・・もしよかったら今から少しお話しませんか?お礼も言いたいですし。」
明希は優しそうな笑みを浮かべて亜紀の方を見た。
明希 「礼には及びませんよ。あなたが元気で幸せなら、私も報われますので。それにいろいろとお話したいのは私も同じなのですが・・・今から大学に行かないといけませんので、残念ですが今日はここでお別れです。」
卒業論文に取り組んでいる明希は午後から大学へと行かなければならなかったためだ。
亜紀 「また、会えますよね。」
明希 「ええ、もちろん。今度、宮浦に遊びに行きます。その時またお会いしましょう。」
明希はそういい残すと一足早く朝日ヶ丘駅へと向かって行った。
朔  「亜紀。お昼、どうする?」
亜紀 「いらないもん!」
亜紀は少し怒ったように朔を見つめている。
朔  「もしかして疑っているの?」
亜紀 「・・・・・・・」
亜紀は表情を変えずに朔を睨んでいる。
朔  「小林さんに亜紀の闘病生活を話していたんだよ。あの人の行為が亜紀や俺をどれだけ幸せにしたか知ってもらうためにね。」
亜紀 「嘘ついてない?」
朔  「本当だよ。そんなに不安なの?」
亜紀 「だって・・・小林さん美人だし・・・。」
朔  「もう、いらない心配しないで。そんなこと絶対ありえないから。」
亜紀 「わかったぞよ。そしたらお昼、電車の中で食べない?一度やってみたかったんだ。」
亜紀の顔に笑顔が戻りホッとした朔は、亜紀とともに朝日ヶ丘駅へと向かっていった。

    続く

 
...2005/03/17(Thu) 22:33 ID:I9FEr2OU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゲッツ
グーテンベルク様、ゲッツです。27話読みました。朔と亜紀、何があっても仲良しですね。
...2005/03/17(Thu) 23:04 ID:VSL9pyBg    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
亜紀が怒った顔をしてうろたえる朔はいつまで経っても変わってほしくないです。
...2005/03/18(Fri) 00:05 ID:9AOAEGvI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
今回朔が、亜紀の誤解を受けつつも冷静に対処しているなと思いつつ、内心うろたえていたところの対比が、時間の流れを感じさせると同時に、変わらないところでもありますね。
でも、今回、朔にとっても嬉しいことはあったのではないのでしょうか。亜紀にヤキモチ(一歩間違えば最悪の事態でしたが。)を焼かれて、朔も男冥利に尽きますね。
...2005/03/18(Fri) 01:55 ID:PLl.Z5WQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 ゲッツ様、SATO様、たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回のストーリーも読んでいただきましてありがとうございます。今回の朔と亜紀のやりとりに関しては、ドラマからヒントをいただきました。
 ドラマより
亜紀 「朔ちゃん、ラブレターもらったんだって?」
朔  「余計なことを・・・。」
亜紀 「余計なことなんだ・・・。」
   (中略)
智世が帰った後、疑うように朔を見る亜紀に
朔  「疑っているの?」

朔にはいつでも自分のそばにいてほしいという亜紀の気持ちをこういった形で表して(真似して)みました。
たー坊様のおっしゃるとおり、朔は冷静に対処しながらも内心はかなりうろたえていたに違いありません。続きも楽しみにしていただけましたら幸いです。

 読者の皆様へ
こんばんは、グーテンベルクです。アナザー・ワールドはいかがでしょうか?ここ2ヶ月間執筆のペースが大幅に遅くなっておりますことをお詫びもうしあげます。これからも頑張ってまいりますので今後も読んでいただけましたら幸いです。
...2005/03/18(Fri) 21:16 ID:HDDFbrfE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。
そして九州・四国・中国地方の皆様。

本日大きな地震があったようですね。
心よりお見舞い申し上げます。

地震の巣のような北の大地で暮らしていますと、今回被害に遭われた皆様の暮らす地域は、この様な災害とは無縁の地域と思っていましたが、これからも余震等続く事と思います。
十分にご注意の上、お過ごし下さい。
...2005/03/20(Sun) 14:39 ID:UxAareB2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
グーテンベルク様。および、九州地方にお住まいの皆様。

午前中に大きな地震があったとの事ですが、大丈夫でしょうか。お見舞い申し上げます。

そちらは大変でしょうが頑張ってください。一日も早く日常に戻ることができますよう、祈っております。
...2005/03/20(Sun) 17:26 ID:vcrrbG7Q    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
九州北部の地震に見舞われた皆様へ

一日も早く、もとの日常生活が戻ってくることを祈っております。

この朔と亜紀のストーリーのようにごく当たり前のことがとても大切なことだと、読み返してみてあらためて感じました。
...2005/03/20(Sun) 20:00 ID:Gi6YZNBs    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:くれい
今回の九州北部地震に被災された皆様へ
お見舞い申し上げます。

俺自身昨年の新潟中越地震の被災者として、震度6クラスがいかに凄い揺れか分かります。
気象庁が発表されている余震予測は特に注意してください。
当たって欲しくないのですが、当たってしまうので。
正確な情報収集と常に冷静さを失わずに行動すること、町内ごとの助け合いが何よりも大事です。
大地震が起きた時、警察・消防・役所ははっきり言って当てになりません。
同じように被災していますし、情報収集に追われて人が足りなくなります。
何かあった時、各地域ごとご近所同士で乗り切るしかないのです。それは全国共通であると思います。

しかし、真昼に起きたことで民放各社はこぞって激震地へ赴き、取材されているようですが、はっきり言って邪魔なんです。
地震にあったばかりの住民に取材はしてはいけません。本当に大変なんですから。

普通に過ごすことがいかにありがたいことかといまでも痛感しております。

スレ題と関係ないことを書き込みして申し訳ないです。
...2005/03/20(Sun) 23:51 ID:ALExI8.2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
グーテンベルク様はじめ、九州北部在住の方々へ
お見舞い申しあげます。
 
 グーテンベルク様。
東京出張に出ておりまして、昨晩帰ってきました。中央区、博多区等まさかと思うような地域での大きな地震でした。私も阪神淡路大震災時、神戸に居りました。北のおじさんさんや、くれいさんもおっしゃられてますが、余震に充分注意されて下さい。
 ご無事、お祈りしております。
...2005/03/21(Mon) 02:33 ID:RfD1gqvM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 北のおじさん様、たー坊様、SATO様、くれい様、ごん41様へ
 こんばんは、グーテンベルクです。皆様、お見舞いのメッセージを送ってただきましてありがとうございます。地震発生時は福岡市内の職場におり、対応に追われておりましたが、幸い怪我はありませんでした。しかし今回の地震では多くの負傷者が出てしまい、死者も出てしまいました。くれいさんもおっしゃってましたが、災害時に一番頼りになるのは助け合いですね。本当にそう思いました。さて、そろそろ仕事を再開しないといけないので、また時間がある時に返事を書こうと思います。なお、アナザー・ワールドの続きのアップが遅れますがどうかご了承願います。
...2005/03/21(Mon) 20:40 ID:RTDKBfU6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゲッツ
グーテンベルク様、ゲッツです。昨日、福岡の方で地震があったようですが、大丈夫ですか?
...2005/03/21(Mon) 21:38 ID:6mgnQxIQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
グーテンベルク様
ご無事で何よりでした。
まずは以前の生活を取り戻すことを最優先に、落ち着いたらまたストーリーを再会して下さい。

われわれファンはいつまでも待っています。
...2005/03/21(Mon) 21:50 ID:2Mdancvo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:にわかマニア
 グーテンベルク様
 ご無事で何よりでした。
 とはいえ,ご自身やご家族がご無事でも,親戚の皆さんや同僚・ご友人とそのご家族の中には被害に遭われた方もいらっしゃるのではないかというのが気がかりです。
 私事で恐縮ですが,連れ合いの友人で,いつもは干支にちなんだ絵が中心の文面はシンプルな年賀状をくれる人が,96年だけは「家具が飛んできた」とか震災の模様を細かく描写したものを送ってきました。それだけ,深く印象が記憶に刻み込まれたのでしょう。
 私も宗像と筥崎に遠縁の親戚がいますが,本棚の中のコケシが倒れた程度で済んだようです。でも,報道を見る限り,大変な状況だということが伝わってきます。被災地の皆さんが1日も早く落ち着いた生活を取り戻せますよう,お祈り申し上げます。
...2005/03/21(Mon) 22:10 ID:kN5XIuQE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルク様
お怪我が無くて何よりでした。
1日も早く平静な生活が戻りますことをお祈りしております。
...2005/03/21(Mon) 22:16 ID:dGWVb7nI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
グーテンベルク様
お怪我も無くなによりです。
1日も早い日常へ戻られることを祈っております。また物語の続きを読めることを楽しみにしております。
...2005/03/22(Tue) 10:52 ID:xuAa..iA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。

ご無事でなによりです。
まだまだ余震や、復興作業等大変な事と思います。
1日も早くこのボードへ戻られることを祈っています。
...2005/03/22(Tue) 20:32 ID:wEQfsBEo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Marc
グーテンベルク様
個人もそうですが地域的にも緊張感がだんだんと解けてくる時期が、身体
にも心にも負担が増すと聞いています、被災地の方々には大変な時期です
が、ほんの少しのリラックスを大切にお身体に気をつけてください。
...2005/03/23(Wed) 08:24 ID:XuYptAP6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:JUN
グーテンベルグ様、はじめまして。JUNと申します。
いつも楽しく、時には涙も流しながら見させていただいてます。
今回の地震で無事と聞いて安心しました。
まだ余震もかなりあるようで大変だと思います。
お体に気をつけて、落ち着きましたら執筆の方よろしくおねがいします。

今日、このアナザー・ワールドを読み返していたのですが、
パート1の〜幸せとは編〜の第12話 亜紀と明希の次の話数が「第12話」亜紀の体験入学Dとなっており、
そのあとにも2つほど重なっている話数がありました。
なので、次にお書きになる予定の話は第31話になると思うんですが。。

大変なときにこんなことすみません。気になってしまったもので。
...2005/03/23(Wed) 21:49 ID:NXvtWUpU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 ゲッツ様、SATO様、にわかマニア様、朔五郎様、たー坊様、北のおじさん様、Marc様、そしてJUN様へ
たくさんのお見舞いのメッセージをありがとうございます。今回の地震の後、いろいろと大変なことが多かったのですが(私やその周りの人に怪我がなかったことは幸いでしたが)時間の合間をみつけてこのスレを見たとき、皆様が書いてくれたメッセージを見てとても嬉しかったです。本当に感謝しております。地震が去ったら今度は暴風雪と次々に天変地異が起こっておりますが、一日も早く日常を取り戻せるように頑張っていこうと思います。そして、一刻も早く物語を執筆していけたらと思っております。皆様をしばらくお待たせすることになりますが、今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 JUN様へ
初めまして、グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいてくれていたそうで、本当にありがとうございます。ご指摘の通り話数がかぶっているところをはじめ、誤字脱字がたくさんあるというなんとも情けないことになってしまっております。本当に申し訳ありません。実は削除キーの設定のしかたを知ったのがパート2に入ってからでしたので話数にブランクができないように、いったん幸せとは編を完成させた後、誤字脱字を含めて訂正して再アップする予定にしております。アナザー・ワールドを今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。これからもよろしくお願いします。
...2005/03/24(Thu) 21:40 ID:4yBzgBlY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
  グーテンベルク様。
 落ち着かれてから、ゆっくり執筆して下さいね。
”アナザーファン”皆で気長に待ってま〜す。
...2005/03/26(Sat) 01:04 ID:xVRSTBDM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 ゴン41様へ
こんばんは。グーテンベルクです。励みになるメッセージをありがとうございます。本当に嬉しいです。間もなく執筆活動を再開いたしますので今後を楽しみにしていただけましたら幸いです。

 読者の皆様へ
こんばんは、グーテンベルクです。地震発生後、構想、執筆共に中断しておりましたアナザー・ワールド、やっと再開の目途が立ちました。地震発生後、多忙な日々を送っておりましたが読者の皆様がいてくれるということが私の心の支えとなりました。この場を借りて感謝いたします。これからもアナザー・ワールドを楽しみにしていただけましたら幸いです。

   グーテンベルク・リヒター
...2005/03/27(Sun) 19:00 ID:4.g15nO2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:にわかマニア
 グーテンベルク様,被災者の皆様
 夕方のニュースで,全島避難した被災者が船から島を見ている映像が流れました。まだまだ生々しい爪痕があちこちに残っているようです。先日は,新潟地震の被災者の中に孤独死が出たというニュースも報じられていました。
 阪神・淡路大震災はまだしも,雲仙普賢岳のことは記憶の彼方に遠ざかった感もあります。忘却と風化は,実際の被災と同じくらいか,ある意味ではそれ以上に恐ろしい側面もあります。
 改めてお見舞申し上げますとともに,平常の日々の戻ってくる日の早からんことをお祈り申し上げます。
...2005/03/27(Sun) 19:48 ID:j8PK1fXo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 にわかマニア様へ
こんばんは、グーテンベルクです。にわかマニア様のおっしゃるとおりです。新たな災害が起こった時に、それより前に起こった災害のことが忘れさられてゆく事、それは被災者にとっては非常に大きな問題だと思います。現在、地球の内部活動が活発化しようしている(まだ学説の段階ですが)可能性が高くなってきました。プレート境界地帯では、いつどこで大規模地震がおこってもおかしくない状態になっているようです。一日も早く日常を取り戻して、次に起こる地震や気象災害などにより発生するであろう被災者を支えることができるようにしたいと思いました。
...2005/03/27(Sun) 20:36 ID:4.g15nO2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (幸せとは・・・編)
   第28話  いよいよ・・・センター試験。
 1993年1月中旬、進学を目指す亜紀にとって大検に続く2番目の関門、センター試験がはじまる。この試験で高得点を獲得すれば合格に大きく近づく。
 試験開始前、亜紀は今朝朔から受け取ったカセットテープをウォークマンに入れて再生スイッチを押した。
 〜朔の声〜
 おはようございます。松本朔太郎です。いよいよ入試だけど、亜紀が落ち着いて試験に臨める様に祈っています。将来をあきらめずに入院している間も勉強していた亜紀がぜひ合格を手にして、その先にある夢が叶うと嬉しいから。それと、鞄の中の数学のノートに挟んである手紙をぜひ読んでください。
 がんばれ!亜紀!!

亜紀 「朔ちゃん、ありがとう。絶対合格してみせるからね。私は・・・負けない。」
そう言って朔に言われたとおり、数学のノートに挟まれた手紙を取り出してみた。
内容はみんなからのメッセージだった。

 2年間、一緒に学校に通えたら私も嬉しいよ。また、一緒に走ろうね  
                       上田 智世
 
 朔と仲良く通学しているところをぜひまた見てみたいな。ガンバレ!! 
                       大木 龍之介

 合格できるように祈っておくぜ。頑張れ、廣瀬亜紀。
                       中川 顕良

 4年間のブランクはあるけど、廣瀬なら絶対に自分の進む道を切り開くことができるはずよ。頑張ってね。          
                       谷田部 敏美

 亜紀が学びたいと言っている地球環境学、早く学ぶ事ができるように、頑張ってほしい。でも、無理をしない程度に。
                       松本 朔太郎

 その手紙を読んだ亜紀は嬉しそうに窓の外の冬の空を見上げた。
亜紀 「ありがとう、みんな。絶対合格してみせるよ・・・。」

 みんなからの励ましのメッセージのためか、落ち着いて試験に臨み始めた亜紀。
1科目目の英語、2科目目の地理はかなりの手ごたえがあり、午後からの数学2科目
は時間不足に悩ませられながらも、ほとんどの問題を解きあげることができた。

 そして翌日の試験も国語、理科2科目(物理、地学)と亜紀の得意科目だったこともあり、相当の手ごたえを感じた。
 そして・・・試験終了。
会場を出る時に予備校が発行するセンター試験解答速報を受け取り、駅へと向かって歩き出した亜紀。すると・・・
朔  「お疲れさん。亜紀。」
背後から声をかけたのは朔だった。驚く亜紀。
亜紀 「朔ちゃん!来てくれていたの?」
朔  「うん、それよりも、試験お疲れ様。」
亜紀 「うん。ありがとう。朔ちゃん。朔ちゃんとみんなが書いてくれたメッセージのおかげで落ち着いて試験に臨めたよ。」
朔  「よかった。後は、2次試験か。科目は確か4科目だったよな?」
亜紀 「それが今年から変わって数学、理科2科目に小論文、面接なの。対策をしないといけないね。面接、緊張するなー。」
朔  「逆にチャンスじゃないかな?本当に学びたいという意思が点数になるんだから、亜紀にとっては有利になるよ。」
亜紀 「そっか。考え方を変えたらそうだよね。よし、頑張るぞ!行こっ!朔ちゃん。」
朔の手を引っ張って駅へと走る亜紀。笑顔で朔を引っ張りながら元気に走る亜紀をすれ違う人達が振り向いて見ていた。一方朔も亜紀の元気な様子に笑みを浮かべていた。

             続く
...2005/03/27(Sun) 20:41 ID:4.g15nO2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゲッツ
グーテンベルク様、ゲッツです。28話読んでみて、来年の受験を頑張れるかなあと思いました。
...2005/03/27(Sun) 22:30 ID:N06a.412    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 ゲッツ様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつも読んでいただきまして本当にありがとうございます。ゲッツ様もいよいよ受験生だそうですね。第一志望校に合格できるように祈っております。頑張れ!!ゲッツ様!!
...2005/03/29(Tue) 21:59 ID:np/rWV/Q    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:けんけん
お久しぶりです。けんです。このハンドルネームこのサイトに同じハンドルネームが出ていたので、けん改めけんけんというネームにしますのでよろしくお願いします。遅くなりましたが、グーテンベルク様が住む福岡の地震大丈夫でしたか?私も北海道に住んでいますので地震は多く起きますし、一昨年に今回の地震と同じM6の地震を経験しています。本当に地震は怖いですね。だけど、福岡は北海道とちがって地震がほとんどない地域と聞いていたので、大変だったのではないでしょうか?早くもとの生活に戻れるように祈っています。
 そして、今回25話〜28話4話一気に読ませていただきました。アジサイの丘のシーンなんか幻想的で良かったですよ。朔と明希のシーンで朔に対して亜紀が誤解しているところ、とてもかわいく怒ってる感じが想像出来て良かったです。それと、最後に亜紀がセンター試験の際に数学のノートに挟んでいたみんなのメッセージ!どれも暖かみがあるメッセージで改めて亜紀は幸せ者だなと思いました。私も受験生ではありませんが、会社の昇進試験が来年ありますのでこの話を読んで頑張ろうと思いました。
 長くなりましたが、地震に負けないでこれからも良いお話を書いて下さい。
...2005/03/29(Tue) 23:15 ID:wE8vy4tk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
こんばんは。そしてお疲れ様です。
28話を読ませて頂きました。来年の朔との通学時間を得るための本番が開始され、亜紀は前向きな闘いの中に身を置くことになるわけですね。キツイ状況になると思われますが、朔が支え続けてくれるのでしょう。良い結果が出て、朔に思いっきり甘えさせてあげたいものですね。

さて、地震のあとの生活はどうなりましたでしょうか?ニュースではかなりの人たちが避難生活を強いられている状態が続いているみたいですね。
グーテンベルク様も以前の生活に、完全に戻りきっているわけではないかもしれません。これからも、マイペースでの執筆活動をしてください。
次回も期待しております。
...2005/03/30(Wed) 01:50 ID:SFm6rLw.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 けんけん様へ
お久しぶりです。グーテンベルクです。今回の地震では私にはそれほど大きな被害はありませんでしたが、まだまだ被災者の多くは日常を取り戻せておらずまだまだ復興が必要な状態です。被災者の皆様には一日でも早く日常を取り戻せたらいいと思います。福岡では地震が起こらないといわれていましたが、私が通っていた大学ではそれに警鐘を鳴らす教授がいました。日本に住む限り地震だけは避けて通れないようです。地震対策は必要だと実感しました。さて、物語の方ですが、今回も読んでいただきましてありがとうございます。亜紀の入試もいよいよ峠を迎えますが、これからの展開を楽しみにしていただけましたら幸いです。私も今年は国家試験を控えておりますのでお互いにがんばりましょう。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。心配していただいてありがとうございます。地震の時の私の被害はほとんど修復され日常を取り戻しつつありますが、まだまだ多くの被災者が非難生活を強いられている状態です。一刻も早く復旧してほしいところです。
 それと、物語の方、読んでいただきましてありがとうございます。時には悩みながらも努力する亜紀と、今後の展開を楽しみにしていただけましたら幸いです。たー坊様も構想執筆等大変かと思いますが、マイペースで頑張ってください。いつも楽しみにしております。
...2005/03/31(Thu) 20:55 ID:YsZzXO/Y    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (幸せとは・・・編)
    第29話 いよいよ・・・2次試験 

 センター試験が終わった翌日、亜紀は宮浦高校の職員室にいた。センター試験を自己採点し、その結果から志望大学の合格可能性を予備校で判定してもらうセンターリサーチのためである。
谷田部「廣瀬。その用紙に名前と住所書いて、受験科目の自己採点結果をマークしなさい。後は在校生の分と一緒に河合塾に持っていくからね。」
亜紀 「先生、いろいろとありがとうございます。」
谷田部先生はこの日のために校長と相談し、亜紀の分のセンターリサーチも申し込みしていたのだった。
谷田部「どういたしまして!でも、廣瀬も受験できるまで元気になって本当に安心したわよ。」
白血病からの奇跡的な生還、そして大学受験と再び自分の人生を駆けだした亜紀をいままで見守ってきた谷田部先生の顔は嬉しそうだった。

結果をマークし終わった後・・・
谷田部「頑張ったのね、廣瀬。以前はあんなに数学苦手だったのにね。」
自己採点の結果の合計点欄に643とマークしてあった。約8割の高得点である。
亜紀 「○○大学・・・受験しても大丈夫でしょうか?」
谷田部「リサーチの結果次第だけど・・・8割も取れているなら十分じゃないかな。」
少し不安そうな亜紀を谷田部先生は元気付けた。

 それから数日後・・・
 亜紀の家にセンターリサーチの結果が返って来た。
おそるおそる結果表をみてみると・・・・亜紀は○○大学理学部志望者の中でも上位の成績と判明、2次試験で失敗しないかぎり合格する可能性は高いようだ。だが・・・亜紀は安心していなかった。2次試験はセンター試験と違って記述式、論述式の問題が多く、特に数学は複数分野からの総合問題までも出題されるのだ。
 亜紀は朔の家に電話をかけてみた。

亜紀 「あ、朔ちゃん。あのね・・・2次試験って記述式だけど大丈夫なのかな・・・。なんか、すごく不安になっちゃって・・・。」
朔  「あんまり心配する必要はないよ。二次は6割程度取ればまず合格だし、亜紀のセンターの結果ならもう少し失点しても大丈夫じゃないのか?」
不安そうな亜紀の声に対して朔から返ってきた声は明るかった。
亜紀 「でも・・・数学の融合問題苦手だし・・・。」
朔  「数学は部分点である程度稼げるし、難しい問題は他の受験生も解けないよ。それに亜紀は地学で高得点期待できるからかなり有利だと思うよ。」
 朔の言葉で少し安心した亜紀は電話を終えた後、過去問にチャレンジし始めたのだった。そして・・・夜遅くまで勉強したためか、亜紀はいつの間にか眠ってしまった。
 しばらくして目を覚ました亜紀。肩にはコートがかけられていた。亜紀が風邪をひかないように真がかけてあげていたものだった。さらに、数枚のメモが机の上に置いてあった。それは上手く解けなかった数学の問題の解法のヒントが書かれていたのだ。
亜紀 「お父さん、心配してくれてたんだ。嬉しいな・・・。ありがとう、お父さん・・・。」
父、真の不器用な優しさが亜紀の心を温めてくれた。

 センター試験が終わってから2次試験までの約ひと月の間、亜紀は猛勉強を続けた。解けない問題は朔や真にヒントを貰いながら頑張り続けた。
 そして、2月25日・・・ついに2次試験の日がやってきた。○○大学理学部を志望する亜紀はこの日、数学、物理、地学の3科目の試験を受ける予定である。
試験前、亜紀は前回と同様にウォークマンにカセットテープを入れて再生ボタンを押してみた。すると・・・

智世 「亜紀!智世だよ。ついに2次試験だね・・・。亜紀の努力が実るように願っているから、リラックスして試験に臨んでね。亜紀なら絶対大丈夫だよ!頑張れ!」

龍之介「龍之介です。いよいよ2次試験だけど、俺は、廣瀬が落ちる心配なんかしてないぜ。廣瀬と朔のラブラブ通学を目撃する日を楽しみにしているよ。頑張れ。」

ボウズ「ボウズ、こと顕良だ。今までの努力の成果を見せる時だぜ。頑張れ!廣瀬。」

朔  「亜紀は今まで本当によく頑張ってきたと思う。いよいよ、その努力の成果を答案用紙にぶつける時だな。どんな結果が出たとしても、亜紀の努力してきた姿は俺の目に焼きついているから・・・。頑張れ!亜紀!朔太郎より。」

テープに吹き込まれていたみんなのメッセージを聞いて、それまで緊張していた亜紀の顔には笑顔が戻った。
亜紀 「みんな・・・ありがとう。よし!負けないぞ!」
気合を込めて試験が行われる部屋に入った亜紀。それからしばらくして試験が始まった。

        続く

 <おまけです>
亜紀の答案の一部です。科目は亜紀の得意科目の地学です。

(設問)地球の核について、主成分や性質について200字以下で述べよ。

解答:地球の中心部、地下2900kmにあるグーテンベルク不連続面より深いところにあり、成分は鉄とニッケルである。また、地震波のうちS波(横波)が伝わらないところから、核の外側は液体であると推定される。また、P波(縦波)の屈折波の解析などから内核は固体であると推定される。

(設問)温室効果のメカニズムについて述べよ。

解答:地表により吸収された太陽から放射された可視光線はその後、赤外線として地表から大気中へと放射(地球放射)される性質を持つ。また、大気中にある二酸化炭素などの気体は太陽放射の主成分である可視光線は透過させるが、地球放射の成分、赤外線を吸収し、地表面にむけて再放射する性質がある。以上よりエネルギーが大気内に蓄積されて気温が上昇するようになる。これが温室効果である。
...2005/03/31(Thu) 20:58 ID:YsZzXO/Y    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
いよいよ「運命の日」が近づいてきましたね。
ガンバレ、亜紀!
...2005/03/31(Thu) 22:53 ID:.hohifUk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、ゲッツです。29話読んでみて、来年の3月頑張らなきゃいけないなあと、思いました。
あと、4月よりゲッツは名前をアルファベットに改名しました。これからも、よろしくお願いします。
...2005/03/31(Thu) 22:57 ID:k5djJaDA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
良い結果が出ることを期待しております。
ラブラブな通学ができるように頑張って欲しいものです。
...2005/03/31(Thu) 23:07 ID:J2vxPGX.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:けんけん
けんけんです。いよいよ二次試験ですね。私は理数系はとても苦手なので、このような問題は全然わかりません。亜紀はそばに理数系の得意な父と朔がいるので、とても羨ましいです。私が受ける試験も数学があるので、大学の入試ほど難しくはないけど、数学が苦手な私としてはとても苦戦しています。だけど、今回の話を読んで私も亜紀と同じように頑張ってみようと思います。それと、明日私は近くですが、引っ越すことになるので、当分このサイトにはこれませんが、また引っ越し先が落ち着いたら、また読ませていただきますので、その間執筆活動頑張って下さい。
...2005/04/01(Fri) 05:33 ID:e3x.eytU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 朔五郎様、Gets様、たー坊様、けんけん様、そして読者の皆様へ
 こんばんは、グーテンベルクです。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。いよいよ亜紀の大学受験も大詰めです、亜紀の受験が一段落しましたら再び春がやってきます。今後もぜひ読んでいただけましたら幸いです。
...2005/04/03(Sun) 22:34 ID:SAcTCnYc    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (幸せとは・・・編)
     第30話 試練の時

試験官「はい、解答をやめてください。筆記用具はすべて机の上においてください。」
やっと学科試験が終わった。数学の融合問題やハードな計算が必要な物理の問題には悪戦苦闘したものの、解けそうな問題をミスしないように気を付けて解きあげた。
あとは、明日の小論文と面接だ。
早いところ家に帰って明日のためにゆっくり休もうと思い、すぐに帰路についた。
 亜紀が○○大学前駅で特急列車を待っている時・・・
?? 「亜紀姉ちゃん!」
後ろから声を掛けられ振り返って見ると、そこには朔の妹、芙美子の姿があった。
そういえば、芙美子も○○大学を受験していたのだった。
亜紀 「芙美子ちゃん!試験終了時刻、一緒だったんだね。試験どうだった?」
芙美子「数学が難しかったかな。国語は結構できたと思うよ。亜紀姉ちゃんは?」
亜紀 「私も数学に苦戦したよ。共通問題の大問2が特に難しかったよね。」
芙美子「うん。数列とベクトルの融合問題なんてひどいよー。」
受験生同士の会話は列車の中でも終わることがなかった。列車は冬の夜の中を疾風のように走ってゆく。
2人が宮浦に着いたのは夜の7時過ぎだった。
亜紀 「そしたら芙美子ちゃん、またね。今度うちに遊びにおいでよ。」
芙美子「うん。亜紀姉ちゃんもね。それと、明日の面接、頑張ってね。」
 亜紀も芙美子もそれぞれ自宅へと向かって帰って行った。

 翌日の午後・・・
小論文試験を無事終えた亜紀は廊下の椅子に腰掛けていた。最後の試験は面接である。
亜紀 「やっぱり緊張するなー。」
試験官「廣瀬さんどうぞ。」
亜紀 「は、はい。失礼します。」
いよいよ面接が始まった。
老人 「さあ、お掛けなさい。廣瀬亜紀さん。」
亜紀 「はい、失礼いたします。」
目の前の試験官である老人は7月2日、○○大学を見学した時に出会った教授であった。
老人 「では・・・面接を始めます。あなたが理学部の地球環境学科を受験したきっかけや理由がありましたらそれを聞かせてください。」
亜紀 「はい、私がこの学部学科を目指したきっかけは、この黒い石です。」
亜紀が取り出したのは20歳の誕生日の時朔が誕生日プレゼントとしてくれた隕石のカケラであった。
亜紀 「私の恋人がこの隕石のカケラをくれた時、宇宙の話を聞かせてくれました。それから宇宙や地球に興味を持つようになりました。それからしばらく経って両親が買ってくれた本の中に地球環境学の本があって、それを読みました。」
老教授は亜紀の目をしっかり見ていた。さきほどまで緊張していた亜紀の目が真剣な眼差しに変わってゆくのを老教授は見落とさなかった。
老人 「では、その本にはどのようなことが書かれてましたか?」
亜紀 「はい、伐採されて死のうとしている森林地帯、住む所を失い行き場もなく死んでゆく動物たち・・・暴走温室効果によってもたらされた地球規模での異常気象。
大洪水、干ばつ、冷害、猛暑について書かれていました。」
老人 「その記事を見てどう思いましたか?」
亜紀 「はやく、みんなで力を合わせてなんとかしないと・・・取り返しのつかないことになるに違いないと思いました。もしかしたら・・・今の段階でも、もう手遅れかもしれないですけど・・・もし、将来・・・私がなんらかの形で環境問題の解決に貢献できたらいいと思いました。ぜひ・・・ここでいろんな事を学んで、研究していきたいです。」
亜紀は真剣な眼差しで話し続けた。
そして・・・面接は終了した。
亜紀が退室した後の部屋にて・・・
老人 「今まで地球環境のことを考えてくれる若者は少数じゃったが・・・どうやらこれからはそうでもなくなるかもしれんの。私はあのお嬢さん、いや・・・廣瀬さんのような生徒が来てくれたらと思うよ。」
試験管「そうですね。そういう生徒がたくさん来てくれたらよいのですがね。」
老人 「もう・・・一刻の猶予もないからの。」
老教授は空を見上げてそう言った。

 試験を終えて駅で列車を待つ亜紀。すると・・・
?? 「亜紀!」
後ろから声を掛けてきたのは智世だった。

   続く
...2005/04/03(Sun) 22:36 ID:SAcTCnYc    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
物語りもいよいよ佳境に入ってきたようですね。
地球環境にどんな形で関わっていくのか楽しみにしております。
...2005/04/04(Mon) 00:57 ID:.s6UZERE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Netta
お久しぶりです〜。
今後も執筆活動楽しみにしていますです〜。
...2005/04/04(Mon) 22:46 ID:cNdNP7AU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
亜紀は大学生になって、自分のやりたいことのスタート地点に立つことができるのでしょうか。
2時間以上ものただの通学時間を、とても幸せな時間に変える事ができるのかどうか。
次回も期待しております。
...2005/04/05(Tue) 11:01 ID:/GGjOZTM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、Getsです。30話読んでみて、来年の入試の面接で落ち着いてやるようにしたいといけないなと、思いました。
...2005/04/05(Tue) 21:36 ID:.XJPMQrw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 朔五郎様
こんばんは、グーテンベルクです。いつも読んでいただきましてありがとうございます。亜紀の受験編もあと少しになりました。(試験は終わってますが・・・)はたして亜紀は合格できるのか、これからどんな幸せを紡ぎ出してゆくのか、楽しみにしていただけましたら幸いです。

 Netta様へ
こんばんは、お久しぶりです。グーテンベルクです。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。これから物語は節目を迎えますが、今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつもよんでいただきましてありがとうございます。亜紀が合格したらその2時間の通学時間もあっという間に過ぎてゆくでしょう。さて・・・結果は!次回を楽しみにしていただけましたら幸いです。

 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。毎回読んでいただきましてありがとうございます。亜紀の入試が終わり次回結果がでる予定です、これからのストーリーを楽しみにしていただけましたら幸いです。面接はどうしても緊張するものです。しかし、試験官の方もそれを知っているので、質問を具体的にして答えやすいように誘導してくれたりもしますよ。これから受験勉強大変かもしれませんが、無理をせず頑張ってください。
...2005/04/05(Tue) 22:16 ID:bReSohi2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (幸せとは・・・編)
   第31話 冬の季節の終わりに・・・

 入試の帰りに智世と列車に乗った亜紀。昼の1時頃だったため車内は空席だらけだった。4人用個室に入った2人。
智世 「亜紀!試験、大変だったね。本当にお疲れ様!」
亜紀 「ありがとう。でも、本当につかれた〜。」
列車の中で思いっきりくつろぐ亜紀。すると・・・
 カシャ!!(カメラのシャッターを押す音)
智世 「亜紀がそんなふうにグデ〜ッとしているの初めて見たよ。」
亜紀のくつろぐ姿をしっかり写真に修めた智世。
亜紀 「ちょっと!やめてよ!それ、どうするの?」
智世 「どうしようかなー。松本写真館で現像してもらおうかなー。朔に。」
亜紀をからかう智世。
亜紀 「それだけはやめて!恥ずかしいよ!」
少しあせった様子の亜紀。だが・・・
智世 「写真を撮った時。今、この時・・・過ぎ去った時間は2度と戻ってこないんだよね。でも、亜紀と列車で帰っているこの時間もいずれは終わってしまうけど、思い出として残しておきたいからね。この写真はいずれ過去を思い出すパスポートになるよ。」
亜紀 「智世・・・。」
現在という1点は一瞬のうちに過去となり思い出という形でしか残らない。そしてその思い出すらも長い時間の経過と共に多くが失われていくのは事実である。智世はめったに見れない亜紀のくつろいだ姿を写真に撮ることで、今日の素晴らしい思い出をいつまでも残そうとしたのだった。
亜紀 「楽しい時間ってすぐに過ぎてしまうよね。でも、人ってそんな思い出に支えられて苦しい時も乗り越えていくのかもね。失われた時間ってそういった形で帰ってくるよね。だから、将来この時を思い出せば、私も幸せな気分になるに違いないよ。」
 智世と一緒の列車での時間はこうして過ぎていった。すべてを思い出に変えながら・・・

1993年3月6日、亜紀は○○大学にいた。朔、智世、龍之介、ボウズも一緒だった。
中央掲示板の前には緊張した様子の人達が大勢いた。そう、この日は入学試験の合格発表の日だ。
亜紀 「う〜。緊張する。」
間もなく掲示板に合格者の受験番号が張り出されるのだが、その時間も亜紀にとってはとても長く感じられた。
しばらくすると学校関係者が大きな板を掲示板に取り付けはじめた。掲示板の前に歩み寄る亜紀。すぐに自分の受験番号を探しはじめた。
亜紀 「S−1023・・・S−1023。あった!あった!受かった。受かったー!」
そう言った亜紀の体が突然宙に浮いた。朔、ボウズ、龍之介、智世による胴上げだ。
そして胴上げが終わるとすぐに4人にもみくちゃにされる亜紀。
朔  「4月から一緒に通おうな!亜紀!おめでとう!」
智世 「また、一緒に走れるね!!やったー!!」
龍之介「おめでとう。廣瀬!よく頑張ったな。2人の通学を見守っているぜ。」
ボウズ「廣瀬!!おめでとう!!俺も嬉しいぜ!4月から仲良く通学しろよ!」
亜紀 「みんな・・・ありがとう!ありがとう!」
みんなから祝福されてとても嬉しそうな亜紀。
自分の幸せを心から喜んでくれる人たちの存在に亜紀はこころから感謝していた。
 少し離れたところでは・・・
綾子 「あなた・・・よかったですね。」
真  「ああ・・・本当にな。帰ったらお祝いをしてやろう。」
綾子 「そうですね。」
そういって車に乗り宮浦へと引き返した亜紀の両親。実は今朝2人は亜紀と一緒に合格発表を見に行こうとたのだが、亜紀に断られてしまったのだった。でもこっそり娘を見守ろうとするのも親心である。
 そして・・・亜紀の帰宅後、廣瀬家ではささやかに合格祝いが行われた。


         続く
...2005/04/06(Wed) 21:10 ID:XKKXnO/Y    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。

ドラマの中ではあまり人気がないんだと言っていた朔の誕生日も今回の亜紀の受験ではラッキーナンバーだったようですね。
友人たちに囲まれ、祝福を受ける亜紀の姿が目に浮かびます。
これからも楽しませて下さい。
...2005/04/06(Wed) 21:47 ID:peS.8N4A    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、Getsです。31話、亜紀が合格したところが思い浮かんで来ました。これからもがんばってください。
...2005/04/06(Wed) 22:49 ID:ry.ZDh3Q    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
いい結果が出て本当に良かったと思います。
長時間の通学も最高の時間にすることができそうでなによりです。2人のラブラブ通学、学食でのお昼ごはん、実習で遅くなりがちな朔を待つ亜紀。と、2人だけでも様々なイベントができそうですね。
次回も楽しみにしております。
...2005/04/06(Wed) 23:03 ID:8C9k/joM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 北のおじさん様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今後も読んでよく気が付かれましたね(嬉)。朔のラッキーナンバーが702で亜紀のが1023。さて、次回はいよいよ亜紀の家での合格祝賀会です。そして物語は亜紀の大学生活へと進んでいきますが、今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつも読んでいただきましてありがとうございます。これから亜紀は4年遅れて大学生となり、物語も進んでいきますので今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。たー坊様のアナザーストーリーに続いて私の物語の方でも亜紀に春がやってきました。これからも幸せな2人を書いていきたいと思っております。今後も読んでいただけましたら幸いです。お互いに頑張っていきましょう。

 読者の皆様へ
こんばんは、グーテンベルクです。アナザー・ワールドはいかがでしょうか。はやいものでアナザー・ワールド執筆開始からもうすぐ5ヶ月になります。読者の皆様に本当に感謝しております。これから亜紀の大学生活がはじまります。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/04/09(Sat) 20:08 ID:sS8.kzXQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 読者の皆様へ
こんばんは、グーテンベルクです。世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜『幸せとは 編』は本日アップする物語で終わりますが、今後の物語でも「幸せ」について書いていく予定です。朔と大学生になった亜紀、そして友人達が紡ぎ出してゆく物語を今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。なお、最終話は本日(4月10日)午後8時過ぎにアップする予定です。読者の皆様、いつも読んでいただきまして本当にありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いいたします。
...2005/04/10(Sun) 19:23 ID:74sUZ65o    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
グーテンベルク様
素敵な物語をいつも楽しみにしております。
PM8:00過ぎにアップされるそうなので、大河ドラマと「あいくるしい」の間の十数分で読めれば・・・と思っております。

追伸
亜紀こと綾瀬はるか嬢の新作ドラマも楽しみです。
...2005/04/10(Sun) 19:54 ID:Di9g3GAU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
      (幸せとは 編)
    最終話  幸せとは・・・

 亜紀の大学を祝う廣瀬家の夕食。そこには朔も呼ばれていた。
綾子 「さあ、朔君もたくさん食べて。」
朔  「あ、はい・・・。ありがとうございます。」
朔の隣には亜紀が座っており、正面には真が座っていた。目の前に真がいるため少し緊張している朔。
亜紀 「朔ちゃん、どうかしたの?」
左手に茶碗、右手に箸を持ったまま亜紀が朔を見ている。
朔  「あ、いや・・・何でもないよ。」
真  「もしかしたら私の顔が怖いのかな?」
真が朔をからかってみた。すると・・・
亜紀 「お父さん、笑顔が少なすぎるんだもん。誰だって緊張するよ。」
真  「悪かったな。」
綾子 「こらこら!亜紀ちゃんもお父さんをからかわないの!」
亜紀 「はーい。」
真  「朔君、そう緊張しなくてもいいんだぞ。今日は亜紀の合格祝いだ。楽しくやろう。」
真は笑顔で朔にそう言うと朔の緊張も解けていった。
綾子 「亜紀ちゃんもいよいよ4月から大学生なのね。」
嬉しそうに綾子が微笑む。しかし、真には一つの不安があった。亜紀は4月から○○大学へと通うのだが、はたして家から通うのか、それとも大学の近くに生活の場を移すのか・・・。亜紀はもう22歳、本来なら家を巣立っていてもおかしくない年齢である。真自身それはよく知っているのだが、愛する娘が遠くへ行くとなるとやはり寂しい。
そこで真は亜紀に聞いてみることにした。
真  「亜紀は4月からどうやって通うんだ?」
亜紀 「できれば・・・しばらくは家から通いたいけど。いいかな?」
真  「そうか・・・。よし!わかった。」
そう言うと、真は部屋を出て、外の空気を吸いに行った。
亜紀 「もしかして・・・迷惑なのかな?」
綾子 「フフフ、逆よ。亜紀ちゃんがまだ我が家にいてくれることになって嬉しいのよ。つまり、いつもの照れ隠し!」
亜紀 「よかった。」
少し嬉しそうな亜紀。そういえば・・・今までどれだけの父の愛情に気が付くことができなかったのだろうか。亜紀はそう思っていた。
亜紀 「ねえ、朔ちゃん。男の人って、愛情表現とか不器用な人って多いのかな?」
朔  「そうだなー、人にもよるけど、男性は女性に比べて言葉を上手に操ることが苦手というからな。」
綾子 「とくにお父さんは昔っからよ。」
綾子は微笑みながらそう言った。

 しばらくして朔は席を立ち玄関へと向かった。
亜紀 「朔ちゃん、どこいくの?」
朔  「ちょっと、外の空気を吸ってくる。」
 
 すっかり暗くなった外に出た朔は玄関の前で静かにたたずむ真の横に立った。
真  「朔君か・・・俺は時々、これが夢なんじゃないかと思うことがあるんだ。去年亜紀が奇跡的に助かって、今年は大学まで合格して・・・俺はこんなに幸せで・・・。亜紀が白血病で倒れた時、俺は今日のような日が来るのを夢見ていた。今は・・・現実なんだよな・・・。」
朔  「現実ですよ。でも・・・僕も時々そう思いますよ。助かる可能性が低かった亜紀が今こうして元気に過ごしていて・・・今、本当に幸せです。」
真  「私も幸せだ。」
 2人はしばらく話し込んでいた。
真  「私はしばらくここにいるから、朔君は亜紀のところに戻ってあげなさい。」
朔  「あ、はい。」
3月の夜はまだまだ冷え込む。冷たい風が2人の間を駆け抜けると、真が少し震えた。
 すると・・・朔は黙ってジャンパーを真にかけ、家に戻って行った。
真  「朔君よ・・・ありがとう。君がいてくれて・・・亜紀も幸せに違いないな・・・。」
真は1人でそうつぶやいていた。

 廣瀬家での合格祝賀会終了後、家の前で今度は朔と亜紀が話し込んでいた。
亜紀 「4月から、一緒に通学できるんだよね?」
嬉しそうに語る亜紀。
朔  「ああ、片道2時間だから往復4時間だな。」
優しそうな顔で亜紀を見つめる朔。
亜紀 「うん!すごく楽しみ。」
目一杯の笑顔をつくる亜紀。
朔  「俺、今何が幸せなのか、なんとなくわかったよ。」
亜紀 「私もよ・・・。」

 幸せということ・・・
 
 それは大切な誰かと一緒に笑っていられるということ・・・

 大切な人を大切に思うこと・・・

 ご飯をおいしく食べられるということ・・・

 大切な人と一緒に歩いていけるということ・・・

 当たり前だと思っていることが、当たり前のように存在すること・・・

 僕たちは・・・今、本当に・・・本当に幸せです・・・

朔  「大好きだよ・・・亜紀。」
亜紀 「好きよ・・・朔ちゃん。」
自然に2人の手がつながった。
そして、空高くに登った満月が優しい光で2人を照らしていた。

僕達は、今後、2人で支えあい。笑ったり、時にはけんかをしたりもするかもしれないけど、お互いを尊重し、ずっと一緒に歩いていけたらと思っていた。いつまでも・・・ずっと・・・ずっと・・・

   

 世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
         
       幸せとは  編

        F I N 

     グーテンベルク・リヒター
...2005/04/10(Sun) 20:07 ID:74sUZ65o    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。

「幸せとは 編」最終話を読ませていただきました。
何気ない日常が二人にとって最高の幸せと気がついた朔と亜紀、これから続く「その後 編」でどの様に展開していくのか楽しみです。
十分に休養を取り、第3部の構想を練って下さい。
楽しみにしています。
...2005/04/10(Sun) 20:38 ID:ZeP6MIec    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、Getsです。最終話読んで、感動しました。これからも頑張ってください。
...2005/04/10(Sun) 21:05 ID:o6EIHO/g    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:初老
はじめまして。グーテンベルク様。初老と言います。アナザー・ワールド読ませていただきました。実は私自身、ドラマの再放送を見て好きになった「半端者」ですが、ドラマの最終回を見て非常に悲しい気持ちと言うか、気持ちが重くなりました。そんな時にこのサイトを発見し、グーテンベルク様のアナザー・ワールドを見て、すごく幸せな気分に浸りました。アキが死なない展開はすごく嬉しいです。これからの物語に期待します。

長々と駄文を書いて失礼しました。
...2005/04/11(Mon) 00:16 ID:kZ6ZEbL2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルク様
幸せとは 編、完結おめでとうございます。
波乱万丈の数年間を経て、やはり「ごく普通の」幸せを実感できたという事が一番の「幸せ」なのですね。
静かで深い結末に感動いたしました。
...2005/04/11(Mon) 02:24 ID:TLgiFv1g    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:アーネン
幸せとは編完結おめでとうございます、アーネンです。(といっても昨日お互いの正体を知ったわけですが・・・)今まで本当によく頑張りましたね。また、これからもいい作品を書いていってください。応援しています。それと、私の立ち上げすれ「まさか」のところを白血病克服編の訂正版アップに使ってください。
...2005/04/11(Mon) 07:15 ID:ahB./f5Q    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
「幸せとは 編」完結、おめでとうございます。
いたって当たり前を幸せと感じることのできることこそ、本当の幸せということを、登場人物も読者も分かることができたのではないかと思います。
「その後 編」も期待しています。
...2005/04/11(Mon) 21:02 ID:qv8/L68E    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 SATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつもアナザー・ワールドを楽しみにしていてくれましてありがとうございます。幸せとは編は今回で終了いたしましたが、アナザー・ワールドはまだまだ続く予定です。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 北のおじさん様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。白血病克服編第1話から今回まで、いつも励みになるメッセージを本当にありがとうございます。これからも、朔と亜紀の幸せな世界は続きますので、今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつも私の書く物語を読んでいただきましてありがとうございます。幸せとは編は今回で終了いたしましたが、アナザー・ワールドはまだまだ続きます。今後もGets様の期待を裏切らないように頑張っていきます。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 初老様へ
こんばんは、初めまして。グーテンベルクです。セカチューを好きになりました初老様は決して半端者ではありませんよ(^-^)。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。私は最終回を見た後はしばらく何も出来ませんでした。(ラストシーンの2人手をつないで歩いてゆくシーンでは泣いてしまいました。)亜紀が生きていたらどうなるのだろうか?という思いを元に、また、このサイトにあります世界の中心で愛をさけぶ2やアナザーストーリー、続・サイドから執筆する勇気を頂きまして、昨年11月14日にこの物語が誕生いたしました。これからも、アナザー・ワールドは続きますので、これからも読んでいただけましたら幸いです。これからもいつでもこのスレに遊びに来てください。お待ちしております。これからもよろしくお願いします。

 朔五郎様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回もアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。幸せの意味を知った朔と亜紀は、今後どのように幸せをつかみとっていくのかを続編で書いていく予定です。ドラマを見て「ごく当たり前のことが幸せ」ということを私自身、考えさせられました。以前の私では幸せとは編を書くことはできなかったと思います。そう考えるとセカチューはただのドラマではないのかもしれませんね・・・。
長々と書いて申し訳ありません。今後も読んでいただけましたら幸いです。今後もよろしくお願いします。

 アーネン様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。とあることからアーネン様に正体を見破られてしまいましたが、今後も今までどおり読んでいただけましたら幸いです。それと、訂正版の場所提供ありがとうございます。でも、現行スレの圧迫になるかもしれないし、2スレ使うのもどうかと思いますのでもうしばらく考えさせてください。気持ちだけでもありがたく受け取らせていただきます。(嬉)

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。幸せの意味・・・私はドラマを見て分かったような気がしました。それ以来当たり前のことに感謝の気持ちを持って生活をするようにしました。すると・・・不思議なことに些細なことでも幸せに感じることができるようになりました。幸せとは編を書くことができた理由もおそらくそれだと思います。そしてこれからも続きを書いていく予定です。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/04/11(Mon) 21:23 ID:.84ZaEcA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ 〜アナザー・ワールド〜
        (特 別 編)
       青春の1ページ @

 1986年9月のある日、宮浦高校女子陸上部はグランドにて練習をしていた。
休憩時間、汗でいっぱいの顔を洗う亜紀は同じ陸上部の少女から声をかけられた。
少女 「タオル貸して!」
眩しい笑顔・・・はきはきとした大きな声・・・亜紀はその少女に憧れを抱いた。
 残暑の残るグランドのすみにて・・・
ブロックに腰掛けた2人はそれぞれ自分の名前を名乗りあった。
少女 「そっか。廣瀬さん亜紀って言うんだ。いい名前だね。私は智世だよ。」
亜紀 「上田・・・智世。上田さんもとてもいい名前だよね。」
同じ部活ということもあり亜紀も智世もお互いの苗字は知っていたのだが、名前を知ったのはこの日が始めてであった。この時以来、2人はお互いに名前で呼び合うようになったのだった。
智世 「今から智世って呼んで。亜紀!」
亜紀 「うん!」
亜紀も智世に負けないくらいの笑顔を作った。今まで両親以外で自分の下の名前を呼んでもらったことがない亜紀はとても嬉しい気持ちになったのだった。
 それから2人が親友同士になるのにそう時間はかからなかったのは言うまでもない。

 それから1ヶ月後・・・教室前の廊下にて・・・
智世 「ねえ、亜紀は好きな人とかいる?」
亜紀 「私は・・・いないよ。智世はいるの?」
亜紀がそう言うと智世は教室の中にいる男子生徒を見つめた。
智世 「あの背が高いの。あの人が好きなんだ。大木龍之介。」
ちょうどその時、智世の存在に気付いた龍之介が教室の窓越しに喋りかけた。
龍之介「おう、智世。なにやってんの?ニヤついて気持ち悪いぞ。」
もちろんこれは冗談で言っているのであり智世もそれは十分わかっていた。
智世 「なによ。ひっどいなー。あ、朔のヤツまた寝てるよ。」
龍之介「ああ、あいついつも飯食ったらすぐ昼寝だぜ、そのくせ、5限目も寝るんだよな。」
亜紀は昼寝中の朔と呼ばれている男子生徒を微笑みながら見ていた。
智世 「サクー!!寝るなー!!」
智世の大きな声にびっくりして飛び起きた朔。驚いた顔でこちらを見ていた。
朔  「あー、びっくりした。せっかく気持ちよく寝ていたのに・・・。」
龍之介「いいじゃねえか。どうせ次の授業も昼寝タイムなんだろ?おまえさん。」
智世 「あんたは1日何時間寝てるのよ?」
智世がそういうとちょうど通りかかったボウズが一言ダメ押しした。
ボウズ「48時間。」
そういうと智世、龍之介が笑い出した。
朔  「あー、もう、うるさいな・・・・あ!ど、どうも・・・。」
亜紀 「!?・・・こんにちは・・・。」
智世の横で微笑んでいた亜紀の姿を見つけた朔は恥ずかしかったのか急におとなしくなってしまった。

 放課後のグランドにて・・・
亜紀 「けっこう、いい感じなんじゃないかな。仲いいじゃない。大木君だっけ?」
考えこむ智世に亜紀が話す。
智世 「幼馴染だからね・・・。だから余計に言いにくいのよ・・・。もしダメだったら今の関係すら壊れそうでさ・・・。」
亜紀 「難しいよね・・・。」
しばらく沈黙が続いた後・・・
智世 「亜紀はどうなのよ?」
亜紀 「え!?」
智世 「朔のこと・・・微笑みながら見てたけど。」
智世が亜紀をからかうように言う。
亜紀 「あ・・・だっておかしかったんだもん。でもすごく人が良さそうだよね、苗字は何ていうのかな?」
智世 「松本、朔太郎。だから通称サク!ははーん、亜紀も惚れたなー。」
亜紀 「違うって。」
否定している割にどこか嬉しそうな亜紀。
谷田部「こらー!上田!廣瀬!練習再開するわよー!!」
遠くから顧問の谷田部先生が大きな声で呼ぶと2人はあわてて駆け出した。
走りながらも2人は喋り続ける。
亜紀 「そうだ!次の大会で予選突破したら告白しなよ。」
智世 「それいいね。よし!練習頑張るよ。」
 しばらくして、トラックのスタートラインに並んだ2人。
谷田部「よーい!」
その直後・・・パーン!!!
亜紀と智世は中秋の大空のもとゴールへ向かって走りだした。

                             終わり
...2005/04/12(Tue) 20:51 ID:MERL6EFk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、ゲッツです。特別編とても良かったです。これからも、頑張ってください。
...2005/04/12(Tue) 23:08 ID:hoThAT1A    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:コーヒー
はじめまして、コーヒーと申します。
先週、ドラマの再放送をたまたま見てすっかり
はまってしまいました。 
こんなに泣いたり、考えさせられたり、自分が入りこんでしまった作品は初めてでした。 起きていても、夢の中でもセカチュウの事でいっぱいでした。 
最終話を見終わった後、なんとも言えない寂しさで
いっぱいでした。 そこでネットで色々見ていたら
グーテンベルク様の作品に出会い、何日かかけて
読ませていただきました。 
うまく表現できませんが、この作品を読んでる時は
とても幸せな気持ちになります。
大変だとは思いますが、これからも拝見させていただきますので、今後の作品も期待しています。
(けど無理はしないでくださいね)
...2005/04/12(Tue) 23:53 ID:QKD1tNLM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。特別編読んでいただきましてありがとうございます。亜紀が朔や智世、龍之介、ボウズと仲良くなる前まで時間を遡りました。実はまだ書きかけの特別編がいくつかあり、そちらのほうもそのうちアップしますので楽しみにしていただけましたら幸いです。

 コーヒー様へ
はじめまして、こんばんは。グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。ドラマ版セカチューが終わってもう半年を過ぎましたが、いまでもドラマに関していろいろなことを考えております。そして、朔が亜紀を幸せにしたように、私もいろんな意味で恋人を大切に、幸せにしていこうという意思を持つことができました。セカチューは視聴者の皆様にも色々なものを残してくれたのではないでしょうか。さて、長々と書いてしまって申し訳ございません。これからも読者の皆様を幸せな気持ちにできるようにがんばりますので、今後もどうかよろしくお願いします
...2005/04/13(Wed) 21:27 ID:sETVk9ng    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
特別編を読ませていただきました。学校生活の雰囲気がうまく書かれていると思いますよ。こうしてみると亜紀が朔を好きになるのは必然だったなと、あらためて思いました。
次回も楽しみにしております。
お互い、頑張っていきましょう。
...2005/04/13(Wed) 21:58 ID:Ai7FyV66    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:clice
グーテンベルク様、私の話にいつも感想を寄せていただきありがとうございます。そのつどお返事ができずに失礼しています。
たー坊様も書かれていましたように、何気ない休み時間の風景の中での出会いがとても自然で、智世の横で少しだけ大人しめに微笑む亜紀の様子が見えるようです。もちろん朔の寝ぼけ眼も・・。そういう時の亜紀(はるかちゃん)はすごく美しく魅力的ですから、きっと朔の目もぱっちり覚めたのでしょうか、誰も書かなかった二人の元気だった日々が読めればいいなと思います。
できればリアルな設定で、2年の亜紀の誕生日までの間に起きた、課外授業、社会見学、遠足、キャンプ、学園祭、お祭り、陸上の新人戦や記録会、合宿、何か事件が起きての少年探偵団状態、運動会やマラソン大会、いや海水浴や水泳大会でぜひ亜紀に水着を再び・・とか。またボウズの寺で座禅大会、ここぞとばかりにボウズが・・喝とか・・、修学旅行にオーストラリアに行くぐらいですから、冬は当然長野に一泊のスキーの課外授業(静岡ならあり)、そこで若き日の健一と明希に会っているとか(すみません、私の設定で)、果ては富士山登山など、ありとあらゆる設定で・・。
ぜひいろいろ楽しい話を書いて下さい。ここまで長く皆さんと書いてきていますので、設定のコラボレーションは面白い気がちょっとします。
...2005/04/14(Thu) 10:35 ID:WXzyo.oE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつも私の物語を読んでいただきましてありがとうございます。ドラマの世界から分岐した、アナザー・ワールドですが、今回はドラマより前の時間にさかのぼって書かせていただきました。ドラマの第1話以前を知ることは不可能に近いですが、こうかもしれないなと思いながら執筆させていただきました。もし、たー坊様が過去編を考えられたとしたらきっととても素晴らしい物語になりそうな気がします。

 clice様へ
こんばんは、グーテンベルクです。アナザー・ワールドをいつも読んでいただきましてありがとうございます。今回は過去へと時間を戻しましたが、朔と亜紀が出会う前って実際はどんな感じだったのでしょうか。こうかもしれない、こうだったらいいなという思いで執筆いたしました。これからもいろいろな設定でまだ見ぬ過去の世界を執筆していこうかと思います。その際、clice様からいただいたヒントを使わせていただこうかと思います。どうかよろしくお願いいたします。今回、執筆している時、もしclice様が過去編を書いたらどのような過去ができあがるのかなと思いました。執筆者みんなで考えてみるのも面白いかもしれませんね。
 お互いに執筆活動頑張りましょう。
...2005/04/15(Fri) 20:00 ID:lfLrShRg    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 ※今回の物語は1986年11月の設定です。青春の1ページ。主役はボウズです。

世界の中心で愛をさけぶ 〜アナザー・ワールド〜
       (特 別 編)
      たこ焼きけんちゃん

 たこ焼きパパさんでたこ焼きを頬張るボウズ。それは近所にすむ人にとってはいつもと変わらない日常であった。
ボウズ「パパさん。もう一つ!」
ボウズはたこ焼き1パックを平らげた後、カウンターに小銭を転がした。
パパさん「おう、今新しいの焼くから待っていてくれ。それとこれはサービス!」
パパさんはビン入のオレンジジュースをボウズに差し出した。
ボウズ「なあ、こんなにサービスして大丈夫なのか?」
パパさん「なんの、これしき。俺はお前みたいな生徒が来てくれたら嬉しいんだ。」
 そういえば、たこ焼きパパさんはできた当初から学生や子供たちの憩いの場となっていた。また、よくオマケがついてくるのでこの店は彼らの人気スポットでもあった。
 だが、ボウズがジュースを一気に飲み干した時に事件は起こった。
   グキッ!!
パパさん「ウア!!イテテテ!   ウー・・・」
その痛々しい声を聞いたボウズはすぐにやって来た。
ボウズ 「どうしたんだ?パパさん。」
パパさん「腰をやっちまった。イテテテテ。」
重いものを持ち上げようとして腰を痛めてしまったパパさん。この状態ではたこ焼きがつくれない。
ボウズ 「今日は店休んで病院にしたほうがいいよ。」
パパさん「でもな、今からは小学生たちが来る時間だからな・・・休むわけにはいかねえよ・・・イチチチツ!」
 それからボウズは何度もパパさんに休むように言ったがパパさんは休まないと言い張るのであった。
 
 それからしばらくしてたこ焼きパパさんに智世と亜紀がやって来た。
智世 「ん?あれ?あんた何でそんなところにいるのよ?」
智世が驚くのも無理はない。店の中でたこ焼きを焼いているのはボウズだったからである。そう、パパさんを休ませるためにボウズがたこ焼きを焼き始めたのだった。
ボウズ「パパさんが腰痛めてな。かわりに俺が焼くことにしたんだ。」
智世 「へー。あんたもいいところあるじゃん。」
ボウズ「それより何にするんだ?」
智世 「それなら私はたこ焼き一つ。」
元気な智世の声が心地よく聞こえる。さらに・・・
亜紀 「私も・・・たこ焼き一つ下さい・・・。」
亜紀は笑顔でボウズにたこ焼きを注文した。
ボウズ「あ・・・ああ・・・。」
亜紀と目が合ったボウズはすぐに目をそらせてしまった。
たこ焼きを焼く間も亜紀の笑顔が頭に浮かんでくる。
智世 「ねえ、まだー?」
ボウズ「今できた。はい。200円だ。」
智世 「アキー!できたんだって。」
智世に呼ばれて亜紀がやってきた。
ボウズ「2・・・200だ。」
亜紀 「はい。どうもありがとう。」
この時の亜紀の声、笑顔はそれからしばらくの間ボウズの心に残るのだった。

 それからしばらくして、今度は朔と龍之介が店にやってきた。
朔  「ぼうず、なにやってんだよ?」
龍之介「たこ焼きの魅力に取り付かれたみたいだな。」
ボウズ「そんなんじゃねえよ。実はな・・・・。」
ボウズがたこ焼きを焼いている理由を2人に話すと、
龍之介「俺達も手伝いますか。おまえさん。」
朔  「あ、ああ。」
こうしてボウズと朔、龍之介は3人でたこ焼きを焼くのだった。
それから2日間(パパさん復活までの間)はたこ焼きパパさんはたこ焼きけんちゃんとなっていた。
...2005/04/15(Fri) 23:25 ID:21h1ot/Y    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、Getsです。もう一つの特別編、結構いいですね。これからも頑張ってください。
...2005/04/15(Fri) 23:56 ID:2xYU6FbU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:不二子
〜グーテンベルク様〜
永くご無礼しておりまして、本当にお久しぶりでございます。先日は別スレにてお声を掛けて頂き、ありがとうございました。
大変遅くなりましたが、「幸せとは」編の完成、おめでとうございます。グーテンベルク様の努力の賜物と思います。これは、こちらの読者の皆様がおっしゃることなのですが、グーテンベルク様の物語は心が温まります。ドラマのラストのラスト。防波堤を二人して手をつないで歩いて行くシーンがありますが、それがずっとずっと続いているようなイメージがあります。(いつもこんな例えで・・ごめんなさい。)
それにしても、凄い勢いで次々と物語が浮かんできて、本当に凄いと思います。きっと、頭の中ではまだいろいろな物語をお持ちなのですね。
どうぞこれからもお身体に気を付けて、執筆頑張ってくださいませ。
...2005/04/16(Sat) 14:07 ID:0Pfhiehs    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回はボウズが主役の特別編でした。いかがだったでしょうか?いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。執筆の励みになりますし、本当に書いてよかったと思っておりますよ。今後の物語も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 不二子様へ
こんにちは、お久しぶりです。グーテンベルクです。祝福とお褒めの言葉を本当にありがとうございます。ドラマの最後のシーン、ここは私の大好きな場面です。朔の顔にも亜紀の顔にも喜びと幸せの表情であふれているように思えました。そして手をつないで歩いて行くシーン。こんな幸せがいつまでも続いてほしいと思って日々執筆しております。私のそういった思いを感じ取っていただいて本当にありがとうございます。とても嬉しいです。また、ネタにつきましては恋人との日々の出来事などもネタにしたりもしております。(ただ、今付き合っている恋人以外の女性と付き合った経験がないのでやや、偏っているかもしれませんが・・・)
これからも執筆を続けていきますので、これからも読んでいただけましたら幸いです。またいつでもこのスレに遊びにきてください。お待ちしております。
...2005/04/16(Sat) 17:46 ID:LZGRxZbw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
  グーテンベルク様
 ご無沙汰してすみません。長期出張より戻りまとめて読ませていただきました。「幸せとは」編、完遂おめでとうございます。とても良かったですね。「こうなればいいなあ。」と思う事が叶えられた部分が多く、このストーリーは本当に心地よい気分になれました。主人公二人の周りを取り巻く皆も幸せになれます様に。これからも楽しみにしております。
  
...2005/04/16(Sat) 18:32 ID:RENl0E2g    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 ゴン41様へ
おはようございます、グーテンベルクです。長期出張大変お疲れ様でした。ゴン41様のご希望に添えましたことを嬉しく思います。これからも、ストーリー的には幸せとは編とそれほど変わらないシーンも多々あると思います。朔と亜紀の通学シーンやいつか再び訪れる予定の夢島なども執筆予定に入っております。これからも楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/04/17(Sun) 07:16 ID:I9FEr2OU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
パパさん、無事復活できたんですか?後遺症がなければいいんですけど・・・
朔五郎の次のシリーズでは、たこ焼きが重要なアイテム(笑)になる予定です。
お互いに頑張って書いて行きましょう。
...2005/04/17(Sun) 18:07 ID:0PCWIsSM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 朔五郎様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。パパさんは無事復活し、後遺症もでない設定となっております。この約1年後にあたるドラマのシーンでもパパさんは元気なようです。ご安心ください。
 朔五郎様の次のシリーズを楽しみにしております。これからもお互いに頑張って執筆していきましょう。
...2005/04/17(Sun) 20:45 ID:B4fEdI.Q    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
グーテンベルクさま
特別編2編読ませていただきました。
前編は亜紀と智世の友情、後編はボウズのパパさんへの思いやりと朔・介の友達思いが書かれていて、素敵な短編だと思いました。

余談ですが、「あいくるしい」を観ていて、みちる(綾瀬はるかさん)が合格通知を受け取って嬉しそうな表情を浮かべていたのですが、こちらのストーリーの亜紀もあんな顔してたのかな・・・と思いました。
もう一つ「あいくるしい」の余談ですが、桜井幸子さんと綾瀬はるかさんの対面シーンがありました。思わず小林明希と廣瀬亜紀との対面を連想してしまいました。
...2005/04/17(Sun) 22:01 ID:TrmS8mfo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Marc
こんにちは、グーテンベルク様

すみません、遅くなってしまいましたが”幸せとは 編”の終了
お疲れ様でした、いつも楽しませ頂いてありがとうございます。

そして、今連載されている”特別編”ですが、このような何気な
いことの積み重ねが青春なんですよね。
(大人になってしまうと忘れがちですが...、窓の外の景色をしば
し遠い目で眺めてしまいます)

これからも、よろしくお願い致します。
...2005/04/18(Mon) 14:58 ID:ThRITj.U    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。たー坊です。
特別編の執筆お疲れ様です。今回は、パパさんがいかに町の人々のことを考え、また、朔・龍之介・ボウズ・智世の幼なじみ、そして亜紀をはじめとして、いかに町の人々に愛されているかがかいま見えるストーリーでした。
それにしても、ピンチヒッターを引き受けた心優しいボウズ。それでも1年後に亜紀の中にいるのは朔なんですよね。やはり、そうはうまくいかないですね。だからこそ、私の方ではボウズに幸せを掴んでもらったんです。

次回も楽しみにしております。お互いに頑張っていきましょう。
...2005/04/18(Mon) 20:49 ID:PLl.Z5WQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 SATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。特別編、読んでいただきましてありがとうございます。お褒めの言葉、とても嬉しいです。よくたこ焼きを食べていたボウズ、パパさんが困っている時、一番に助けにきそうだなと思っておりました。この時もボウズが店を仕切っていたに違いありません。
 あいくるしいを見たとき、私もSATO様と同じことを考えました。2人の”アキ”の対面を想像してしまいますね。これもセカチュー中毒かな(笑)
 今後もアナザー・ワールドはまだまだ続きます。執筆者同士お互いにがんばりましょう。

 Marc様へ
こんばんは、グーテンベルクです。幸せとは編、完読していただきましてありがとうございます、幸せとは編はここで終わりましたが、アナザー・ワールドそのものが幸せを描くのが目的でございます。これからもまた続きを読んでいただけましたら幸いです。そして、青春を描く短編はもう少し続きますのでそちらも楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
特別編を読んでいただきましてありがとうございます。パパさんはよく朔たちにサービスしてくれておりました、きっとこれまでも宮浦の子供達はささやかなサービスで嬉しさを感じていたのかもしれないと思います。そして、不器用だけれど、優しさのあふれるボウズ、それゆえに亜紀を好きだったにもかかわらず身を引いたボウズ。彼は、亜紀が幸せならそれでいい。朔も幸せだからそれでいいんだと思っていたのかもしれませんね。アナザー・ワールドでは、もうじきボウズにも春がやってくる予定です。
今後もお互いに頑張っていきましょう。
...2005/04/18(Mon) 21:18 ID:JRckhldo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ 〜アナザー・ワールド〜
       (特 別 編)
    宮浦高校スキー研修@

 1987年1月中旬、長野県のスキー場に宮浦高校1年生達がスキー研修にやってきた。一面白銀の世界、ここにいるほとんどの生徒達はここまでの大雪を見たことがなかったので、みな雪景色に目を奪われていた。
ボウズ「なー、すげーよな。こんな雪初めて見たぜ。」
朔  「あー、あそこには雪の壁があるし。」
龍之介「海とは違った魅力があるねー。なあ、おまえさん、ボウズ。」
ボウズ「だからボウズって言うな。」
 一方、智世と亜紀は・・・
智世 「ねえ、亜紀!見て!あれ!かまくらだよ。」
亜紀 「本当だ、ねえ、智世。後で中に入ってみない?」
智世 「亜紀って意外に好奇心旺盛だよね。」
 亜紀はいままであまり本来の自分を人に見せようとはしなかったのだが、親友である智世の前ではありのままの自分を出すようになってきていた。
亜紀 「フフフッ。私ってまだ子供っぽいとこあるからね・・。」
智世 「そしたら、後で来ようね。」
 
 夕食後、かまくらの中にて・・・・・
朔  「かまくらの中って意外にあったかいよな。」
ボウズ「確かに・・・びっくりだよな。雪に囲まれているのに・・・でも、腹減ったなー。晩飯食い足りねーよ。」
朔  「同感・・・。」
すると、龍之介がリュックサックをあさり始めた。中からはたくさんのサツマイモが出てきた。
龍之介「さて、焼き芋でも焼きますか。」
朔  「スケちゃんサイコー!」
ボウズ「さすが!」
そういうと中に置いてある携帯ガスコンロでアルミホイルで包んだイモを焼き始めた。
 一方智世と亜紀は朔たちが入っているかまくらのの隣にあるやや小さめのかまくらに入っていた。
亜紀 「あったかいね、ここ。」
智世 「うん、びっくりだよね。あー!宮浦でもかまくらがつくれたらいいのにな。」
その時・・・ グ〜、キュルルル〜。
智世 「??何?今の?」
亜紀 「エヘヘッ。お腹すいちゃった。」
少し恥ずかしそうな亜紀。
智世 「わたしも。この旅館ってごはん少なすぎなんだよ!」

 その頃、朔たちのグループでは・・・
龍之介「なかなか焼けないな。」
なかなか焼けあがらないイモにみんな痺れを切らせてた。
朔  「お?もう一つのコンロも点火しようぜ。」
ボウズ「よし、火力全開!ファイヤー!!」

 亜紀たち
智世 「なんか、さっきから隣がうるさいなー。」
亜紀 「誰だろうね?」
しばらくたって、イモももうすぐ焼けあがるころである
 朔たち
朔  「あのさ、いまふと思ったんだけど、さっきから水滴がおちてきてない?」
龍之介「たしかに・・・もしかして・・・。」
ボウズ「やべえ、早くかまくらを出ようぜ。
 ボスッ!!!
智世 「何の音?」
亜紀  「見てみようか。」
亜紀と智世が隣のかまくらを見てみると・・・
亜紀 「大変!かまくらが潰れているよ。」
壊れたかまくらに駆け寄る亜紀と智世。すると・・・雪の中から顔をだす朔、龍之介、ボウズの姿があった。
智世 「あんた達、何してんのよ。かまくら壊して。」
龍之介「いや・・・焼き芋つくっていたら突然。」
雪から抜け出した朔たち、体中雪だらけだ。髪の毛もボサボサである。
亜紀 「フフフッ。(松本君・・・かわいい!)」
亜紀は笑顔で一生懸命雪を払う朔を見ていた。
智世 「バッカじゃないの?あんたたち!あとでしかられるよ。」
 すると龍之介は雪の中から掘り出した焼き芋を智世と亜紀にあげた。
龍之介「まあまあ、壊れたものはしかたないし・・・これ食えよ。」
智世 「まったく!でもおいしそう。もらうね!ありがとう」
亜紀 「ありがとう・・・。」
やっと焼き芋にありつけた朔達と亜紀達。

龍之介「あー、うまかった。あ、このことはセン公には内緒だぜ!」
智世 「うん!」
 寒い雪の中で食べた熱い焼き芋はとてもおいしく感じた。
だが、結局かまくらを壊したことが教師にバレて、朔、龍之介、ボウズは夜遅くまで廊下に正座させられていた。

         続く
...2005/04/18(Mon) 21:20 ID:JRckhldo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、Getsです。特別編、今回のも良かったです。これからも、頑張ってください。
...2005/04/18(Mon) 23:44 ID:H8dSM7Q2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。学校に勉強と忙しい中、今回の特別編も読んでいただきましてありがとうございます。実は私は高校時代の修学旅行で長野県志賀高原スキー場に行きました。九州育ちのわたしにはあの大雪が驚きでした。雪の世界も本当にきれいで大好きですよ。
...2005/04/19(Tue) 23:04 ID:yey.tm.k    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。たー坊です。
雪のスキー場はいいですね。ぜひ朔と亜紀に2人きりで行ってもらいたいですね。たぶん、亜紀が朔に滑り方を教えると思いますが・・・。
しかし、かまくらを破壊するとは・・・。朔の亜紀に対する愛のパワーより、3人で行動するパワーの方が圧倒的に強い気がします。
それにしてもコンロ2つ使なんて・・・。まるでコントですね。「アホだなあ〜。」と笑ってしまいました。
次回も楽しみにしております。
...2005/04/20(Wed) 17:46 ID:vcrrbG7Q    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。お読みいただきましてありがとうございます。レギュラーストーリーに戻った後、いつか朔と亜紀2人でスキーもいいかもしれませんね。ここでも朔はおそらく亜紀にリードされるでしょうね。続きも読んでいただけましたら幸いです。
...2005/04/20(Wed) 22:19 ID:uwLnhHB.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ 〜アナザー・ワールド〜
      (特 別 編)
   宮浦高校スキー研修A

 宮浦高校スキー研修2日目。この日は朝からスキー実習である。
いざ実習が始まってみると、あまり雪の降らない宮浦地区の生徒達はほとんどみんな悪戦苦闘していた。
ボウズ「ちくしょう、全然思った方向に進まないぜ。うーん!」
朔  「俺、スキー向いていないのかな・・・。」
朔もボウズもなかなかうまくすべれない。だが、龍之介は意外と早くコツをつかんだのか、比較的上手くすべっている。
龍之介「まあまあ、お前さん達、無心でやれば滑れるぜ。」
 バシッ!!
龍之介が朔とボウズの背中を押す、というか叩いた。
朔  「おわっ!」
ボウズ「何すんだよ。スケ。ってウワー。」
押されたはずみで朔とボウズは坂を滑ってゆく。
龍之介「やればできるじゃないか。」
 一方、智世と亜紀は・・・
亜紀 「うーん。いまいちコツがつかめない。」
智世 「あんまり力入れすぎるとかえって滑れないよ。力を少し抜いて。もし、スピードが速すぎると思ったら、スキー板の先を外側に向けて、ちょうど”ハ”の字を作る感じでやるとブレーキがかかるから。亜紀ならできるよ。」
先にコツをつかんで滑れるようになった智世は一生懸命亜紀を指導している。
亜紀 「よし、もう一度チャレンジするぞよ。」
亜紀も楽しそうである。
亜紀 「あ、あの人達スイスイ滑っている。いいなぁ。」
智世 「どれ?あ、朔とボウズじゃない。いつの間にあんなに上達したの?よし、私達も負けないよ。」
亜紀 「うん!」
朔とボウズが龍之介に押されて操作不能に陥っていることを知らない亜紀と智世。だが・・・バスッ!!
勢いあまって転倒した朔とボウズ。そこに龍之介が滑りながら向かってゆく。
智世 (あ、龍之介。滑るの上手いなー。)
亜紀 (松本君、大丈夫かな・・・、中川君も怪我したりしてないかな。)
亜紀が朔を見ている時、無意識のうちに左右のスキー板を並行にしてしまった。
少しずつ滑り出す亜紀。
亜紀 「え?え?何?キャー!!」
急に滑り出して驚く亜紀。
智世 「亜紀!ハの字!!ハの字!!」
亜紀 「そうだった。ハの字!」
亜紀はスキー板でハの字を作り、なんとか止まることができた。
亜紀 「ふぅー、怖かった。」
智世 「大丈夫?亜紀。でも今の感じで少しずつ滑るといいよ。」
亜紀 「うん・・・。頑張るのだ。」
智世 「ところで・・・亜紀はさっき何を見ていたの?」
智世がニヤニヤしながら亜紀を見る。
亜紀 「え?松本君と中川君が転んでいたから大丈夫かなと思って・・・。」
智世 「あやしいなー。朔を見てたんじゃないの?」
亜紀 「ちょっとだけ・・・。」
亜紀が小さな声でつぶやいた。
智世 「朔の事、好き?」
亜紀 「よく・・・分からないの。でも、なんか気になるの。どうしてなのかわからないけど・・・。」
この頃朔と亜紀のクラスは別でそれほど会うということもなかったのだが、亜紀は時々朔のちょっとした仕草を観察することもあった。よく亜紀と一緒にいる智世もそれに気付いていた。
智世 「朔の前でわざとハンカチ落としてみるのはどうかな?」
亜紀 「わざとらしいよ。」
智世 「そうかもね。何かいい方法ないのかなー。」
亜紀 「それより、滑ろうよ。」
智世 「うん、そうだね。行こ!亜紀!」
亜紀 「うん!」
こうしてスキーを再開した亜紀と智世

雪で真っ白のゲレンデには若い声でいっぱいであった。

         続く
...2005/04/21(Thu) 06:18 ID:BYxiqclA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:初老
こんばんは、グーテンベルク様。初老です。
いつも楽しく拝見させて頂いております。

少し本題から逸れますが、グーテンベルク様、福岡西方沖地震の余震の方大丈夫ですか?テレビのニュースを見て、改めて地震の恐ろしさを感じています。遅れて申し訳有りませんが、お見舞い申し上げます。
毎回楽しく読ませていただいております。無理せずに頑張ってください。またしても長文で申し訳有りません。
...2005/04/21(Thu) 20:28 ID:71RVfheI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、Getsです。特別編、結構良かったです。これからも頑張ってください。
それと、地震のほうは大丈夫でしたか?
...2005/04/21(Thu) 23:18 ID:8qx7PHt.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 初老様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回の物語も読んでいただきましてありがとうございます。地震の方ですが、幸い私や恋人、家族などに怪我はありませんでした。日本は地震大国だと身を持って感じました。ご心配していただきましてありがとうございます。さて、現在過去へと場面を移しておりますアナザー・ワールドですが、次回の作品で一度一区切りとし、その次よりまた、別のストーリーが始まります。楽しみにしていただけましたら幸いです。

 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。特別編、読んでいただきましてありがとうございます。幸い地震の方は被害もなく元気に過ごしております。近頃、福岡だけでなく日本各地で地震が多発しているようです。地震対策を万全にする必要があるかもしれませんね。さて、物語の方ですが、過去シリーズ第5話終了後、別のシリーズに入る予定です。楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/04/22(Fri) 19:31 ID:xSiHuTVM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。たー坊です。
スキー研修A編、読ませていただきました。
悪戦苦闘する5人は実に微笑ましいですね。それと同じくらい、好きな人を見つめる智世と亜紀も微笑ましいですね。
また、ボウズの背中を思いっきり押したりするスケちゃんは実にナイスです。

地震の最大余震についても被害はなかったとのことで安心しました。
じっくりと次の物語と新シリーズを執筆なさってください。期待してお待ちしております。
...2005/04/23(Sat) 23:32 ID:Rvawvvww    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Netta
幸せとは編、完結おめでとうです〜。
『その後』編のスタートで2005年につながるのでしょうか?
スキー研修編、すごい面白いです。龍之介がいかにもやりそうですね>かまくらにて焼き芋を焼く行為・・・
...2005/04/24(Sun) 16:03 ID:bxGXgGB.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
スキー編楽しませていただきました。
かまくらを壊したあとで、文中に出てきませんが、谷田部先生の「松本!大木!中川!」が聞こえてきそうでした(^^)
...2005/04/24(Sun) 18:55 ID:nASFJVSg    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。スキーに苦労する朔達ですが、これも朔たちにとっていい思い出となってゆくでしょう。恋する?亜紀はどんなふうに朔を見つめるのか実写で見てみたいですね。
 たー坊様も無理をせず執筆に励んでください。お互いにがんばりましょう。

 Netta様へ
こんばんは、グーテンベルクです。特別編、読んでいただきましてありがとうございます。好評なようで本当に嬉しいです。こんな過去もあっていいものかと思い現在もいろんな過去を考えております。さて、もうすぐ新シリーズが始まります(アナザーの2005年さらにその後まで続く予定です)のでそちらも楽しみにしていただけましたら幸いです。

 SATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。特別編を読んでいただきましてありがとうございます。かまくら破壊で正座させられた朔達はSATO様がおっしゃるとおりのセリフでしかられたに違いないと思います。そして、次のストーリーでは谷田部先生のあのセリフが出てきます。まもなくアップしますので楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/04/24(Sun) 22:01 ID:4yBzgBlY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ 〜アナザー・ワールド〜
       (特 別 編)
    運命の出会いの時へ・・・

 1987年4月、宮浦高校ではクラス替えが行われていた。そして朔は2年D組に配属された。だが、その日のうちから授業が開始された。
朔  「ボウズと一緒だな。よかった。」
ボウズ「安心したぜ。(おまけに廣瀬もいるじゃないか。)」
龍之介「残念!お前達とクラス違うじゃないかよー。」
廊下のすぐ隣の朔とボウズ席、そして壁の下部の通気戸から顔を出す龍之介。
すると・・・
谷田部「こら!松本!!中川!!大木!!」
担任の教師から突然名前を呼ばれ朔とボウズが立ち上がり、廊下では龍之介が立ち上がった。
谷田部「大木はクラスが違うでしょ。戻りなさい!それに松本、中川静かにしなさい。」
龍之介「はい!」
龍之介は走って自分のクラスに戻って行った。

一方、今年度も同じクラスになった亜紀と智世。何やらひそひそとおしゃべりをしているようだ。
智世 「よかったね、今年も一緒で。それに朔も一緒だよ。チャンスじゃない?亜紀。」
亜紀 「それは・・・。うん、正直言うと嬉しいのかな?」
智世 「顔に書いてあるもんね。」
亜紀 「そんなに顔に出ているかな・・・私。」
智世 「親友だからね!」
智世の笑顔に亜紀も嬉しそうな笑みを浮かべた。
すると・・・
谷田部「上田!!廣瀬!!あんたたちも静かにしなさい!!」
2人 「はい、すみません・・・。」
亜紀と智世が静かに着席した。
それからしばらくして授業終了のチャイムが鳴り、その瞬間生徒達の集中力がぷっつり切れた。谷田部先生はもう少し授業を延長したかったのだがそれはやめにした。
谷田部「はい、注目!今日できなかった分のプリントは宿題にします。それと、この授業で注意された4人はさらにもう2枚追加!」
朔  「そ、そんな・・・」
ボウズ「マジかよ!」
智世 「最悪〜。」
亜紀 「ひどいよ〜。」
廊下側と窓際の席では先ほど立たされた男女それぞれ2人ずつが嘆いている。
谷田部「ブーブー言わない!!」
ボウズ「やっぱり・・・噂どおりだな。鬼の谷田部だ。」
松本 「うんうん!確かに・・・。」
谷田部「聞こえたわよ。松本!!中川!!もう2枚追加されたいみたいね。」
ボウズ「いえ!もう十分です!!」
新しいクラスはこうしてスタートした。朔とボウズ、そして亜紀と智世もなかなかいいコンビである。

それから3ヶ月近く、朔を始めクラスの生徒達は何事もないと言っていいくらいの日常生活を送っていた。

だが、6月下旬、悲しい知らせが届いた。宮浦高校のある教師が病気で亡くなってしまったのだった。
 葬儀の日・・・
朔  「分かってんだったら起こしてくれよ!!」
いつもより遅い時間に起きた朔は母富子に「あれ、あんた何でここにいるの?」と言われて今日が葬儀であることを思い出し、慌てて家を飛び出した。
富子 「あ、朔!これ!」
富子は自転車に乗ろうとする朔に白い傘を渡した。それを受け取った朔は大急ぎで葬儀の行われるボウズの寺へと自転車を漕ぎ出した。

 ドラマ、『世界の中心で愛をさけぶ』第1話に続く
...2005/04/24(Sun) 22:04 ID:4yBzgBlY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜特別編、過去シリーズはいかがだったでしょうか。この物語は、朔と亜紀が出会う前はそれぞれ皆がどのような日常を送ったのかという疑問を持ち、それにこんなことがあったかもしれないという私の希望を物語にしてみようと思い執筆いたしました。読んでいただいた読者の皆様、本当にありがとうございます。なお、まだまだ過去の物語は作る予定ですので、その時を楽しみにしていただけましたら嬉しい限りです。さて、これよりアナザー・ワールドは新シリーズが始まります。『その後・・・編』という仮の名前を付けておりましたが、先日名称が決まりました。
『生きる喜び編』というテーマにいたしました。これからも読んでいただけましたら幸いです。

     グーテンベルク・リヒター   
...2005/04/24(Sun) 22:06 ID:4yBzgBlY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。たー坊です。
今回の特別編『運命の出会いの時へ・・・』を読ませて頂きました。
とても上手くドラマの第一話につなぐ事ができているなと感心いたしました。
そして、『生きる喜び編』もこれから始まるということで、大変楽しみにしております。
...2005/04/24(Sun) 22:50 ID:mGWALmIA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。

お忙しい中での執筆活動、お疲れ様です。
特別編も含め、全てを読ませていただいていますが、次回より最終章(?)『生きる喜び編』が始まるとの事、益々楽しみとなっています。
少しでも長い間、朔と亜紀の姿を見て(読んで?)行きたいと思います。
体調に気をつけ、これからも頑張って下さい。
...2005/04/24(Sun) 23:35 ID:EVLdq/VU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
グーテンベルク様。
 こんばんは。過去の物語、亜紀の秘めたる想いとか揺れる心、どんどん朔を好きになっていく流れがもっと読みたくなります。しか〜し、今、私は、夢島再訪がとても楽しみです。25話であった様な自然が織り成す美しい何かが又、二人で見れましたら素敵だなと思ったりしてます。
...2005/04/25(Mon) 00:09 ID:KCsNeSCE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルク様

「生きる喜び編」タイトルからして期待できそうですね。朔と亜紀の未来には何が待っているのでしょうか。楽しみにしています。
...2005/04/25(Mon) 00:52 ID:PvSh0T4I    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、Getsです。最後の特別編、結構良かったです。新シリーズの「生きる喜び編」を楽しみにしていますので、これからも頑張ってください。
...2005/04/25(Mon) 23:51 ID:ckTUR6IE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:sat_g01
グーテンベルク様 初めまして、sat_g01と申します。
世界の中心で愛をさけぶを再放送で見て、今までの見たドラマの中では特にすばらしい内容だったのですっかりはまってしまいました。11話と最終回の再放送を見逃してしまったので近所のTSUTAYAへ行き全巻借り毎日見ていました。そのときにこのサイトを知りました。
グーテンベルク様のアナザー・ワールドを毎日読んでいく内に涙涙の連続でした。
大変だと思いますがこれからも頑張って下さい。
期待しています。
...2005/04/26(Tue) 00:18 ID:Xq4oEm9U    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。ドラマの場面に入る前の朔たちの物語を全5話にわったって執筆し、ドラマの第1話につなぐことができましたが、読んでいただきましてありがとうございます。そして、これから構想執筆いたします『生きる喜び編』を楽しみにしていただけましたら幸いです。お互いに構想執筆頑張っていけたらとても嬉しいです。

 北のおじさん様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。次回より『生きる喜び編』が始まりますが、これがアナザー・ワールドのレギュラーストーリーの最終章の予定です。(変更の可能性がありますが)しかし、当分は書き続けたいと思っておりますし、まだまだ特別編もございます。これからも読んでいただけましたら幸いです。

 ゴン41様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつも読んでいただきましてありがとうございます。過去編は今のところ全5話ですが、今後も特別編で過去のストーリーをアップする予定です。なお、夢島につきましても『生きる喜び編』でアップする予定です。これからも楽しみにしていただけましたら幸いです。

 朔五郎様へ
こんばんは、グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。『その後編』のテーマ名に関しては白血病克服編執筆時からずっと考えていたのですが、大まかなストーリー予定からやっと『生きる喜び編』に決まりました。ここがどこで、そしてこれからどこへ行くのか分からない朔と亜紀ですが、お互いに支えあ生きてゆく2人の物語を楽しみにしていただけましたら幸いです。

 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。特別編、読んでいただきましてありがとうございます。さて、これからアナザー・ワールドは『生きる喜び』編へと移って行きますが、今後も朔と亜紀、そして仲間達がが紡ぎ出してゆく物語をこれからも楽しみにしていただけましたら幸いです。

 sat_g01様へ
初めまして!グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。sat_g01様がおっしゃる通り世界の中心で愛をさけぶ、本当に素晴らしい物語でした。ドラマを見ていた去年の夏の感動がいまだに忘れられません。そしてもし亜紀が生きていくことができたらこうなるかもしれないという思いもありましてアナザー・ワールドが生まれました。sat_g01様がこの物語を毎日読んでくれていたとお聞きしまして本当に嬉しいです。今後も頑張って執筆していきます。これからもよろしくおねがいします。
...2005/04/26(Tue) 21:12 ID:yKgYOzuk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (生きる喜び編)
  第1話 朔と亜紀 〜朝の日差しの中で〜

 1993年4月中旬のよく晴れた早朝の宮浦駅。プラットホームに立つ若い2人の男女がいる。松本朔太郎と廣瀬亜紀。彼らはこの日から同じ大学に一緒に通うことになった。
亜紀 「この日が待ち遠しかったな。2時間ちょっとの通学がとても楽しみ。」  
明るい笑顔で朔に話しかける亜紀。
朔  「うん、俺も本当に嬉しいよ。亜紀が元気になってくれたし。亜紀と一緒の学校に通うの、久しぶりだし。」
朔もまた優しい笑顔で亜紀を見つめる。こんな時間がいつまでも続くといいと思う朔。
まだ列車が来るまでには時間がある。2人の間を優しい風が通りすぎた頃、たくさんの桜の花びらが舞って2人を包み込んだ。
亜紀 「きれいだよね、朔ちゃん。」
朔  「ああ。あっという間に散ってしまうのは残念だけど。」
亜紀 「でも桜が終わったら、若葉がいっせいに芽吹いてまた別のよさがあるよ。」
朔  「確かにね。あそこの山がもうすぐきれいな薄緑色に染まる時期だしな。」
亜紀 「楽しみ。去年までは桜も緑もろくに見ることさえ出来なかったからね。」
 亜紀が退院してあと1月たらずで1年になる。そんな亜紀を祝福しているかのように桜の花びらは次々と舞ってゆく。
朔と亜紀はしばしその光景を見つめていた。
アナウンス「まもなく、上り列車が到着します。ご注意ください。」
亜紀 「もう列車来ちゃったね。もう少しここに居たいのにな。」

 列車の中にて・・・
2両編成の早朝の列車内には朔と亜紀以外の乗客はまだいない。亜紀は朔の肩に顔をくっつけた。
朔  「眠いの?」
亜紀 「眠くない。・・・朔・・・。」
朔  「なに?」
亜紀 「呼んでみただけ。」
 亜紀は今までずっと夢見てきた朔との通学が嬉しくてしかたないのだ。笑顔で朔を見ていた。また、それは朔も同じ気持ちであった。優しい瞳で亜紀を見ていた。
 列車は春の朝日を浴びながら青い海のすぐ横を走ってゆく。また、この時期は線路沿いのあちらこちらに桜の花が見え、黄色の菜の花畑やピンク色のレンゲ草畑なども見ることができた。
亜紀 「私・・・生きているんだよね?夢じゃ・・・ないんだよね。」
朔は亜紀のセミロングヘアーの頭を撫でながら「現実だよ・・・。亜紀も俺も生きているよ。」と言った。
亜紀 「朔ちゃんはきっと長生きしそうだけど・・・私より先に死なないでね。1人にしないでね。」
朔  「死なないよ。亜紀を置いてどこかに行ったりはしないから。」
 昔、凄く幸せだった人がある日突然不幸に見舞われることがあるということを知った亜紀。だから今幸せな自分にまた何か不幸が訪れるのではないかという不安を感じ始めたのだった。
朔  「幸せと不幸のバランスのことなら心配ないと思うよ。白血病を克服した今だからこそ当たり前のことを幸せに感じるんだと思うし、亜紀はきっと一生分の不幸のうちほとんどを使い切っただろうし。大丈夫だよ。」
亜紀 「そうなのかな・・・」
いつの間にか列車は海岸沿いを離れ田園地帯へと差し掛かっていた。
朔  「こうやって一緒に通学すること・・・恋人同士ならごく普通に経験することじゃない?小さな幸せでもそれを普通の事に思うか、幸せに思うかの違いなんだし。幸せさを使いすぎているわけではないよ。」
朔はそうあってほしいと思っていた、もしそうではなく、亜紀に不幸が訪れようとしたとしても、自分が亜紀を幸せな世界に連れ出してみせる。そう決意していた。
亜紀 「うん。そう信じるよ、朔ちゃん。」
亜紀の顔に再び笑顔が戻った。
列車は市街地に入り、間もなく朝日ヶ丘駅に到着した。ここから先は特急列車に乗り換えて○○大学へと向かうのだ。
 特急列車の中にて・・・
亜紀 「朔ちゃん・・・勝負!!」
亜紀は鞄の中からマグネットのオセロを取り出した。
朔  「よし!その勝負乗った!」
勝負が始まってしばらくすると、今まで通り亜紀が優勢になった。朔は必死に突破口を探し真剣な表情になっている。
 きっと・・・私が病気の時、朔はこんな真剣な表情で私を助ける突破口を探してくれていたんだな・・・。朔ちゃん、本当にありがとう。ありがとう。
亜紀は朔の顔を見つめながらそう思っていた。
 列車は4月の朝の大空のもとを疾風のように駆け抜けてゆく。
朔  「また負けたー。」
亜紀 「朔ちゃん・・・ありがとう・・・。」
亜紀の瞳からは涙がこぼれ落ち始めた。
朔  「亜紀。どうしたの?」
突然泣き出した亜紀に朔は驚くばかりであった。
亜紀 「朔ちゃん・・・どうして私にこんなに優しくしてくれるの?何の見返りもないのに・・・。」
朔  「亜紀は俺にとって一番大切な存在だから。」
 本音だった。見返りなど・・・必要なかった。亜紀と生きてゆけるだけで十分である。いつまでも亜紀を思いやりながら一緒に歩んでいこう。朔はそう思っていた。
亜紀 「ありがとう・・・朔ちゃん。」
嬉しそうな亜紀の手を朔はやさしく握った。

 2時間の通学時間はあっという間に過ぎ去り列車は○○大学前駅に到着した。

亜紀 「行こう!朔ちゃん!正門まで競争!」
朔  「わっ!待てよ!亜紀。」
朔はかなりのスピードで走る亜紀の背中を必死に追いかけ、正門へと向かっていった。


           続く
...2005/04/28(Thu) 20:46 ID:g5arKo5k    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。

第3部『生きる喜び』編、開始おめでとうございます。
二人の大学生活が始まりましたね。 2時間の通学、ふつうなら苦痛になるものですがいまの二人には幸せ意外の何ものでもないと思います。
お仕事をしながらの執筆活動は大変な事と思いますが、これからもお体に気をつけ頑張って下さい。
...2005/04/28(Thu) 22:27 ID:Qdr4LU7.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、Getsです。生きる喜び編1話、結構良かったです。これからも頑張ってください。
...2005/04/28(Thu) 23:13 ID:fFg5TPLc    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:clice
グーテンベルク様
生きる喜び編の第1話読みました。これは私の感想ですが、これがグーテンベルク様が書かれてきた「世界の中心で、愛をさけぶ」の朔と亜紀の物語の、最後の一章でもいいような気がしました。
私ならここで終わる、それくらいの完成度だと思います。亜紀の言う「何の見かえりもないのに・・」朔の答える「俺にとって一番大切な存在だから」、ここにこれまでの物語のすべてがある気がします。少なくとも私はこれが書きたかった・・だから私ならここで終わってもいいと・・。
しかしこれが第1話ならば、それを読める私達はきっと幸せですね。二人が手を繋ぎともに歩いていく、朔と亜紀の物語の最初の1ページをめくったようなそんな気がしました。
...2005/04/28(Thu) 23:16 ID:QkBAe3hQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。たー坊です。
「生きる喜び」編のスタートを首を長〜くしてお待ちしておりました。そして、第一話は期待していた通りの出来ばえですね。本来苦痛な2時間の通学時間も、朔と亜紀が一緒ならば、最高の時間に変わっていくことでしょう。
帰宅時間が遅い朔を、亜紀は図書館で待ち続けるのでしょうか?いつも必ず一緒にいる2人を見れるのではないかと期待しております。
...2005/04/29(Fri) 21:16 ID:x.srlg1.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 読者の皆様へお詫び申し上げます
いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。本日第2話をアップする予定でしたが昨夜の落雷でパソコンが故障したようです。(現在友達のパソコンでアクセスしてます。)
今夜までに復旧できましたら夜アップいたします。
また、メッセージをおくっていただきました皆様へのお返事もその時送ります。もうしばらくお待ちください。
...2005/05/01(Sun) 06:56 ID:S7QMQzBQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
グーテンベルク様
PCのアクシデント、大変でしたね。
続きは「気長に」待たせていただきます。

「克服編」の再放送ではなかった、再掲載は粋なはからいだと思います。
...2005/05/01(Sun) 10:50 ID:v/iql/wI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 北のおじさん様へ
こんばんは、グーテンベルクです。生きる喜び編第一話を読んでいただきましてありがとうございます。いよいよ朔と亜紀にとって夢の2時間通学が始まりました。復活した幸せな世界。今後2人はいろいろ悩んだり喜んだりしながらも生きる喜びを感じながら物語を紡いでいく予定です。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつも私の書く物語を読んでいただきましてありがとうございます。この物語もずいぶん長くなりましたが毎回いい評価をしていただいていることを嬉しく思っております。今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします。

 clice様へ
こんばんは、グーテンベルクです。これ以上はないというほどの素晴らしいお褒めのお言葉に感謝いたしております。今回のアイテムもどこで使うか非常にまよいましたがお互いを確かめ合ういい機会であるここで使用することといたしました。(当初は最後の方で使う予定でしたが)今後の2人はいろいろな不安、悩みにも立ち向かい生きる喜びを実感してもらう予定です。今後の物語を楽しみにしていただけましたら幸いです。いつも読んでいただきましてありがとうございます。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。新しい物語の第一話、読んでいただきましてありがとうございます。それとお褒めの言葉が本当に嬉しいです。合わせてお礼申し上げます。2人の通学、大学での生活。ともに2人にとっては幸せな時間になるでしょう。すっかり元気になった亜紀は朔とともにどのように学生生活を送るのか、そしてその後は・・・楽しみにしていただけましたら幸いです。

 SATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。なんとかパソコンは復旧いたしました。ご心配おかけしました。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。白血病克服編の再掲載に関しても励みになるお言葉をかけていただきましてありがとうございます。書いた時の気持ちを思い出しながら訂正作業をやりました。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/05/01(Sun) 22:47 ID:UXzrzSb6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
      (生きる喜び編)
     第2話 大学での生活@  

 午前の講義が終了した亜紀は朔との待ち合わせ場所の医学部校舎の前に向かった。
亜紀 「朔ちゃん、お待たせ。」
朔  「ああ、俺も今終わったばかりだよ。お昼どこで食べたい?」
亜紀 「第2食堂はどうかな。一度ボリューム満点の2食に行ってみたいぞよ。」
第2食堂とは男子生徒の多い理工学部エリアにある学生食堂である。レポートや課題、実験が多いためアルバイトのあまりできない理系学生にとっては安くて多くて味もよいこの食堂はありがたい存在である。
朔  「2食はもうすぐピークだから急ごうか。」
亜紀 「うん!」
元気な返事とともに朔の手を引き走り出す亜紀。
朔  「どわー!亜紀!もう少しゆっくり!!早過ぎるって!!」
朔の驚く声に一度スピードを落とした亜紀。
亜紀 「フフフッ。びっくりした?」
朔  「もう、意地悪なんだから。」
そうは言いながらも内心亜紀の元気な様子が嬉しくてしかたがない朔。
一方亜紀は朔のスピードに合わせて第二食堂へと走った。もちろん手はつないだままで。

 第2食堂にて・・・
朔  「カツ丼1つ!亜紀は?」
亜紀 「親子丼1つ!」
大きな声で注文した朔と亜紀。そしてでてきたドンブリは・・・かなり大きいものだった。
亜紀 「大きい!これで230円なら格安だよね!」
朔  「ああ。亜紀は食えるの?」
亜紀 「おなかペコペコだからこれくらい大丈夫だよ。」
 15分後・・・
朔も亜紀も大きな丼を完食した。朔も亜紀も朝食が早いためかなり空腹だったのだろう。
男子生徒A「でもよー、こんな特大の丼物、女の人は食えねえんじゃねえの?」
男子生徒B「確かに・・・。よほどの大喰らいじゃない限り無理・・・・じゃないと思うぞ。」
丼を食べ終えた亜紀は男子生徒と目が合ったのだった。慌てて言い直した男子生徒BはAと共にどこかへ行ってしまった。
亜紀 「失礼ね!」
朔  「確かにこれだけの量食える女子生徒って少ないかも。でもそれだけ亜紀が元気ってことだから俺は嬉しい。だから気にするなよ。」
亜紀 「気にしてないぞよ。おなかいっぱい食べれるのって幸せ!」
とても嬉しそうな様子の亜紀。ごくあたりまえの日常が亜紀にとっての幸せであった。
もちろん朔と一緒なら幸せも激増である。

 そして食後、中庭のベンチに腰掛けた朔と亜紀。4月の暖かな日差し、優しい風が2人を包む。
亜紀 「あー、いい気持ちだよね。こうしてのんびりしてるのって。」
朔  「うん、なんなら今度の日曜日どこかで一日のんびりしてみる?」
亜紀 「うん。そうしたいね。」
一時間の昼休みはあっという間に終わり、朔はこれから実習、亜紀は4間目が始まるまで図書館で自習である。
亜紀 「そしたら実習が終わったら中央図書館で待ち合わせね。」
朔  「うん!遅くなるけど平気?」
亜紀 「平気だよ!勉強しとくから。」

理学部図書館で高層気象学の本を読む亜紀。異常気象、地球温暖化などは高層天気図(上空5500m付近、上空8500m付近)から偏西風の位置を割り出すことで解析できることもあるからである。亜紀はいくつか分からない点をノートにまとめ老教授に質問をしにいったのだった。
亜紀 「藤田先生、質問よろしいでしょうか?」
教授 「うむ、かまわんよ。」
亜紀は教授にわからない点をいろいろと聞いた。
亜紀 「先生、ありがとうございます。それと、その図は海洋の水温分布図ですね。」
教授 「そうだよ。昨日できたばかりのものなんだがの」
壁に掛けられた2枚の世界の海面の温度分布図、1つは平年のものでもう1つは1992年冬のものであった。
亜紀 「ペルー沖の海水温度が異常に高いですね。今年は。」
だが、そのことに気付いた亜紀はあることを知ることとなってしまうのだった。

     続く
...2005/05/01(Sun) 22:48 ID:UXzrzSb6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルク様
ついにキャンパスライフが始まりましたね。
亜紀も元気ハツラツで、読んでいて嬉しくなります。
それにしても、海面温、気になります・・・
...2005/05/01(Sun) 23:25 ID:KMshUONE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。今回も読ませていただきました。
「もちろん朔と一緒なら幸せも激増である。」この台詞には、病気を患う以前の亜紀よりも、現在の亜紀の方が元気いっぱいであるということ、幸せの絶頂であることの2つを感じました。
キャンパスライフも始まり、”普通さ”を取り戻していっているとも思えました。
私のストーリーでも、”空白”を取り戻すということは1つのテーマなので、多々取り入れているつもりなのですが、今回の物語は、とても参考になりました。
次回も期待しております。
...2005/05/02(Mon) 22:12 ID:2fpaur5g    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、Getsです。第2話結構良かったです。これからも無理をせずに、頑張ってください。
...2005/05/03(Tue) 00:40 ID:Ww8uXdJI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 朔五郎様へ
おはようございます!グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。ついにはじまった亜紀のキャンパスライフ、亜紀も元気いっぱいです。元気になったということは久しぶりに・・・
 さて、海水温の件ですが、このことが亜紀の将来に影響を及ぼす理由のひとつになる予定です。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
おはようございます、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。亜紀にとって最も大きな2つのかけがえのない宝物。それは朔の存在と健康の2つのようです。たー坊様のおっしゃる通り現在の亜紀は幸せの絶頂であることは間違いありません。今後2人は大学内で、「あの2人って、いつも一緒にいるよな?」言われるくらいいつも一緒に行動してそうですね。今後も読んでいただけましたら幸いです。

 Gets様へ
おはようございます、グーテンベルクです。いつも読んでいただきましてありがとうございます。さて、物語はこれから亜紀の夢が具体的になってゆく予定です。今後もよんでいただけましたら幸いです。
...2005/05/04(Wed) 06:51 ID:ptHoRnjE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (生きる喜び編)
第3話 ずれ始めた自然の調和

 海面温度分布図を見てペルー沖の海水温が平年に比べてかなり高いことに気付いた亜紀。すると藤田教授は深刻そうな顔になった。
教授 「これが・・・エルニーニョ現象じゃ。」
亜紀 「エルニーニョってまさか・・・あの世界的な異常気象をもたらすと言われているやつですか?」
教授 「うむ・・・数年おきに現れている現象なのじゃが・・・ここまで大規模なものは初めて見る・・・。」
亜紀 「でも・・・どうしてなんでしょう?どうしてここまで・・・。」
教授 「これは上空5000付近と3000m付近の高層天気図じゃ。平年のものと今年2月のものとがある。よく見てみなさい。」
 藤田教授に言われてペルー付近の高層天気図をよく見てみると、今年は平年に比べて貿易風と呼ばれる東風がかなり弱いことがわかった。
亜紀 「東風・・・貿易風が・・・かなり弱いですね。もしかして、この貿易風が何か関係あるのですか?」
真剣な表情で教授に質問する亜紀。
教授 「貿易風が弱まれば温かい海水が沖の方へと運ばれることなく留まってしまう。それでペルー沖の海水温が高いままなのじゃ。こうなってしまったら日本の夏を支配する太平洋高気圧の位置が東にずれてしまうから・・・今年の夏は・・・いつもの夏は期待できんかもしれん。」
 一部が破壊されると、まるで歯車が外れた機械のように、調和がとれなくなる自然。
その1つの現象はもうこの時にあらわれていたのだ。
亜紀 「いったいどうして・・・。」
事態がかなり深刻なことを理解した亜紀は小さな声でつぶやいた。
教授 「地球温暖化が進行して大気の大循環がくるい始めたのかもしれん。」
亜紀 「どうにかすることはできないのでしょうか?」
教授 「如何ともしがたいが・・・多くの人々が協力してこの問題に取り組めばいつかは解決するかもしれん。」
 もうすぐ4時間目の講義が始まる時間になったので亜紀は藤田教授の部屋を後にした。

 そして4時間目の講義が終わってから亜紀は再び図書館で勉強をしていた。
亜紀 「朔ちゃん遅いな・・・。まだかなー。」
いつの間にか空は暗くなっていた。朔の実習は少し長引いているようだ。朔が図書館にやってきたのはそれから30分後であった。
朔  「ごめん、亜紀。待たせたね。」
亜紀 「いいぞよ!実習だから仕方ないもんね。」
 これから2時間、2人で一緒の時間を過ごすことができるのだ。そのことを嬉しく思う亜紀は朔の手を引き駅へと向かった。

 特急列車の中で亜紀は朔にエルニーニョ現象の話をしてみた。
亜紀 「藤田先生は多くの人達が協力しあえばいい方向に進むかもしれないと言っていたけど・・・どうしたらそれを実現させることができると思う?」
朔  「まずはたくさんの人にそのことを分かってもらうことが必要じゃないかな。」
多くの人たちに理解してもらう事、それは決して容易なことではないのだ。その方法をいろいろ考える朔と亜紀。
 列車は星空のもとを走ってゆく。列車がもうすぐ朝日ヶ丘駅に到着するころ・・・
朔  「ある!あるよ!」
朔が何かをひらめいたように大きな声をだした。
亜紀 「??何かいい考えがあるの??朔ちゃん。」
朔  「亜紀ならではの方法!」
朔の顔が明るくなってゆく。
亜紀 「もったいぶらないで言ってよ。朔ちゃん。」
朔  「絵本!亜紀のその想いを絵本に載せればいいんだよ。もしかしたら読者に伝わるかもしれないよ。それか小説でもいいんじゃないかな。亜紀、文章上手いし。」
 以前は絵本の編集者になるのが夢だった亜紀。本来は絵本を書きたかったのだが、絵が得意でなかったので編集者を夢見たのだった。現在は自然や地球の環境保全に何らかの形で役に立ちたいという夢を持つ亜紀。以前の夢でそれをかなえることができるかもしれないということを朔に教えられたのだった。
亜紀 「そしたら絵の練習しないといけないね。地球環境学と絵本の組み合わせ、それなら多くの人に伝わるかもしれないね。ありがとう、朔ちゃん。」
亜紀は嬉しかった。自分の夢について一生懸命考えてくれたこと・・・自分を本当に理解してくれていること・・・。

 いつの間にか列車は駅に停車していた。
朔  「?なあ、亜紀。ここ、朝日ヶ丘じゃない?」
見慣れた風景が窓の外にあった。
アナウンス「河室行き特急です、次は終点河室です。間もなく扉がしまります。・・・」
2人は話に集中していたため乗り換え駅に着いたことに気付かなかったのだ。
亜紀 「急がないと発車するよ!!」
朔  「おわっ!!」
亜紀は朔の手を引っ張って慌てて列車を降りた。気付くのがあと10秒遅れていたら終点まで行かなければならないところだった。
亜紀 「危なかったね。フフフッ。」
朔  「ああ、でも降りれてよかった。」
 
 朝日ヶ丘駅から宮浦線の普通列車に乗り換えた朔と亜紀。実習で疲れたのか朔は車内で眠ってしまっていた。そしてそんな朔をやさしい眼差しで見つめる亜紀。
亜紀 「朔ちゃん。お疲れ様。ご褒美だよ・・・。」
亜紀は朔の頬に軽くキスをしたのだった。

          続く
...2005/05/04(Wed) 21:43 ID:nQaWGiG6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、Getsです。第3話、とっても良かったです。これからも頑張ってください。
...2005/05/04(Wed) 21:59 ID:iTH1lXto    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
今回も読ませていただきました。
お互いが理解しあう関係というのは、お互いを尊重しあい、長所短所を知っていなければ、なかなかできないものですよね。そういった点では、世の中の男女がとても羨む2人だと思います。

そして、地球環境学と絵本の組み合わせのは、意表をつかれました。とても亜紀らしくて、地球に優しい発想だと思います。
将来、亜紀は地球環境学の知識を生かした絵本の作家の道を進むのでしょうか。こちらは朔と亜紀の未来と同じくらい、想像を広げることができると思います。

次回も期待しております。お互いに頑張っていきましょう。私のストーリーもお読み頂ければ幸いです。
...2005/05/04(Wed) 22:17 ID:WxB2FkQI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
地球温暖化防止は世界規模で取り組んでいる大プロジェクトですよね。亜紀もその方面で活躍する日が来るのでしょうか。

現実には、あの大国が自国の権益保護のためと称して京都議定書の批准を拒否するという非常に残念な事態になってますが・・・
...2005/05/04(Wed) 22:32 ID:uh395iPY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルク様

こちらのストーリーと、私たちのストーリーは、共に「病んでいる世界」にヒロインが立ち向かうという点で共通しています。
私たちのほうは「社会」、こちらでは「環境」とそれぞれ別のテーマを持っています。
お互いによい刺激を受け合って、創作して行けたらと思っております。これからもよろしくお願いします。
...2005/05/04(Wed) 23:09 ID:gsR32xGo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。亜紀の夢、おおよその形だけですが決まったようです。その夢にむかって走る亜紀、そして亜紀を支える朔を今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。お互いを理解し支えあう関係、書いている私自身もあこがれます。朔に支えられながら絵本を書くという夢、地球環境学を学び自然を守る役にたちたいという夢、二つの夢が融合する時、きっと多くの人たちを動かす原動力となるかもしれません。夢を追いかけながら生きる喜びを感じて生きてゆく2人の物語を今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 SATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。地球温暖化防止、それは今では一刻も早く対策を講じなければならない問題となってしまいました。京都議定書のアメリカの件も・・・本当に残念です。学者の中にはもはや手遅れという方もいらっしゃいますが、多くの人がそれぞれできることをやることで解決できると信じたいです。さて、物語の方はこれから亜紀が朔と共に夢へと向かって走ってゆく予定です。今後も読んでいただきましたら幸いです。

 朔五郎様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。現在この星は本当に病んだ世界になっているようですね。様々な問題が未解決のままなのですが、多くの人達が現実を理解することで解決の糸口が見出せるかもしれません。今後もお互いに頑張っていきましょう。本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
...2005/05/05(Thu) 22:11 ID:67pCfrEs    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:oyaji
「生きる喜び編」が、見当たらないのですが・・・。どこにあるのでしょうか?
...2005/05/07(Sat) 08:47 ID:FWiX2joE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
149、157、162です。
...2005/05/07(Sat) 08:53 ID:Vh9lixB.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:oyaji
SATOさんスイマセン、ありました!有難う御座いました。全然別の所を見ていたようでした。わたしは、名前通りの年齢です。なかなかパソコンの操作が今ひとつで、日々苦労をしています。昨年の「世界の中心で・・・」は、2〜3回見たのみで今年の再放送でハマッテしまいました。子供たちからは「ようやるわ!」と言われています。
...2005/05/07(Sat) 14:31 ID:FWiX2joE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 oyaji様へ
こんにちは、初めまして。グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。このサイトにはセカチューにハマッて中毒になってしまっている方が多くいます。(もちろん私もですけど(笑))それほど素晴らしいドラマだったと思っております。
 もし亜紀が生きていたらというアナザーな世界を勝手に想像しながらもう半年近く執筆しており、おまけに私1人で構想、執筆しておりますので価値観にも偏りがあったりしますが今後も読んでいただけましたらとても嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします。

 SATO様へ
こんにちは、グーテンベルクです。本日はご親切にもお客様をご案内していただきましてありがとうございました。本当に感謝しております。世界の中心で愛をさけぶ2の方もどんどん読み進めております。とっても素晴らしい物語をこれからも楽しみにしております。お互いにがんばりましょう。
...2005/05/07(Sat) 18:39 ID:J6ckuF3A    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (生きる喜び編)
   第4話 今蘇る! 遠い日の放課後

 1993年5月上旬、ゴールデンウイークの宮浦町。帰省してきた智世とともにたこ焼きパパさんでひと休みする亜紀。女同士での会話は今回も恋の悩みについてのようだ。
亜紀 「ねえ、智世。大木君とは上手くいってる?」
智世 「うーん。上手くいってるのかな?あんた達みたいにいつも一緒にいれないからなー。でもほとんど毎日電話してるけど。」
亜紀 「それなら安心だね。それよりどっちから電話かけるの?」
智世 「それが、ほとんどが龍之介からなの。」
亜紀 「実は寂しがりやだったりして。」
智世 「そうなのかなー。うーん。」
亜紀 「男の人って不器用だから中々愛情表現してくれないじゃない。」
 ちょうどその時、いつものようにパパさんがやってきてたこ焼きを一皿持ってきた。
パパさん「サービス!」
亜紀 「ありがとうございます。」
智世 「本当に赤字になったりしていないんですか?」
パパさん「なってないんだな、これが。」
 この時亜紀はどこか懐かしい気がした。6年ほど前の放課後を思い出していたのだった。
智世 「どうしたの?」
亜紀 「なんかすごくなつかしい気がして・・・。高校生だったころを思い出してた。」
 白血病により青春時代の多くが犠牲になった亜紀の事を思い智世はある行動に出た。
智世 「ちょっと待ってて。」
智世は少し離れたところにある電話ボックスへとかけだした。
それからしばらくして智世は戻ってきた。
智世 「亜紀!行こう!」
明るい声で智世が亜紀の手を引っ張った。
亜紀 「え?どこに?」
突然の智世の行動に驚く亜紀。
智世 「いいから!」

 智世に手を引かれてやってきたのは宮浦高校だった。
亜紀 「宮浦高校・・・。」
智世 「うん!」
 しばらくすると朔が何かを持ってやってきた。
朔  「智世!お待たせ!」
亜紀 「?朔ちゃん・・・何持ってきたの?」
朔  「ユニフォーム!ほら、こっちが亜紀、そしてこっちが智世だな。」
智世 「朔、ありがとう。それとあの件もお願いね!」
朔  「ああ。」
 実は先ほど智世は朔に電話をして亜紀と智世が高校時代部活で使用していたユニフォームを持って来るように頼んでおいたのだった。
亜紀 「ねえ、もしかして・・・。」
智世 「うん!いっしょに走ろう!」
明るい声で智世がそう言うと亜紀の顔も笑顔になってゆく。

 遠い日の放課後が・・・青春の1ページが・・・今蘇ろうとしていた。

 宮浦高校のスタートラインに宮浦高校のユニフォームを着た亜紀と智世がならんだ。
亜紀 「私・・・また走れるんだね。嬉しい。」
亜紀の頬を一筋の涙が滑りおちる。
智世 「涙は後!今から走るんだから。朔、お願い。」

朔  「位置について!!」
朔の言葉を耳にした瞬間、亜紀と智世は100m先のゴールを見つめた。

朔  「よーーーーーい!!」
全身に闘志をみなぎらせる亜紀と智世。

朔  「ピー!!」
朔の吹いたホイッスルの音が木霊すると、亜紀と智世がゴールを目指して走り始めた。」

亜紀 (私・・・走ってるんだ。夢じゃないんだ・・・。智世、ありがとう・・・本当にありがとう。)
智世 (亜紀・・・この日が来るのをずっと待ってたのよ。また一緒だね・・・。)

 十数秒という短い時間で2人はほとんど同時にゴールへと着いた。
亜紀と智世は息を切らせながらお互いの顔を見合わせると・・・
亜紀&智世 「やったー!!!」
大きな事を成し遂げたかのような嬉しそうな声で喜びあった。すかさず朔も駆け寄る。
朔  「やったな!亜紀。」
亜紀も智世も嬉しさのあまり涙を浮かべていた。

?? 「俺達も見させてもらったぜ!感動的瞬間!」
振り向くとそこにはボウズと龍之介の姿があった。
智世 「龍之介!ボウズ!」
驚いた様子の智世と亜紀。
龍之介「智世も・・・本当にがんばったな。」
ボウズ「廣瀬もな」
亜紀 「みんな・・・ありがとう・・・ありがとう・・・」

 宮浦高校のグランドに久々に5人が集まった瞬間だった。6年前と同じように・・・
遠い日の放課後が蘇り久しぶりの青春を感じた5人だった。

         続く
...2005/05/07(Sat) 21:23 ID:J6ckuF3A    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
グーテンベルク様
思わず第四話を思い出してしまいました。
あれから6年・・・。ブランクがあった亜紀の俊足はどうなったのか?と思ったり、その間に練習を積んだ智世は、どのくらいレベルを上げたのだろう?と思ったり・・・。
でも、どちらが速いとかは関係ないでしょうね。走れるだけで、今の亜紀には十分すぎる気がします。
次回も楽しみにしております。
お互いに頑張っていきましょう。
...2005/05/07(Sat) 22:13 ID:./gFPEj6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
 グーテンベルク様
 ご無沙汰してすみません。私も第4話、遠い夏の日の二人の公式記録、思い出しました。本編に続き、いい幼馴染み、いい親友達ですね。亜紀は「本当、仲いいよね」って言ってましたが皆に溶け込めましたね。続編楽しみにしております。
 スレ違いですが、”ストーリー&ワールド”ファンになったおかげで、GW、大阪から松崎にロングドライブに行ってしまいました。いろいろ回り、”防波堤”に腰掛けた時何とも言えない気持ちになりました。又防波堤がストーリーの中で登場すること、楽しみにしております。
...2005/05/08(Sun) 02:03 ID:JqkOu5wM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルク様
亜紀はとうとう戻ってきましたね。
感動的なシーン、ありがとうございました。
...2005/05/08(Sun) 08:12 ID:.7rFTEWc    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、第4話は感動的でした。これからも無理をせずに頑張ってください。
...2005/05/08(Sun) 17:51 ID:5MrJ5TdI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
皆さんが4話、4話とおっしゃるので、DVDの4話を観てからじっくりストーリーを読んだら、涙が出てきそうになりました。
(と思ったら、こちらのストーリーも4話だったんですね。グーテンベルク様はこのあたり、意識されてました?)
...2005/05/08(Sun) 18:10 ID:nge97uaw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。今回はストップウォッチ係がいなかったため正確なタイムは分からなかったのですが、智世とはぼ同時にゴールしたことからまだかなりの俊足かもしれません。そしてたー坊様のおっしゃるように走れたことに喜びを感じた亜紀でした。これからもお互いに頑張っていきましょう。

 ゴン41様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。5月の大空のもと、6年ぶりのグランドで走った亜紀。一生の思い出としてこれからも心の中に残っていくでしょう。これからも読んでいただけましたら幸いです。
 松崎町、私も一度行ってみたいです。防波堤・・・そしてアジサイの丘・・・町並み・・いつか恋人と行きたいと思っております。

 朔五郎様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。智世に支えられて、ついに走るということを取り戻した亜紀。感動していただけたとのこと、本当に嬉しいです。これからもこれまで以上に頑張っていこうと思います。よろしくお願いいたします。

 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回もアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。感動していただけたとのこと、本当に嬉しいです。今後の執筆の励みになります。これからも読んでいただけましたら幸いです。

 SATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。そして感動していただけたとのこと、本当に嬉しいです。ドラマの第4話とアナザー・ワールドの第4話についてですが、意識しておりませんでした。凄い偶然の一致に驚いております。これからも執筆頑張っていきますので今後もよろしくお願いいたします。
...2005/05/08(Sun) 21:54 ID:/napU.n6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 読者の皆様へ
アナザー・ワールドの読者の皆様、こんばんは、グーテンベルクです。現在生きる喜び編第5話を執筆しておりますが、本日中のアップが難しくなりましたのでアップを明日に延期いたします。ご了承ください。いつも読んでいただきましてありがとうございます。
...2005/05/10(Tue) 22:13 ID:DvMvJWL2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
        (生きる喜び編)
第5話 朔と亜紀〜大空の写真館にて〜

 6月中旬の土曜日の朝、梅雨に入った宮浦町は霧雨に包まれていた。
亜紀の家にて・・・
亜紀 「うーん、どうもしっくりこないなー。」
絵本を書くために絵を描く練習をしている亜紀。だが、絵を描く事があまり得意でない亜紀は自分が納得のいく絵を書けないでいた。
朔  「自分で言うほど下手じゃないと思うけど、納得いかないの?」
亜紀 「絵本らしい絵じゃないと思う。うーん。」
 その時、部屋がノックされた。
綾子 「亜紀ちゃん、朔君。入るわよ。」
亜紀 「はーい!」
綾子は娘の返事を聞くと扉を開けた。両手に持ったトレイにはコーヒーとケーキが乗っていた。
綾子 「さあ、おやつでもどうぞ!朔君。いつも亜紀がお世話になってます。」
朔  「いえ、こちらこそ・・・いつもお世話になっております。」
綾子 「フフフッ。絵の方は上手く行ってる?」
亜紀 「全然上手くいかない・・・。」
綾子 「それなら、気分転換にここに行って来るといいわよ。」
綾子が亜紀に手渡したチラシには「大空の写真展開催中」とかかれていた。場所も朝日ヶ丘と列車で行ける距離であった。そこで2人は大空の写真展に行ってみることにした。
 
 大空の写真展にて・・・
受付を終えて会場内に入ると、そこは空の芸術で満たされていた。
青空をバックに浮かぶ綿雲(積雲)、雨上がりに山の中腹にかかる霧のような雲(層雲)、すじ状の雲(絹雲)・・・・
亜紀 「雲って、同じものは2つとないんだよね。」
朔  「うん、出来ては消えて、あるいは形を変えていくからな。」
亜紀 「これから空を見上げた時に見る雲はどれも初めてみる雲ってことだよね。」
朔  「そういうことになるね。」
亜紀 「それならもっと空を見ないともったいないかもね。フフフッ。」
とても嬉しそうな笑顔で写真を見て回る亜紀。朔も亜紀と一緒に写真を眺めていた。
亜紀 「朔ちゃん・・。次行こう。」
ここでも亜紀は朔をリードするように手を引っ張ってゆく。

 次の部屋は空の光が作り出す芸術のコーナーだった。
夜の暗闇を切り裂く雷光、雨上がりの虹、うす雲に虹の七色が付く現象(彩雲、絹層雲、など)が写真に収められていた。
亜紀 「あ、これと似たの見たことある。この前港で見た。これ・・・彩雲(さいうん)て言うんだね。私が見たのはもっと虹の色がはっきりしていた。」
目をキラキラ輝かせながら写真を見つめる亜紀。
朔  「こんなきれいなのが出ていたんだ。」
朔がそう言うと亜紀が朔を睨み付けた。
亜紀 「朔ちゃんが寝坊したせいで私1人で港に行った時だけどね。」
朔  「う・・・あの時だったのか・・・。ごめん、亜紀。まだ、怒ってる?」
 5月下旬の土曜の午前、亜紀は港の近くに用事があって朔と行く約束をしていたものの、朔が寝坊したため亜紀1人で港に行ったことがあった。もちろんその後、朔は亜紀に怒られたのだが・・・
亜紀 「別に怒ってないもん。」
怒った顔で亜紀がそう言うと、朔も何も言えなくなってきた。
朔  「ごめん、これから遅刻しないから。」
すると・・
亜紀 「なーんてね、本当に怒ってないよ。よく考えたらレポートとか頑張ってたもんね。ちょっと朔ちゃんをからかってみただけだよ。」
そう聞いて朔はホッと胸を撫で下ろした。
朔  「もう、本当に意地悪なんだから・・・。」
亜紀 「フフフッ。朔ちゃんって本当に単純だよね。思ったことすぐ顔に出るし・・・。」
朔  「そうかな?」
亜紀 「でも、朔ちゃんのそういうところ・・・好きよ。」
亜紀のその言葉は亜紀の本音だった。単純だからこそ不器用な愛情が伝わってくることも多かった。
朔  「亜紀・・・・こんなところで・・・・・そういうこと言うなよ。」
そんな事を言いながらも朔の顔は嬉しさで満ちていた。

       続く
...2005/05/11(Wed) 21:10 ID:ahB./f5Q    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。今回も読ませて頂きました。
地球環境の危機を世界の人達に伝えるための絵本作りの第一歩を歩みだしたようですね。
参考にするために向かった写真展。絵の練習と同じく、ここでも朔は一緒ですね。亜紀からの愛情も伝わりよかったです。たまには朔からの愛をぜひ、亜紀に伝えてあげて下さればと思います。
それにしても、朔も寝坊して亜紀との約束をすっぽかして怒られるあたりは、らしいと言うか何と言うか・・・。私のストーリーのように、1ヶ月も亜紀をほったらかしにするよりは相当マシだとは思いますが・・・。
決してそんなことはないと思います。そう願いたいです。
次回も楽しみにしております。
...2005/05/11(Wed) 21:45 ID:qv8/L68E    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
寝坊というのは、いかにも朔らしいと思います(^^)

余談ですが、先日、舞台「世界の中心で、愛をさけぶ」で亜紀を演じる佐藤めぐみさんが出演している映画「銀のエンゼル」を観てきました。彼女は絵が好きで、東京の美大を目指す女子高生を演じていました。このストーリーで亜紀が絵の練習をしているのを読んで、ふと想い出した次第です。
...2005/05/11(Wed) 22:47 ID:0LWadVnA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様、そしてSATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。絵本作りの第一歩を朔と共に歩み出した亜紀。多くの人の心をとらえることができる環境絵本が仕上がる日を夢見て日々努力していきます。
 寝坊したことを亜紀に責められながらも愛情表現を受けて朔も嬉しくて仕方なかったことでしょう。そして次回はあまり見られない?朔の愛情表現が見られるかもしれません。次回を楽しみにしていただけましたら幸いです。
 
...2005/05/13(Fri) 22:03 ID:h13/ABaA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
        (生きる喜び編)

    第6話 雨上がりの農道にて・・・

 1993年7月2日金曜日、この日は亜紀にとって23回目の誕生日である。
この日朔は実習、亜紀は午後から実験があったため帰りの列車が宮浦に着いたのは午後10時前であった。
亜紀 「よかった、雨止んでくれて。」
朔  「うん。大学出た時はドシャ降りだったからな。」
空を見上げると雲の切れ間からは星空が見えている。
亜紀 「でも、梅雨とはいえ今年は何か雨多いよね。」
朔  「確かに、先月も晴れた日は1,2回位しかなっかたな。」
 2人が言う通り、今年の梅雨は確かに雨が多い、だが蒸し暑くはなくどちらかといえば肌寒い日々が続いていた。しかも雨が止んでから冷たい北東の風が吹いてくる。
亜紀 「なんか、寒いね・・・朔ちゃん。」
季節外れの冷たい風に身震いした亜紀。
朔  「これ着ろよ。」
朔は亜紀に上着を掛けてあげた。
亜紀 「ありがとう・・・あったかいね。朔ちゃんの匂いがする・・・・。」
水田地帯の真ん中の道を2人手をつなぎながら歩く2人。
 
 しばらく歩いていくと遠くの入道雲(積乱雲)がピカピカッと光った。まるで巨大なちょうちんが点滅しているようにも見える。遠くにある雲の中で雷が発生しているのだ。
亜紀 「きれい・・・自然って水と太陽の光だけであれほどのエネルギーを生み出すんだよね。そう言えば教授が『例え神様でも自然の力には敵わない』と言ってたけど、本当なのかもね。」
 自然の強大な力が見せる空の芸術を見つめる亜紀。朔は鞄から丸い物体を取り出した。
朔  「亜紀!誕生日おめでとう。これ、誕生日プレゼント。」
朔は亜紀の手のひらに青い直径7〜8cm位の球体を握らせた。
亜紀は街灯の下でその球体を見てみると、それはガラスでできた透きとおった地球だった。
亜紀 「きれい・・・。これ、ガラスの地球儀だね。ありがとう。」
嬉しそうな瞳で青い球体を見つめる亜紀。
朔  「亜紀の絵本作成のヒントになればいいなと思って・・・・・。」
亜紀 「朔ちゃん・・・・・ありがとう。私の将来の夢のこと考えてくれて・・・。」
朔  「亜紀・・・俺思うんだけどさ・・・人の力って自然には到底敵わないけど、亜紀の想いが多くの人々に届いた時は強い味方になってくれるんじゃないかな。」
亜紀 「朔・・・・もしもだよ、多くの人に伝えることができなかったら?」
朔  「その時は、亜紀と俺の2人で最後まで頑張ろう。この先、どんなことがあっても俺は亜紀と一緒だよ。」
亜紀は朔の肩に頭をよせた。
亜紀 「ありがとう・・・朔ちゃん・・・。」
朔はとても小さい声でささやく・・・
朔  「大好きだよ・・・亜紀。」
すると亜紀は驚いたような顔で朔の方を見た。
亜紀 「ねえ、今なんて言った?もう一回言ってよ。」
亜紀に聞こえないように言ったつもりがどうやら聞こえてしまったようである。
亜紀 「もう一回言ってみて。」
目一杯の笑顔を作り朔に迫る亜紀。
困った顔で距離をとろうとする朔。
亜紀が近づいては朔が距離をとる・・・それを何回か繰り返すと・・・・
亜紀 「それ以上そっちに行くと田んぼに落ちるよ。観念して素直に言え!」
すると・・・朔は突然亜紀を抱き締めた。
亜紀 「ちょ・・・ちょっと!朔ちゃん!   朔・・・。」
朔  「好きだよ・・・大好きだよ・・・亜紀。」
普段あまりみせない朔の愛情表現に亜紀はその瞳を涙で潤ませていた。
亜紀 「朔・・・・・。ありがとう・・・・。」
 1993年7月2日、金曜日の宮浦にて2人はしばらくの間まるでお互いの愛情を確かめ合うかのように抱き締め合っていた。

         続く
...2005/05/14(Sat) 20:48 ID:Vxs0wUnU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
グーテンベルク様、お久しぶりです。ちょっと風邪気味だったので、読んでいなかった、5話、6話と読みました。結構良かったです。これからも頑張ってください。
...2005/05/15(Sun) 17:00 ID:k2hTMe7A    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
グーテンベルク様
お疲れ様です。たー坊です。
朔の亜紀への深い愛を感じることができました。そして、素直に気持ちを伝える朔には、少し驚かされました。亜紀が喜ぶのも無理はありませんね。亜紀は天にも昇る気持ちだったのでしょう。
でも、もう少し朔は亜紀を大事にしていることをアピールさせてあげたほうがいいかもしれません。そのぐらい亜紀に言ってあげた方が、亜紀に尻に敷かれることは少なくなるのではないかと思いました。

次回も楽しみにしております。
お互いに頑張っていきましょう。
...2005/05/15(Sun) 18:18 ID:Ch1b.MMQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルクさま
青いガラスの地球儀ですか。
朔もロマンチストですね(^^)
...2005/05/15(Sun) 22:11 ID:rPTfSoLo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回もよんでいただきましてありがとうございます。風邪のほうは大丈夫でしょうか?完全に治るまでは十分に休養を摂って早く元気になってください。これからも楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。やはり朔はまだまだ愛情表現が苦手なようですね。言葉で自分の気持ちを上手く言い表せない朔ですが、いつかきっと・・・。でもまだしばらくは亜紀の尻に敷かれたままかもしれませんね。この調子では・・・(笑)
今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。お互いにがんばりましょう。

 朔五郎様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回もアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。朔のプレゼントの青くて小さなガラスの地球儀、これは後に重要なアイテムになる予定です。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。執筆者同士お互いにがんばりましょう。
 
...2005/05/16(Mon) 20:53 ID:wzXzsl4s    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (生きる喜び編)

     第7話 届かない夏の日差し

 1993年8月上旬、夏休み真っ盛りの宮浦町。だが、今年はいつもの夏とは大きく違った。まだ・・・梅雨が明けていない・・・いや、気象庁の発表によれば今年は梅雨明け
を見送るということになってしまったのだ。
亜紀 「雨・・・止まないね・・・・。」
朔  「うん・・・夕立ならとっくに上がっててもよさそうなのにな。」
宮浦漁港に程近い1件の喫茶店の中から窓越しに外を眺める2人。
 2時間ほど前、海の絵を描くためにやってきた2人は突然の激しい雷雨にやむなく喫茶店に逃げ込んだのだった。
亜紀 「今年はもう・・・夏はこないかも。こんなに肌寒いし。」
朔  「そういえば、隣の家の人もこんなに雨が続けば米が穫れなくなると言ってた。大変なことになってしまったな。」
深刻そうに外を眺める朔と亜紀。雨はまだ止みそうにない。
亜紀 「一刻もはやく多くの人に環境破壊のことを知ってもらわないといけないね。」
亜紀は以前朔から貰った青いガラスの地球儀をハンカチに乗せてテーブルに置くと、それを覗き込むように顔を近づけた。

 ちょうどその頃、○○大学理学部地球環境学研究室では、藤田教授と助手の女性が高層天気図を見て深刻な顔をしていた。
藤田 「オホーツク海高気圧が強すぎる・・・・。太平洋高気圧の張り出しも東に偏っておるし・・・。これでは夏の日差しなど望めんじゃろう。なんてことだ・・・。」
助手 「教授!これ、積乱雲(雷雲)の群れじゃないですか。ここから南西・・・宮浦地区の方ですね。」
助手の女性がコンピューターの画面を指差した。
藤田 「集中豪雨の兆しじゃ・・・・。」
藤田教授は引きつった表情でコンピューター画面を見つめていた。

 一層激しさを増した豪雨、轟く雷鳴・・・宮浦町はかつてないほどの集中豪雨に見舞われ始めていた。朔と亜紀のいる喫茶店の外ではショベルカーを積み込んだ大型車が走って行った。
亜紀 「朔ちゃん・・・。」
不安げな亜紀。
朔  「ああ!なんか様子がおかしいな。ちょっと漁協に電話かけてくる。」
しばらくして・・・
朔  「山手の方で土砂崩れが発生したらしい。家が潰されたみたいだ。俺、行ってくるから亜紀はここにいて!」
亜紀の返事を待つことなく外へ飛び出した朔。
亜紀 「朔ちゃん!!待って!!私も行く!!おじさん、ごめんなさい。お金、後で払います。」
店員 「おう!気を付けて行くんだぜ。お嬢さん。」
朔の後を追って店を飛び出した亜紀。かつての俊足ランナーだった彼女が朔に追いつくのにそれほど時間はかからなかった。
朔  「亜紀!なんでついてくるんだよ!!戻れよ。危ないじゃないか!」
亜紀 「一緒にいるって約束したじゃない!とにかく私は朔に着いて行く。」
亜紀は一度言い出したら聞かないということをよく知っている朔は渋々亜紀を連れて行くことにした。
朔が田んぼの中央を走る農道へと走ろうとしたところ、亜紀は朔の手を強く引っ張り、走るのを止めさせた。
朔  「なにするんだよ!亜紀。こっちが近道だろう。」
亜紀 「そっちは危ないよ!雷。」
朔  「そっか。ごめん、亜紀。」
2人は多少遠回りであるが民家の並んでいる方の道を選んで走り始めた。
すると・・・農道の方で青白い閃光が空から真下に落ちてきた。数秒しないうちに轟く爆音。落雷である。
朔  「危なかった・・・あのまま農道を行ってたら直撃していたかも。」
亜紀 「だから言ったでしょ!さ、行くよ!朔ちゃん。」
亜紀は朔の手を引いて再び走り始めた。

 朔と亜紀が土砂崩れの現場に辿り着いた時、救助作業は大詰めを迎えていた。
老人2人がタンカで運び出された。だが、うち1人は手首からかなりの出血がみられた。
 それに気付いた朔はすぐにかけより止血を始めた。
 そして、亜紀はそんな医師の卵を祈るように見守っていた。
早期の止血が成功したおかげでこの老人は命に別状はなかった。

 一方、現場から離れた所では1人の女性が突然倒れた。近くの木に落ちた雷が木の枝から再放電され、それが彼女の体を貫いたのだ。(側撃雷)
その時、土砂崩れ現場に向かっていたボウズは偶然そこを通り掛かったのだ。
ボウズはかつて見た事のあるその女性の名を呼びかけたがまったく反応しない。
しかも彼女の心臓は停止している。
ボウズ「俺が助けてみせるぜ。」
ボウズは勇気を出して心臓マッサージを始めた。

      続く
...2005/05/17(Tue) 20:30 ID:5ed0WseI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
今回も読ませていただきました。
とてもシリアスな内容ですね。実際にあり得ることなのでとても考えさせられます。怖いですね。
さらに心停止してしまっている女性。しかもボウズの記憶にある女性とのことで、とても気になります。いったい誰なのでしょうか?
次回も期待してお待ちしております。
...2005/05/17(Tue) 22:06 ID:6jZZqJWk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。今回はたー坊様がおっしゃる通りシリアスな内容になりましたが、現実世界では1993年夏は記録的な冷夏、長雨、集中豪雨に見舞われた年でした。その時のことを思い出しながら執筆いたしました。
 さて、物語の方はこれから新たな展開を迎えることになります。続きは間もなくアップいたしますので楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/05/19(Thu) 20:53 ID:lJA3xqDA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
        (生きる喜び編)

      第8話 ボウズ!!命を守れ!

 側撃雷に撃たれて意識を失い、心臓までもが停止した女性。たまたまその場を通りかかったボウズが救命措置を始めた。
ボウズ「冗談じゃないぜ。死ぬなよ・・・黒沢・・・・。」
被災したロングヘアの女性の名は黒沢千尋。彼女はボウズや朔達の高校時代のクラスメイトであった。
学生時代、ボウズは黒沢とはそれほど仲が良いわけではなく、むしろあまり好感はもっていなかった。だが、今のボウズにはそんな過去のことはどうでもよく、目の前で生と死の間を彷徨っている彼女を救いたいという思いだけしかなかった。
 
ボウズ「反応がない・・・クソッ!動いてくれ!」
必死に救命措置を続けるボウズ。救急車を呼びたいのだが、今心臓マッサージを中断してしまえば黒沢は助からなくなってしまう・・・
ボウズ「誰か・・・気付いてくれ!」
だが、ボウズの叫び声も激しい雨音と雷鳴によりかき消されてしまう。

こうしている間にも、上空の雷雲はその強力なエネルギーを次々に地上へと向かって落としてゆく。数秒おきに鳴り響く雷鳴・・・そして落雷。ボウズと黒沢のいる所もいつ次の落雷があってもおかしくはない状態なのだ。

そこに一台の車が通りかかり、ボウズのいるところの近くでとまって、中から1人の青年が降りてきた。龍之介だ。
ボウズ「スケ!急いで救急車呼んでくれ。」
龍之介「おう!」
龍之介はボウズの真剣な表情に事の重大さに気付き近くの家から救急車要請をした。

そして、その間に黒沢の心臓が再び鼓動を打ち始めた。救命措置が成功したのだ。
ボウズ「やった・・・。動き出した・・・。」
ホッと胸を撫で下ろすボウズ。だが、その直後、目の前が一瞬真っ白になり、耳を劈くほどの爆音が轟いた。落雷の第2撃目だ。幸い落雷地点が少し離れておりボウズも未だ意識を失っている黒沢も無事だった。
しかし、ここは危険である。
そこで、ボウズは黒沢を抱きかかえて安全な場所へと運び始めた。

その時、僅かに意識を取り戻した黒沢千尋。体中に痛みが走る。だが、なぜだろう?不思議と温かい。目線を少し移してみると、真剣な表情のボウズの顔が見えた。
そして・・・黒沢は再び意識を失ったのだが、彼女の顔からは苦痛の表情は消え、どこか幸せそうな表情に変わっていた。

そして・・・その後、黒沢千尋は救急車で病院へと搬送された。ボウズの救命措置のおかげで彼女の命は失われずにすんだのだった。

それから数日後・・・
黒沢千尋のいる病室にボウズがお見舞いにやってきた。
黒沢 「中川君・・・。助けてくれてありがとう。私・・・、雷に打たれたらしいけど・・・あんたがいてくれなかったら、私・・・今頃生きてなかったんだよね。本当にありがとう。」
ベッドから上半身だけ起こして微笑みながらボウズにお礼を言う黒沢。
ボウズ「礼には及ばないぜ。でも、体の方はどうなんだ?」
黒沢 「左足が動かないけど・・・リハビリしたら治るって医師が言ってた。あとは無事かな?」
ボウズ「よかった。本当に・・・命が助かってホッとしたぜ。」
 
 それからしばらくの間ボウズは黒沢と会話を続けていた。

ボウズ「お!いけねぇ。仕事の時間だ。」
もうすぐ盆になるということでこの時期のボウズは何かと忙しいのだ。帰る準備を始めるボウズ。
すると、黒沢は少し寂しそうな表情を見せた。
黒沢 「中川君・・・・・また、来てくれる?」
ボウズ「ああ!退院するまではちょくちょく来るから。早く元気になれよ。」
そう言うとボウズは病室を後にしたのだった。

 今回の集中豪雨は洪水、落雷、土砂崩れ、突風を伴い宮浦町もかなりの被害が出てしまった。さらに・・・同時刻に九州南部、四国南部などでも集中豪雨が起こっていたのだった。異常気象が引き起こす自然災害により失われたものは決して小さくはなかったのだった。

           続く
...2005/05/19(Thu) 20:54 ID:lJA3xqDA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
緊迫感に満ちた2話を読ませていただきました。
ボウズが助けた女性が千尋とは意外な展開でした。
過去は過去として、自分ができることを精一杯やったボウズがカッコよかったです(^^)
...2005/05/19(Thu) 22:41 ID:buyXZqZ2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
さっそく読ませていただきました。
前回から気になっていた女性は黒澤千尋でしたか。遇然にも、最近の私のストーリーでも、かつての同級生が登場しております。こういう登場の仕方もアリですね。とても参考になりました。
SATO様がおっしゃる通り、今、自分ができることをやったボウズはカッコよかったですね。これをキッカケに、何かボウズに変化があるのでしょうか?環境問題もそうですが、こちらも気になります。
次回も楽しみにしております。お互いに頑張っていきましょう。
...2005/05/19(Thu) 23:10 ID:zyFguHo.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:アーネン
 頑張れ!!
...2005/05/20(Fri) 22:02 ID:0oIx5gj2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
ゲッツです。7・8話はボウズの活躍の姿をえがいていますね。とっても良かったです。これからも頑張ってください。
...2005/05/21(Sat) 16:27 ID:6mgnQxIQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルクさま
黒澤千尋とはオドロキでした。
が、とても楽しみになってきました(^^)
...2005/05/21(Sat) 23:13 ID:dGWVb7nI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 SATO様、たー坊様、Gets様、朔五郎様、アーネン様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回の物語も読んでいただきましてありがとうございます。今回はボウズに救われた黒沢千尋について書いていきましたが、全ての人の幸せを願うボウズのかっこいいシーン(だと自分でも思っております)でした。ドラマ以来の登場ですが、これからアナザー・ワールドにどのように影響するのか、今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/05/22(Sun) 20:46 ID:xSiHuTVM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
         (生きる喜び編)

   第9話 朔と亜紀〜夏の終わりの防波堤にて〜 

 1993年8月下旬、ようやく長雨がおさまった宮浦町。だが、もう真夏のような暑さはなかった。山肌のあちらこちらには土砂崩れの爪あとが深々と残っていた。
朔と亜紀は宮浦漁港の防波堤に2人寄り添うように座っている
亜紀 「今年はアジサイの丘で天の川見れなかったね。朔ちゃん。」
朔  「ああ、来年こそ・・・見に行こうな。」
昨夜は久しぶりに雲が切れたので、朔と亜紀は昨年と同じようにアジサイの丘へと向かったのだが、度重なる大雨で道は崩れ通行ができなくなっていた。
亜紀 「波がこんなに穏やかなのも久しぶりだよね。」
朔  「うん・・・。」
朔が何やら顔を曇らせて海を見つめている。
亜紀 「朔ちゃん?考え事?」
亜紀は朔を見つめて尋ねてみた。
朔  「うん・・・・・。」
亜紀 「何を考えてるの?」
朔  「俺、今まで自然が破壊された影響が出るのはずっと後の事だと思っていた・・・。時間もまだ十分にあると思っていた・・・。でも、実際はそうではなくて、今年の夏みたいにいつ影響が出てもおかしくないんだって、初めて知った。もし、このまま自然破壊が進んでしまえば本当に大変なことになるんだって、こうなるまで気付くことができなくて・・・。」
亜紀 「朔・・・。私だって同じだよ・・・。頭では分かったつもりでいたけど、実際は今おかれている現状を知らなかった。」
朔  「亜紀・・・。」
亜紀 「でもね、朔ちゃん。私・・・頑張るよ。今から頑張ったらきっと大丈夫だよ。朔ちゃんがいてくれたら私・・・頑張れるよ。」
亜紀の笑顔・・・それはやさしい表情でありながらもどこか力強く感じられた。
 海から吹く穏やかな風が2人をやさしく包み込んでいた。

 一方、黒沢千尋が入院している病院では・・・
黒沢 「わからないけど・・・私を安全な場所へと抱えている時の中川君の真剣な表情がすぐに頭に浮かぶのよ。」
黒沢千尋を見舞いに来ているのは高校時代の同級生、池田久美である。
池田 「あいつってそんなに度胸あったんだね。昔から優しいやつだと思ってはいたけど・・・。」
立て続けに起こる落雷の中、雷がいつ自分に落ちてくるか分からない状況で黒沢を救おうとしたボウズの行動。恐らく誰もがとれる行動ではなかったであろう。
黒沢 「よくお見舞いにも来てくれるんだけど、帰る時にまた来てほしいと思ってしまう。」
黒沢はボウズの事が気になって仕方がないのだった。学生時代は気付かなかった、いや・・・知ろうとも思っていなかったボウズのよさが今になったら本当によくわかるのだった。

 宮浦漁港の防波堤では・・・
亜紀 「ねえ、朔ちゃん・・・夢島のこと覚えてるよね?」
朔  「ああ、覚えているよ。」
亜紀 「タイムポスト、壊れずに残っているかな?」
朔  「あれからもう6年だな。来年あたり行ってみる?」
亜紀 「結婚してからがいいかな。」
朔  「け・・・結婚!?」
顔を赤くしながらも必死で平静を装う朔
亜紀 「私とじゃ嫌?」
わざと意地悪な質問をする亜紀。朔から帰ってくる言葉を期待しているのだ。
朔  「嫌じゃないよ。」
亜紀 「それだけ?私と結婚したい?それとも結婚したくない?」
亜紀が朔との距離を詰めて朔を見つめる。
朔  「なんなら、今日からでもいいよ。」
思い切った発言に驚く亜紀。嬉しくてしかたがない様子である。
亜紀 「本当に?」
朔  「本当に。」
亜紀 「でも・・・今日はちょっと・・・。」
朔  「それもそうか。俺、まだ収入ないし、早くて1年半後だな。」
亜紀 「ばか・・・」
 日が傾くまで2人は将来について語りあっていた。
そして・・・夕日をしばらく眺めた後・・・
朔  「そろそろ、帰ろうか?」
亜紀 「うん!」
朔が手を差し出すと亜紀がその手を握り、お互いの手を握ったまま防波堤を後にした。

         続く
...2005/05/23(Mon) 21:04 ID:ItP6JVMM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です
今回も読ませていただきました。
この物語でも、ボウズの時代がやってきたのでしょうか?千尋の今後の気持ちがどうなっていくのかが、非常に気になります。
そして、ついにプロポーズ?ですか!?
1年半後という具体的な時期も出ていますが、亜紀の意地悪さの中にも、朔と幸せになりたいと感じられるような言い方に変化を感じました。
次回も楽しみにしております。お互いに頑張っていきましょう。
...2005/05/24(Tue) 00:05 ID:mGWALmIA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:オリエンタル
グーテンベルクさんはじめまして、こんにちは。実はこのサイトの存在を今日初めて知ったんです!セカチューも最近友達に無理矢理みせられたのがキッカケでみなさんより約一年遅れでズッポリはまってしまいました。一年ぐらい海外留学していて全く知らなくて、、でもまだこんなにセカチュー中毒な人がたくさんいる事を知ってとても嬉しい気持ちでいっぱいです。笑 Another worldをみて朔も亜紀もその後の人生を幸せに暮らしている姿を想像していると、私の涙は止まりませんでした。ハンドタオルがびしょびしょです。
日常にある普通の出来事たち。この中の亜紀はその全てに感謝し、生きているんじゃないかと思います。家族、恋人、友人との生活。そして新たな夢を手に入れ、これからの展開が非常に楽しみです☆
乾いた心が潤されたました。素敵なストーリーですね!執筆活動はあまり無理しない程度に頑張るんだぞよ☆★それではあの場所で、、、
...2005/05/24(Tue) 04:05 ID:WDnLOj4o    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
今回の9話は、とっても素敵で良かったです。これからも頑張ってください。
...2005/05/24(Tue) 16:42 ID:cTEH7jG.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
  グーテンベルク様。
 こんばんは。お久し振りですゴン41です。
防波堤での会話シーン待ってました。やっぱり朔と亜紀にはとてもしっくりくる二人の居場所だとおもいます。今回の二人のやりとり、すご〜く良かったです。さて、この大雨による土砂崩れ等の被害が無ければ、亜紀は、、夢島の思い出であるタイムポストの事は、切り出さなかったのでしょうか?
 亜紀は朔と念願の結婚をして、そして二人で行こうと思ってたんだけども、夢島の被害状況も酷いだろうと思い不安になり朔に「覚えてる?」って切り出したのかな〜。と、思ってます。16歳と17歳の時に残した想いは今(93年)も変わらず、多分この先も変わらず、だから、結婚してから「夢島」で「テープ」の内容を二人が聞いているところを考えると、私は多分泣いてしまいます。しかしマジでタイムポスト潰れてるとヤバイので、二人して早めに行ってもらっていいですよ。
 亜紀の「私と結婚したい?それとも結婚したくない?」の場面、なぜか本編のビニール越しで朔に「手!手!!」って亜紀が言ったシーンが浮かびました。不思議です。続編楽しみにしております。 
...2005/05/25(Wed) 02:14 ID:KCsNeSCE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。たー坊様のおっしゃる通りボウズの時代の到来です!みんなの幸せをいつも祈るボウズ、そしてそのことに気付き始めた黒沢千尋。大きく揺れ動く彼女の心境を次回上手く書ければと思っております。そして・・・今回のプロポーズ(かな?)ですが、朔と亜紀ならこういった方法がありうるなと思いながら執筆いたしました。今後の物語を楽しみにしていただけましたら幸いです。

 オリエンタル様へ
はじめまして、こんばんは。グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただいたうえに、今後の励みになるメッセージにとても感謝しております。この物語はいろいろな偶然が重なり合って亜紀が生きることができるという未来を書いております。亜紀が助かってこうなればいいなという私の願望もかなり混じっておりますが・・・今後も読んでいただけましたら本当に嬉しいです。これから素敵な物語にしていけるように頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。

 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。とても素敵でよかったというお言葉に、本当に嬉しい気分になりました。感謝しております。これからも頑張って執筆していきますので、今後も読んでいただけましたら幸いです。

 ゴン41様へ
こんばんは、お久しぶりです。グーテンベルクです。朔と亜紀の防波堤シーン、大変おまたせしました(^^)亜紀は先日の嵐でタイムポストが壊れてしまったのではないか?という気持ちから話題を切り出した形になりましたが、なにせ2人の思い出の場所の1つですから、嵐に見舞われなくともいつか切り出したのではないでしょうか?今でも愛を育む2人にとってテープに吹き込んだ思いは今でも変わらないでしょう。今後タイムポストに関する物語やそれからのことも書いていく予定です。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 読者の皆様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。皆様のおかげで半年間に渡り執筆することができました。この場を借りて感謝いたします。3つのメインストーリーの3つ目のストーリーに入りましたが、最後まで手を抜かず頑張っていこうと思っております。今後も応援していただけましたら幸いです。これからもよろしくお願いいたします。
...2005/05/25(Wed) 19:25 ID:P6VJBDqA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ 〜アナザー・ワールド〜

         (特 別 編)

         ボウズと千尋 

 1993年8月下旬、病院でリハビリを続ける黒沢千尋、そしてそんな彼女を見守るボウズ。
千尋 「私の左足、ずいぶん良くなったでしょ?」
ボウズ「ああ、本当にな。安心したぜ。」
笑顔を見せるボウズ。
千尋 「うん!」
千尋も明るい笑顔でうなずいた。
ボウズ(黒沢ってこんな綺麗な顔で笑うんだな・・・)
千尋 (中川君の笑った顔・・・とてもいい顔なんだね。どうして今まで気付かなかったのだろう)
この日、2人はしばらくお互いの事を語りあいながら時間をすごしていった。

 9月上旬、千尋のリハビリの終了は明日に迫っていた・・・
ボウズ「明日で、通院も終わりだなよかったな。」
千尋 「うん・・・」
ボウズが千尋にそう言うと・・・なぜか千尋はあまり嬉しそうではないのだ。
ボウズ「嬉しくないのかよ?」
千尋 「そんなことない・・・・」
ボウズ「なんか元気ねえぞ。」
自分の通院に付き合ってくれたボウズ、その通院が終わってしまえばボウズに会うことも今よりもずっと少なくなってしまうかもしれない・・・・・千尋はそう思ってしまうのだ。
千尋 「中川君・・・本当にありがとう。助けてもらったうえにリハビリも手伝ってくれて、とても嬉しかった・・・。でも・・・もう少しあんたと色々お話しとかしたかった。」
ボウズ「え?俺と?」
突然黒沢からそのように言われて驚くボウズ。さらに・・・
千尋 「私・・・あんたのことが好き。だから・・・もっといっしょにいたいって思う。あんたさえよかったら・・・・・」
そこまで言いかけたものの、それから先の言葉がでない。
ボウズ「な・・・な・・・そ・・・そんな・・・突然・・・」
突然の告白に驚いてしまうボウズ。ボウズもうまく言葉がでない。ボウズの頭の中で「あんたのことが好き。」のところが何度もリピートされる。
千尋 「ごめんなさい。迷惑・・・だったね。さっきのは聞かなかったことに・・・」
ボウズ「少し・・・考えさせてくれないか?」
 
 こうしてボウズは一度千尋と別れ、たこ焼きパパさんで考え込み始めた。

しばらくして・・・
龍之介「よ!ボウズ!相談ってなんだ?それに、何考え込んでいるんだ?」
ボウズはいいアドバイスをもらえればと思って龍之介を呼び出したのだった。
ボウズはこれまでの一部始終を話し終えると・・・
龍之介「なるほどな・・・。俺は付き合って見たほうがいいと思うね。一緒にいて楽しいと思えるのならな。それに彼女もおまえさんになら素の自分を出せると思ったんじゃないのかな・・・。」

翌日・・・ボウズは自分の心に結論を出して黒沢千尋との待ち合わせ場所の喫茶店へと向かった。(待ち合わせ時間よりも1時間も早く)
もう少しで喫茶店というところでボウズはメガネケースを落としてしまったのだが、ボウズ自身それには気付かず、喫茶店の入り口に辿りついた。
ドアを開けようとしたところで何者かがボウズの肩を叩いた。
ボウズが振り向くと・・・
千尋 「これ、落としたよ。」
千尋がボウズにメガネケースを差し出す。
ボウズ「あ・・・ありがとう・・・・あの・・」
千尋 「・・・・・・・・・・」
ボウズ「昨日の件だけど・・お・・・・俺・・・俺と付き合ってくれ!!」
喫茶店の外でボウズは千尋に答えを出した。
千尋 「うん・・・ありがとう・・・とても嬉しい・・。」

ボウズ「(これからは俺と黒沢は恋人同士・・・俺は千尋を幸せにできるだろうか?そう、サクが廣瀬を幸せにしているように・・・いや、そうしてみせる。絶対に・・・)」

千尋 「(私・・・この人とならきっと幸せになれそうな気がする。あの笑顔・・・あの時の真剣な眼差し・・・この人と歩いていけたらいいな)」

 夏の終わりのゆれるような日差しが2人をやさしく照らしていた。

           
       本編 生きる喜び編第10話へ続く
...2005/05/27(Fri) 20:57 ID:3cLcXF.M    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
特別編読ませていただきました。
ボウズと千尋はお互いの気持ちが通じましたね。パチパチパチ・・・(^^)
...2005/05/27(Fri) 22:47 ID:Cq4D8KxY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
今回は、しかと見届けました。
見事、千尋の想いがボウズに届きましたね。
それにしても、まだこのことを知らされていない、朔、智世、亜紀はどんなリアクションを見せてくれるのでしょうか。特に、亜紀の反応が気になります。次回も楽しみにしております。
...2005/05/28(Sat) 20:27 ID:XP/r8Tr6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルクさま
ボウズと千尋ですか。これは楽しみな組み合わせですね。
しかも、千尋の方から好きになったのですね(^^)
...2005/05/28(Sat) 23:19 ID:R6NrMCR.    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 SATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。ついにボウズと千尋がくっつき、ボウズにも春がやってきました。この2人がどのように愛を育むのか、構想し甲斐がありそうです。これからも楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。おっしゃる通り、3人のリアクションはどうなるか、これから構想していきます。この2人が今後どのような恋愛をするのかも構想し甲斐がありそうです・・・。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 朔五郎様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。ついにやってきたボウズの春、意外な組み合わせだと友人から言われましたが、今後について構想するのもとても楽しそうな気がします。今後も読んでいただけましたら幸いです。
...2005/05/29(Sun) 21:25 ID:cozsZ.EQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
特別編読みました。とっても良かったです。これからも頑張ってください。
...2005/05/29(Sun) 22:04 ID:ByLJUnLc    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:にわかマニア
 1993年と言えば,その評価は各人の,あるいは歴史の判断に委ねるとしても,細川連立内閣誕生という戦後政治史におけるエポックメーキングの年という印象が強いのですが,改めて気象庁のホームページ等にあたってみると,全国的な冷害,6個の台風が上陸,集中豪雨と,自然災害という点でも大変な年だったようですね。
...2005/05/30(Mon) 06:09 ID:2xj6JS7s    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。ついにボウズに恋人ができました。出会いというのはある日突然やってきて、その時から何もかもが違うように見えるようになる・・・ボウズにもそういった恋をしてほしいものですね。

 にわかマニア様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。1993年・・・この時私は中学生で9月の終わりに修学旅行で鹿児島を訪れました。立て続けに襲い掛かった集中豪雨の爪あとがあちらこちらに残っており自然災害の力を見せ付けられました。現在、世界各地の気象状況を観て見ても各地で異常が発生しているという深刻な状態となっているのが心配です。
...2005/05/30(Mon) 19:28 ID:YMzFiIgQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
        (生きる喜び編)

      第10話  見守るものたち  

 1993年9月下旬の日曜日。宮浦漁港では1隻の小型漁船が出航準備をしていた。龍之介「よし!出航しようか。」
智世 「うん!」
ボウズ「ああ。でも朔と廣瀬には知らせないってどういうことだよ。」
龍之介「まあ、そのうち分かるさ。」
智世とボウズはなぜ朔と亜紀を呼ばないのか疑問に思いながら龍之介の操縦する漁船で早朝の宮浦漁港を出航した。

 しばらくして、龍之介たちが乗った船は誰もいない夢島に到着した。
ボウズ「おい、スケ!まさか今からキャンプするとか言うんじゃないだろうな。」
龍之介「まさか。修理だよ、しゅ・う・り!」
智世 「こんなとこで何を修理するのよ。」
龍之介「まあ、ついてきなって。」
いったい何を修理するというのだろうか?智世とボウズは分からないまま龍之介に付いて行った。
 廃墟となった建物を通り抜けると・・・再び視界が開けて海が見えた。そして・・・そこにはボロボロになった木製の大きな箱があった。この夏の大雨や嵐にさらされたためなのかいつ倒れてもおかしくない状態だ。

ボウズ「もしかして、これを修理するのか?」
龍之介「ビンゴ!!」
智世 「ところで・・・この箱はなんなのよ?」
龍之介は箱の中からある物を取り出した。カセットテープである。
智世 「カセットテープだよね?これって・・・もしかしてタイムポスト?」
龍之介「ピンポーン!さてと・・・カセットテープは一度袋に入れてと・・・」
龍之介はタイムポストの中にあったカセットテープを袋に入れた後、バッグの中からハンマーと釘、ノコギリなどを取り出した。ボウズは龍之介に頼まれた木材を建物から運んできた。

こうして夢島のタイムポストの補修工事が龍之介、智世、ボウズの3人によって行われた。

 昼ごろ・・・
ボウズ「やっと終わったぜ。これだけ頑丈に作っておけば10年は持ちそうだな。」
智世 「ホントだね!でも・・・龍之介。どうしてこれを修理しようと思ったの?」
ボウズ「そう言えば・・・なんでだ?」
2人の質問に龍之介は修理前に袋に入れたカセットテープを取り出した。
龍之介「よく見てみろよ。」
智世とボウズはカセットテープに張られたラベルの文字を見てみた。
智世 「亜紀宛のテープだよ!これ。もしかして・・・6年前!」
ボウズ「こっちは廣瀬が朔に宛てたテープだぜ。」
龍之介「そういう事!」
智世 「それで・・・今日ここに来たのね。」
ボウズ「でも、あいつらがタイムポストにテープを入れたの何で知ってるんだ?」
龍之介「あいつらなら、絶対にこれを利用するに違いないと思ったからさ。」
智世 「そっか。そうだよね。龍之介、あんた本当に優しいよね。」
ボウズ「智世の言う通りだぜ。」
龍之介「恋人と一緒の時間や思い出の大切さ・・・今のお前達ならよく分かるんじゃないのか?なあ、ボウズ?」
ボウズ「ああ。よく分かるぜ!」
智世 「わたしも・・・ってボウズ!あんたよく分かるって・・・もしかして彼女できたの?」
ボウズ「あ・・・ああ・・・まあな。」
照れ顔のボウズ。
智世 「相手は誰?教えてよ!」
智世は興味深々である。
ボウズ「今度紹介するよ。」
智世 「私に教えないなんて・・・ずるいぞ!ボウズ!」
龍之介「まあまあ、今度紹介するって言ってるんだし。勘弁してやれよ。な!」
龍之介にそう言われて、智世はそれ以上の詮索はあきらめた。
龍之介「さてと・・・そろそろ引き上るとしますか。」
ボウズ「ああ、そうだな。将来朔と亜紀がまたここを訪れてあのカセットテープを聴けるといいな。」
智世 「うん、本当だね!」

こうして秋の日差しの中、3人は夢島を後にした。


         続く
...2005/05/30(Mon) 19:50 ID:YMzFiIgQ    

             友情とは  Name:オリエンタル
hello☆今回も涙なしでは見てられませんでした。言葉なしで思いやれる介ちゃん。素晴らしいです!これがなかったらタイムボックスとテープは風化して駄目になってたかもしれないですからね。見返りの期待しない思いやりってそう簡単にできるもんじゃないですよね?!朔と亜紀が再び夢島に訪れた時のリアクションを期待してます。下手でまとまりのない文章ですいません。自分も介ちゃんに負けないぐらい熱い人間になりたいです。よほど忙しいのかと思いますが、あなたの作品に癒されてる人はいっぱいおると思います。これからも素敵な物語を心待ちにしてますね★☆
...2005/05/31(Tue) 01:54 ID:rf1GiWgQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 オリエンタル様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回もアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。私の祖父母の言葉ですが、思いやりの気持ちはどんなことがあってもなくしてはいけない。それにその時に見返りはなくても、いつかその思いやりが別の思いやりを生み出し最後に自分に帰ってくると言っておりました。私も思いやりのある人間になりたいものです。
そして・・・今後の執筆の励みになるお褒めのメッセージ、本当にありがとうございます。これからも頑張りますので、また読んでいただけましたら幸いです
...2005/06/01(Wed) 20:44 ID:XNRTCjOk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
朔と亜紀のためにタイムポストを修理する龍之介をはじめとした面々・・・いいなー友情って(^^)

話は変わりますが、ボウズがシンクロに挑戦するみたいです。千尋も応援に来るでしょうか(冗談です)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050601-00000031-sanspo-ent
...2005/06/02(Thu) 00:00 ID:lGICQ5FA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
おはようございます。
今回も読ませて頂きました。以前に、集中豪雨によって壊れてしまった夢島のタイムポスト・・・・・・。スケちゃんの人間味溢れる行動で、これからもあの場所に在り続けるでしょう・・・・・・。何年か後に、朔と亜紀が訪れるであろう瞬間を楽しみにしております。私の物語でも、2人きりで夢島を訪れてもらおうと考えております。お互い、その瞬間はまだ先かと思います。これからも頑張っていきましょう。
...2005/06/02(Thu) 08:24 ID:2fpaur5g    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルグさま
さすが、スケちゃんという感じですね。
いい話をありがとうございました。
...2005/06/03(Fri) 04:19 ID:jjCjSkPQ    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:child93
本日やっと、中盤〜最新作まで読み終えました…(;^_^A
しっかり腰をすえてPCの前に座って、じっくり読まなきゃすっきりしないタイプなもので…

とってもよかったです!
以前、私も亜紀ちゃんのような病状の方たちと同じ病室にいたことがあって、
(私は幸いにもとっても軽い症状だったのですぐに元気になりましたが…)
映画もドラマも気持ちが入ってしまってつらい思いをしつつ、最後まで見ました。
だから、元気になって笑っている亜紀が存在する、このHPのいろんな方々の作品に毎回救われながら、胸を熱くしながらのいい時間をいただいています!
...2005/06/04(Sat) 20:13 ID:h/RARrwE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 SATO様へ
 こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。今回はスケちゃんとボウズが大活躍しました。いつか朔と亜紀がタイムポストを見たらびっくりすることでしょう。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。
それとウォーターボーイズ、楽しみですね。(^^)

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。スケちゃんとボウズ、そして智世の活躍により見事に再生されたタイムポスト。ここはいつか2人がやってくる予定です。今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。そして・・・これからもお互いに頑張りましょう。

 朔五郎様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回は龍之介が主役の物語でした。書いている時、ドラマで朔と亜紀の結婚式のために龍之介がスーツを準備してくれたのを思い出しました。いつまでも仲のよい親友でいてほしいものですね。次の物語もよんでいただけましたら幸いです。

 child93様へ
こんばんは、はじめまして。グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。それとお褒めのメッセージを本当にありがとうございます。私にとって最大級の賛辞でございます。あまり文章力のない私ですが、これからも頑張って執筆していく予定です。これからもよろしくお願いします。
 
...2005/06/04(Sat) 22:19 ID:ptHoRnjE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
        (生きる喜び編)

    第11話 空と海とアジサイと・・・  

 1994年7月、朔は大学6年生(医学部歯学部は6年制)になっており、亜紀は大学2年生になっていた。今年は去年と打って変わってもうすでに梅雨が明けてしまっており、雨もかなり少なかった。
 7月2日土曜日、亜紀は24歳の誕生日を迎えた。
朔はこの日久しぶりに休日が取れたため、亜紀と出かけることにした。去年は雨で行くことができなかったあの場所へと・・・
亜紀 「ねえ、今年はどんな色のアジサイが咲いていると思う?」
朔  「ピンク色のような気がする。」
亜紀 「そうだといいね、私青も綺麗だけど高2のあの時以来ピンクのアジサイ見てないから、今日見れたら久しぶりだね。」
 
 亜紀の言う通り僕達は7年前のアジサイの丘で見たのを最後にピンクのアジサイを見ていない。今年はピンクのアジサイを見ることはできるだろうか?

緑の生い茂る山道を登る2人。森の木々たちはその緑の葉によって梅雨明け後の強烈な日差しから2人を守っていた。

亜紀 「そういえば、あの木だったよね?」
朔  「あの木?そうだ!月夜茸の光の柱の木だったね。」
亜紀 「うん!今度また一緒に行かない?」
朔  「ああ。」
朔は亜紀に優しく微笑みながら2年前のことを思い浮かべていた。そういえば、夜のアジサイの丘へと行くきっかけとなったのは百瀬駅でみた夢であった。百瀬駅の楠は元気にしているだろうか。

それからしばらくして・・・2人は頂上にたどり着いた。
亜紀 「青いアジサイ・・・。!?紫色もあるよ!」
朔  「え?どれ?」
亜紀の指差した方向には青いアジサイに混じって赤紫色のアジサイがいくつかあった。
亜紀 「朔ちゃん!あっちの方!!」
さらに嬉しそうな表情で奥のアジサイの方を指差す亜紀。そこにはたくさんのピンク色のアジサイが咲いていた。
朔  「すげえ!3種類の色のアジサイが同じ場所にある。」
亜紀 「あの日以来だよね。ピンク色のアジサイ。ほら私達がファーストキスしたあの日。」
朔  「そっか。もうあれから7年が経つんだよな。」
亜紀 「うん、早いよね。本当に時間ってあっという間に過ぎてしまうんだね・・・。」
亜紀な遠くを見つめてそうつぶやいた。
朔  「亜紀・・・。」
亜紀の視線の先は大きな海と果てしない青空が続いている。
亜紀 「ここにいたら全然実感わかないけど・・・この7年でどれだけの自然が破壊されたのかな・・・。はやく・・・なにかできることをしたいな。」
亜紀の言うとおり年々自然が破壊され、今年も各地でその影響が出始めているのは確かである。
朔  「絵本はどれくらい進んだ?」
亜紀 「まだまだ。いいネタが全然出来なくて・・・・どう書いていいかも分からないし・・・。」
 『環境絵本』を描くことでこの星が今抱えている深刻な問題を多くの人に知ってもらおうとしている亜紀。だが・・・どう書けば人の心に残るのか考えていた。

遠くの空を見つめる亜紀の目の前に銀色の円形の物体が映った。
亜紀 「!? びっくりした!これ、なに?」
朔  「コンパス(方位磁針)のお守り。亜紀にあげるよ。」
朔はそう言うとコンパスのぶら下がった紺色の紐を亜紀の首に掛けてあげた。
亜紀は銀色の丸いコンパスを手のひらに乗せて銀の蓋を開いてみると、針は北を指し、東西南北の位置がよく分かった。
朔  「これ、亜紀が正しいと思った自分の道を迷わずに進めたらいいと思って・・。」

朔が亜紀に手渡したコンパスには、亜紀が自分の望む人生を歩めるようにという彼の願いが込められていた。

亜紀 「朔ちゃん・・・。ありがとう。私、まだまだ諦めないよ。自分が信じる道をまっすぐに、どこまでも歩いてみせるよ。」
亜紀の心の中の迷い、不安はすっかり消えていた。

アジサイと海と大空をバックに海風を浴びてポニーテールの髪をゆらす亜紀の笑顔はとても綺麗に見えた。


             続く 
...2005/06/04(Sat) 22:21 ID:ptHoRnjE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルク様
亜紀も24歳になりましたか(感無量)
朔と亜紀がどのような経験をして、どんな絵本ができるのでしょう。とても楽しみです。
...2005/06/05(Sun) 03:50 ID:i75Gqpho    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Netta
1994年ですか。
アジサイの丘は相変わらずですね。
...2005/06/05(Sun) 09:28 ID:5nJgCyGg    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。今回も拝読させて頂きました。
気が付けば1994年ですね。
3ヶ月だけ亜紀が年上になるわけですが、成長した朔が、少しだけ大人のような気もしていました。しかし、アジサイの丘に行くとそんな感じもなくなってしまいますね。
細かいところに微妙な変化と、時の流れを感じております。
私もそういった部分を描けるように頑張ります。
次回も楽しみにしております。
...2005/06/05(Sun) 17:49 ID:X8WVw3pU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 朔五郎様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。1987年の出会いから7年が経過し、亜紀も24歳になりました。現在絵本について構想しておりますが、執筆している私も中々ネタが思いつきません(笑)でもこのストーリーが完結するまでには完成させたいと思っております。これからの展開を楽しみにしていただけましたら幸いです。

 Netta様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。第11話はアジサイの丘での物語りでした。私の家の近所ではたくさんのアジサイが花を咲かせており(青、ピンク、赤紫、水色、赤など)仕事帰りにみるのですが、その度にドラマのシーンを思い出します。さて、物語の方はまだ続きますので、また読んでいただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。舞台は1994年夏へと進み、亜紀も24歳になりました。1987年から7年の月日が流れ2人も少しだけ大人になりましたが、自然の中に溶け込ませるときっと以前とあまり変わりのない精一杯愛を育む恋人同士といったところでしょうか。時は流れても大切なものだけは変わらずあり続ける2人であってほしいものですね。今後も読んでいただけましたらとても嬉しいです。
...2005/06/06(Mon) 19:43 ID:EJRznlAk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
あじさいの丘には私も登ったことがありますが、ちょっとした登山みたいで途中かなりシンドカッタのを覚えています。
朔と亜紀のように、好きな人と一緒ならば、登山中のシンドイ時間も二人の共通体験の時間となるのでしょうね(^^)

※あんなシンドイ道を歩けるほど亜紀も元気になったのですね。でもあまり無理はさせないように・・・朔、頼むぞ(^^)
...2005/06/07(Tue) 23:18 ID:HT.WOHMA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
 グーテンベルク様。
 こんにちは。7年の歳月が流れても、出会いから少しも変わらない二人の気持ち、素晴らしい事だと思います。亜紀も目標に向かって頑張ってる。充実した日々ですね。
 先日、ご報告しましたGWの松崎ドライブですが、殆どの主要地は見ることができ、もちろんアジサイの丘にも登りました。(車ですが)丁度、植えたところだったみたいでした。満開を見たいですね。宮浦港を一望出来る景色はとても綺麗でした。又行きたくなってきます。
 次回12話楽しみにしております。
...2005/06/08(Wed) 13:13 ID:JqkOu5wM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 SATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。アジサイの丘、標高も結構高いそうですね。その分、歩いて登った時に見る景色は格別なのでしょうね。私もいつか行ってみたいです。朔もきっと亜紀に無理をさせないように気を付けながら登ったのかもしれませんね。次回もまた読んでいただけましたら幸いです。

 ゴン41様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。7年たっても変わらぬ2人の思い・・・それはきっとこれからも変わることなくあり続けるでしょう。私自身もそうでありたいものです。
 松崎ドライブ、多くのポイントをめぐれてよかったですね(^o^)私も行ってみたいです。アジサイが満開になった時ですとなお最高でしょうね。海と空をバックにアジサイを眺める、ぜひやってみたいですね。
 さて、第12話は百瀬駅へと舞台が移ります。間もなくアップいたしますので読んでいただけましたら幸いです。
 
...2005/06/08(Wed) 21:45 ID:7suxoEzE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
         (生きる喜び編)

     第12話 百瀬の森の息吹たち@

 1994年7月下旬、今年は太平洋高気圧が例年になく勢力が強いので毎日うだる様な暑さが続いていた。炎天下の大空のもと、朔と亜紀は久しぶりに祖父とサトさんの骨を撒いた百瀬駅へと行くことにした。

亜紀 「暑いね。去年とは大違いだよ。」
額の汗をハンカチで拭いながら亜紀は朔に微笑んだ。
朔  「ああ、ちょっと休んでこれ飲む?」
朔は未開封のスポーツドリンクを亜紀に差し出した。
亜紀 「後でいいよ。朔ちゃん。」
 そして、2人は廃止となった線路へと続く林の中の道を登り始めた。ちょうど朔が亜紀の前を先導するように歩いてゆく。
沢が近いこともあって森の中は意外にひんやりとしており、とても過ごしやすい。
しばらく歩いたところで朔は青くて細長い動くものを見つけてしまった。
朔  「ウワッ!な、なんだよ、あれ?」
驚く朔
 だが、亜紀はその青くて細長いものを見つけるとそっと近づいた。
亜紀 「これ、シーボルトミミズだよ。きっと。」
亜紀の言うこのシーボルトミミズとは主に山林に生息する綺麗な青い色をしたミミズである。そして、大きいものになると体長が30cmに達するらしい。
朔  「亜紀・・・平気なの?ミミズとか・・・」
朔の質問に亜紀はどこか嬉しそうな顔をした。
亜紀 「平気だよ。ミミズがいるってことはこの森が元気だってことだから。ミミズは土を豊かにして、その土が緑を育むからね。」
朔  「そうだよな。ここに無駄な存在の生き物なんていないんだよな。」
亜紀 「うん!」
2人はゆっくりと落ち葉の隙間に入ってゆくシーボルトミミズを姿が見えなくなるまで見守っていた。
 林の中は他にもたくさんの生き物達がいた。特に猛暑ということもあって大喜びのセミ達は好きな木に集まって大合唱である。
朔  「この林、こんなに命で溢れていたんだな。」
亜紀 「うん。なんか・・・嬉しくなるね。朔ちゃん。」
朔  「ああ。」
 以前、自分の死を覚悟した亜紀、そして最愛の恋人の死を覚悟した朔。だからなおさら命の大切さ、かけがえのなさが2人にはよく分かるのだ。生きていることがとても嬉しく感じられる。
2人はお互いの手を握り、命溢れる林を通り抜けて行った。

 そして、2人は線路に出て、廃止となっている百瀬駅に向かって歩きだした。
朔が亜紀の前お歩いているときだった。
亜紀 「もーらい!」
亜紀は朔が手に持っていた飲みかけのスポーツドリンクを引ったくり朔の前に走り出た。そして立ち止まっておいしそうにドリンクを飲み始めた亜紀。
朔  「新しいのここにあるのに。」
亜紀 「いいの!それは帰りにとっておこうよ。」
 まるで無邪気にじゃれあっているかのような2人を今度は線路脇の木々が見守っていた。
 しばらく歩いたところで朔はあることに気が付いた。一昨年やってきた時は、あの楠(クスノキ)の巨木の上のほうが他の木々よりも上に見えたのだが、今見てみると姿が見えないのだ。
朔  「亜紀、おかしくない?あの楠が見えない。」
亜紀 「周りの木々が成長したのかもね。後で一緒に見に行こうよ。」
朔  「そうだな。」
 それから間もなく、朔と亜紀は百瀬駅へとたどり着いた。


            続く
...2005/06/08(Wed) 21:46 ID:7suxoEzE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:にわかマニア
 酸性雨,エルニーニョ,温暖化といった深刻な,それでいて一目で判るものではないし,利害が複雑に入り組んでいる問題を「絵本」を通じてどう伝えていくのか,難しいけど,やりがいのあるテーマですね。
 そう言えば,亜紀が骨髄移植を受けた1992年というのは,京都会議の基になった気候変動枠組条約が結ばれた年でもありましたね。物語がいま94年で,亜紀は2年生ということは,第1回の締結国会議である95年のベルリン・マンデートの年は,翌年に卒業を控えた大事な年になるのですね。院に進むか,助手として研究室に残るか,ジャーナリストを目指すかはともかく,この第1回締結国会議に行かせてあげたいですね。絵本用の民話の採録も兼ねて・・・

 それにしても,待ったなしのこの課題。
 題名と由来は失念しましたが,
「起ち上がる時だ。大切な時は今。
 子どもたちの未来のために,悲しみの涙あふれないうちに,
 一足早く。」
という昔歌った歌を思い出しました。
...2005/06/09(Thu) 21:50 ID:pqOH.TUI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。今回も拝読させていただきました。にわかマニア様もおっしゃっていましたが、本当に複雑で猶予の無い問題に真剣に取り組む亜紀の姿に、朔もいい刺激を受けていることでしょう。
それにしても、ミミズが平気ということで・・・フナ虫を恐れない亜紀らしいと思いました。
これからも、お互いに頑張っていきましょう。
...2005/06/09(Thu) 22:36 ID:bDeAaoPo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
10・11・12話と読みました。特に印象に残ったのは、12話の「もーらい!」というところです。これからも頑張ってください!
...2005/06/11(Sat) 00:14 ID:kZ6ZEbL2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
こんにちは、はじめまして。
私は、5月の中ごろの週末に、このドラマを初めて見ました。
それもDVDで全話を一気に見て、涙がかれるくらい泣いてしまいました。
ドラマでは亜紀さんが死んでしまったので、本当に悲しくて、しばらくの間、食事もろくに出来ませんでした。

今日、このHPを知り、そして、このお話を見つけて、一気に最初から全部見ました。
幸せそうな朔と亜紀を読むことが出来て、本当に嬉しいです。
それにしても、テレビ放映が終わってからずっと続けられているなんて、本当にすごいと思うと同時に、このドラマに対する思い入れも伝わってきました。
他にも、アナザーストーリーがあるみたいですので、そちらも後で読んでみたいと思います。

実を言うと、私もこの感動を何か形にしたいと思っています。
ここのHPみたいにすばらしいものは出来ないと思いますが、物語の内容と感想のみを深く掘り下げる事の出来るようなHPを作りたいと思っています。
感想は、寄せられたもの全て、全文、そのまま載せたいと思います。
あと、「世界の中心で、愛をさけぶ」の辞典のようなものも少しずつ作りたいなとも考えています。

HPを開こうと思ったのは、
「テレビで見ていない人にも感想を書ける所がもっと欲しい」と思ったからです。
色々検索しても、「世界の…」のファンのHPは、ここしか見つけられませんでしたから。
(探し方が悪かったのかもしれませんが)

開設日は、7月2日に決めています。
それに向けて、詳しい物語の内容をDVDを見ながら書いている所です。

プログラム(CGI)も分からない私は、全て、手作りになると思いますが、頑張ってみます。

では、次回のお話、楽しみにしています。
...2005/06/11(Sat) 21:40 ID:BK87iFes    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 にわかマニア様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただき、そしてコメントしていただきましてありがとうございます。地球温暖化、酸性雨、オゾン層破壊、異常気象の多発など年々深刻化、そして解決することが絶望的になりつつある地球環境問題。一刻も早く多くの人が力を合わせて取り組む必要がありますね。
 さて、物語のほうですが、現在2人の愛情、自然、生きる喜びをどのように結びつけるかについて構想しております。また地球環境会議に亜紀が登場という特別編もつくろうか考えております。でもその前に絵本ですね。まだ中々ネタが浮かびません。
でも絶対に完成させてアップしたいと思います。これからの展開を楽しみにしていただけましたら幸いです。これからもよろしくお願いいたします。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。一刻の猶予もない深刻な環境問題に絵本という形で取り組もうとする亜紀。多忙な朔も時間を見つけては亜紀に協力することでしょう。どのような絵本になるのかは現在構想を練っております。そちらの方も楽しみにしていただけましたら幸いです。
 フナムシ、スズメバチに続いて青い大ミミズも平気な亜紀。結婚した後で家にムカデが出没!なんてことになったとしたら、驚くのは朔の方で亜紀は落ち着いて長い箸でそっとつまんでムカデを外に出すということになりそうです。(笑)

 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。「もーらい!」はご存知の通りポカリスエットのCMからです。制服姿ではありませんが、あの笑顔はここでもきっと同じ笑顔かもしれませんね。これからも読んでいただけましたら幸いです。
...2005/06/11(Sat) 22:14 ID:xc8V1UI2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 美也様へ
はじめまして、こんばんは。グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。本当に嬉しいです。読者の方がこの作品を見てくれているということ、そのことで私は何度も支えられて今に至ります。(当初は前編合わせて20話程度で2ヶ月間で終わる予定でしたが、やめられなくなりました(嬉))
 このサイトには世界の中心で愛をさけぶ2、アナザーストーリー、続・サイド、もう1つの結末といった作品があります。どれも素晴らしい作品ですよ。それと謎解き世界の中心で愛をさけぶも読んでいてなるほどなぁと思います。勉強になりますよ。

そして・・・7月2日に開設予定にされてます美也様のHP、とても楽しみです。他のファンの皆様も絶対に喜ぶと思いますよ。でも、無理はしないようにしてください。
 さて、次回の物語は明日か明後日アップする予定です。また読んでいただけましたら幸いです。
これからもどうかよろしくお願いします。
...2005/06/11(Sat) 22:41 ID:xc8V1UI2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:岩熊
こんにちは、はじめまして。
岩熊と申します。

私も「世界の中心で愛を叫ぶ」の大ファンで、ドラマ、
映画、原作全て見ております。本当に純粋で切ない
物語だったと思います。原作、映画、ドラマ全てに
良いところがあり、その全てが評価されているという
稀有な作品だと思います。

グーテンベルク様の小説、拝読させて頂きました。
アキと朔太郎の二人、そして彼らを取り巻く人々の幸福感が、
活き活きと描かれていますね。私も嬉しい気分がこみあげてきました。
心和むというか、ほんわか温かい気持ちになりますよね。
原作があまりにも辛い作品なので、本当に癒されます。

周りの人々にも、それぞれの物語を付け加えておられますね。
本当に楽しく読ませて頂きました。今後の続編も期待しております。

それでは失礼いたします。
...2005/06/12(Sun) 06:50 ID:5tbu28t6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 岩熊様へ
こんばんは、はじめまして。グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。楽しく読んでいただけたとのことでとても嬉しいです。執筆を続けてよかったなぁと思います。運命の分岐点から亜紀が助かるという未来を選んだもう1つの世界では、こうあればいいなという私の勝手な想像でこの物語は生まれました。お見苦しい点もあるかとは思いますが、これからも楽しみにしていただけましたら幸いです。これからもどうかよろしくお願いいたします。
...2005/06/12(Sun) 20:51 ID:0RpQpRIs    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (生きる喜び編)

     第13話 百瀬の森の息吹たちA

 百瀬駅に到着した朔と亜紀、2年前と同じように2人は手を合わせて祈り始めた。
朔  (「じいちゃん・・・亜紀がいつまでも元気でいられますように・・・そして、みんなが幸せに暮らせる平和な世の中になりますように・・・。」)
亜紀 (「いつまでも朔と一緒にいられますように・・・、そして・・・戦争や犯罪がなくなって自然と調和ができる社会が早くきますように・・・。」)
夏の大空にその祈りが紡ぎ出されてゆく。

しばらく祈った後・・・
亜紀 「サーク!今からあの楠の所に行ってみようよ!」
朔  「うん。そうだな。」
だれもいない林道を楠の所へと向かって歩いてゆく2人。林の中では木々達がザワザワとお喋りをしており、付近の沢では川の水と岸辺の草がピチャピチャと話をしていた。
亜紀 「涼しいね、ここも。」
亜紀がセミロングの髪を木々の間を吹き抜ける風で揺らせながら朔に喋りかける。
朔  「ああ、森っていいよな。亜紀。」
朔は亜紀に微笑みかけた。

そして・・・2人は楠の巨木のある場所にたどり着いた。
だが・・・そこには思いもしない光景があった。
亜紀 「朔ちゃん!!これって!」
朔  「!?」
2人が見たあの楠は以前のような青々とした葉がほとんど残っていなかった。幹は途中で裂けて折れ、焼け焦げたような痕跡も残っていた。
朔  「ずっと前に・・・落雷でやられてしまったんだな・・・。かわいそうに・・・」
亜紀 「去年の夏の・・・あの集中豪雨の時だね・・・たぶん・・・」
亜紀は目にうっすらと涙を浮かべながら巨木に頬を当てて寄り添った。朔はそんな亜紀の頭を優しく撫でた。

亜紀 「この木は・・・きっと何百年もここに立っていたんだね・・・ずっと宮浦の人達を見守ってきたんだね・・・どうしてここに雷が落ちたのかな・・・」
亜紀は涙を浮かべながらそうつぶやいた。
朔  「亜紀、上を見て。ウロの中からここの住人が顔をだしているよ。」
亜紀は朔に言われて、楠の少し高い所にある木の洞の方を見上げると・・・
洞の中からフクロウが顔を出してこちらをじっと見ている。
亜紀 「フクロウ・・・こんな所に住んでいたんだね。」
亜紀の顔に少し笑顔が戻った。
そして、2人は隣の木に寄りかかり、フクロウの巣を眺めながらウトウトし始めた。

 亜紀は夢を見た・・・
?? 「廣瀬・・・亜紀・・・優しき者よ・・・」
どこからか低い声が聞こえてきた。
亜紀 「誰?」
亜紀はあたりを見回す。するとどうだろう、雷で打たれたはずの楠の巨木が青々とした葉を茂らせている。
?? 「そう・・・この森のものじゃ・・・」
亜紀 「もしかしてこの楠が・・・喋っているの?」
クスノキ「そうじゃ・・・先ほどは、私のために泣いてくれてありがとう・・・。じゃが・・・もう泣くな・・・私は死んでなんかおらんのだから・・・」
亜紀 「え!?本当なんですか?」
クスノキ「本当じゃ。お前が目を覚ました後、愛する者のいる方に行きなさい。そこにその答えがある。」
亜紀 「朔ちゃんがいる方ですね。」
クスノキ「そのとおりじゃ。私はここからいつもお前達を見ておる。未来を・・・明るい未来を・・・たのんだぞ・・・・。」

亜紀は目を覚ました。すると・・・楠の横で朔がしゃがんで何かを見つめていた。
亜紀 「朔ちゃん。」
朔  「起きた?亜紀。ちょっとここを見てくれよ。」
亜紀は夢の中でクスノキに言われたように朔の近くに駆け寄った。
朔  「ほら、これ。この楠はまだ生きているよ。」
朔の指差す場所には、小さく細い新しい幹が生えていた。
朔  「これからもきっと・・・ここで生きていくにちがいないよ。」
亜紀は涙を流しながらまだか細い楠の幼木を優しく撫でた。
亜紀 「朔ちゃん。百年後もこの木は・・・ここにいるよね。」
朔  「ああ、この木はきっとここにい続けるに違いないよ。亜紀。」
 朔は優しい瞳で亜紀にそう言うと、自分のものよりも少し小さな亜紀の手を引いて百瀬駅へと戻って行った。

        続く
...2005/06/12(Sun) 21:01 ID:0RpQpRIs    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
13話、とっても良かったです。これからも頑張ってください。
...2005/06/12(Sun) 21:21 ID:hnQhhwQc    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
今回も拝読させていただきました。
亜紀の環境、全ての生命への優しさと強い想いを感じることができる物語でした。朔は、だから亜紀が好きなのでしょうね。
何が何でも亜紀には、地球の危機を救えるような絵本を製作してもらいたいです。
これからも楽しみにしております。
...2005/06/12(Sun) 21:46 ID:LAlvaxyE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:岩熊
グーテンベルク様
ご返事有難うございます。第十三話は、ファンタジーと生命の息吹を感じさせる作品に
仕上がっていますね。とても清清しい気分になりました。
これからも楽しみにしております。

岩熊
...2005/06/13(Mon) 02:32 ID:e3gitgzI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
こんにちは、美也です。
第十三話、読ませて頂きました。
が、週末から今日にかけて、グーテンベルクさんに紹介して頂いた、他の作品(ストーリー)を、まとめて読みましたので、それぞれの設定が絡み合ってしまって、頭の中が混乱しています(苦笑)
少し前に戻って読み直して、改めて、感想を書きたいと思います。

それから、前回の私の書き込みに、とても優しい言葉をかけて頂いて、本当に嬉しいです。
実を言うと、ここのファンサイトがとてもいいHPなので、私がHPを作っても誰も来ないのでは…と、その書き込みをした時は思っていたのです。
ですが、グーテンベルクさんの言葉に勇気を頂きました。
ありがとうございます。
今は、1話の物語の内容を書いているところです。
開設日にどれくらい書けているかは分かりませんが、頑張ってみます。

では、次のお話、楽しみにしています。
...2005/06/13(Mon) 23:16 ID:kXCJ2nhI    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回の物語も読んでいただきましてありがとうございます。2回目(ドラマを含めると3回目ですが)の百瀬駅訪問で朔の祖父もきっと喜んだことでしょう。これからも楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。自然・・・生命・・・地球・・・それらに対する亜紀(もちろん朔に対する想いもとても強いのですが)がどのような絵本を描くのか、現在構想を練っております。執筆中も・・・寝る前も・・・食事中も・・・さらには仕事中にも・・・(笑) どれだけのものができるのかわかりませんが、今後も楽しみにしていただけましたら幸いです。これからもお互いに頑張っていきましょう。

 岩熊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回もアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。今回はちょっぴりミステリアスな内容となりましたが、生命の息吹を感じていただくことができましてとても嬉しいです。今後も頑張って構想・執筆に励みますので、続きを楽しみにしていただけましたら幸いです。

 美也様へ
こんばんは、グーテンベルクです。アナザー・ワールド第13話も読んでいただきましてありがとうございます。とても嬉しいです。実は私、文章を書くのはどうも苦手で内容にお見苦しい点もあるかもしれませんが、また読んでいただけましたら幸いです。
 さて、美也様が現在制作されております新しいHP、とても楽しみです。私の友人(ときおりこのサイトに書き込みしているアーネンさん)もとても楽しみにしております。セカチューファンにとってはいいお知らせに違いありません。ぜひ頑張ってください。応援いたします。(でも、無茶をしすぎて体調を壊したりしないように気を付けてくださいね。)
...2005/06/14(Tue) 19:52 ID:iza6Cpjc    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
こんちには、美也です。

私のHPの方は、少しずつ進んでいます。
あと、「物語の内容」の他に、HPの中に入れる「辞典」ですが、一応、このように載せてみようか?というものを簡単に書いてみようと思います。

松本 朔太郎[まつもと さくたろう・人名・第1話〜]
1970年(昭和45年)10月23日生まれ。1987年当時16歳、10話の途中で17歳。2004年7月で33歳。
この物語の主人公。住所は・・・。県立宮浦高校2年D組。特技は・・・。
家族は、父:潤一郎(じゅんいちろう)、母:富子(とみこ)、妹:芙美子(ふみこ)。他に祖父:謙太郎(けんたろう)もいるが、同居しておらず、朔太郎の家から少し離れた所で「松本写真館」を開いている。
好きなもの…廣瀬亜紀。好きな場所…廣瀬亜紀の腕の中。

↑と、いった所でしょうか?
朔太郎さんの所は、これにもっと付け加える事になると思います。
おそらく、私だけでは出来ませんので、「こんな言葉・説明を載せた方がいい」というものがありましたら、メールでお知らせ下さい。

辞典よりも、物語の内容が優先されてしまうかもしれませんが、ご了承下さい。

では、おやすみなさい。
...2005/06/14(Tue) 21:02 ID:QspHr4T2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:アーネン
 がんばれ。グーテンベルクさん。
そして。。。美也様、新HP楽しみにしております。。。グーテンベルクさんに負けないくらい応援します。
...2005/06/15(Wed) 06:04 ID:21h1ot/Y    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
 グーテンベルク様
 こんばんは。「生きる喜び編13−2」拝読致しました。幻想的でした。思い出だしますね、「幸せとは編第22話」この時も二人でお願いとお祈りをしていました。今回も亜紀を思いやる気持ち、朔と一緒にいたい気持ち、平和を願う気持ち、とても純粋で、なんだか切ない気持ちになりました。もうすぐドラマ終了後1年が経ちますが、ずっと続編(アナザー)が読めて幸せです。ではまた楽しみにしております。す。
...2005/06/16(Thu) 20:18 ID:RENl0E2g    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 美也様へ
こんばんは、グーテンベルクです。HP作りお疲れ様です。セカチュー辞典が完成したらドラマを見ていない方もこの物語の良さが理解できてありがたいサイトになりますね。(^¥^)読者の心に残るHPになるに違いないでしょう。頑張ってください!

 アーネンさんへ
こんばんは、グーテンベルクです。応援感謝しております。これからも頑張ります。

 ゴン41様へ
こんばんは、グーテンベルクです。13話の物語も読んでいただきましてありがとうございます。1992年夏、そして94年夏、この2年間の間にいろいろな変化があり、これからも様々な変化がありそうなのですが、2人の絆は強く強くありつづけるでしょう。さて1994年ならではの夏の物語を現在執筆しております。明日(今日中に完成できたら今日アップしますが・・)アップする予定です。そちらも楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/06/16(Thu) 21:09 ID:LZGRxZbw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 読者の皆様へ
本日アップする予定でした第14話は未完成のため、明日に延期いたします。楽しみにしていた読者の皆様にお詫び申し上げます。

  グーテンベルク
...2005/06/16(Thu) 23:13 ID:LZGRxZbw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。

お久しぶりです。 仕事が忙しかったため最近はROM状態でした。毎回読ませていただいていましたが、コメントも書けず申し訳ありません。
執筆活動、大変な事と思いますがこれからも頑張って下さい。応援しています。
...2005/06/16(Thu) 23:19 ID:iqHE1mJU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 北のおじさん様へ
こんばんは、お久しぶりです。グーテンベルクです。いつもお仕事お疲れ様です。そして、忙しい中アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。とても嬉しいです。これからお暇な時にでも読んでいただけましたら幸いです。
...2005/06/17(Fri) 20:08 ID:B4fEdI.Q    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (生きる喜び編)

      第14話 星を見上げて・・・

 百瀬駅を訪れた翌日、朔は夏の青空の下、天体望遠鏡をアジサイの丘に運んでいた。朔は明日の夜明け前、亜紀と共に天の川を見る予定なのだ。昨年は好天に恵まれなかったため今年こそは一緒に見たいのだ。
朔  「このあたりがいいな・・・。」
朔は望遠鏡をアジサイの丘に設置し、万が一の夕立に備えてビニールシートをかぶせておいた。
朔  「亜紀が天の川と木星を見ることができますように・・・。」
大空に祈り、朔は山を降りた。

 そして昼間、朔は医師国家試験に向けての猛勉強をする。一方亜紀は絵本の題材を探すため、図書館で調べ物をしていた。

 翌日、朝3時過ぎ・・・朔は亜紀と共にアジサイの丘の頂上へと向かっていた。
亜紀 「今年も月夜茸綺麗だったね。」
朔  「ああ、あの薄い緑色の光の世界は幻想的だったな。」
亜紀 「うん!あ、もうすぐ頂上だね。天気いいから天の川よく見えそうだね。」
朔  「ああ、今日は絶対よくみえるよ。」
 
 アジサイの丘に到着すると、そこの上空は2年前と同じように満天の星空が広がっていた。だが、空気が乾いているためか、2年前よりもはっきりと星がみえる。
亜紀 「すごいね・・・。星が手で届きそうに見えるね・・・。」
朔  「ああ、前よりすげぇな。」
夏の大空を飾る天の川はまるで星の海のように見える。はるか彼方の星が寄り集まってできるその光の芸術は言葉や絵などでは語ることのできない美しさを持っており、2人はしばらく幻想的な星空に見入っていた。
亜紀 「朔ちゃん。あそこの赤く見える星は木星だよね。」
朔  「ああ、あれがそうだな。」
亜紀 「そういえば最近、木星隕石が相次いで落下したけど、どうなっているのかな?」
この年、つい先日だが、木星に大事件が起こったのだ。20個前後に分裂したシューメーカー・レビー第九彗星が相次いで木星に衝突したのだ。
朔  「あ、そうだ。木星見てみる?」
亜紀 「見るってどうやって?」
朔  「まあ、見ていて。」
朔はそういうと近くに置いてあるビニールシートを捲った。すると、そこから姿を表したのは天体望遠鏡だった。
亜紀 「天体望遠鏡だね、これ。朔ちゃん、これどうしたの?」
朔  「近所から借りてきた。」
朔は望遠鏡を木星に向けてピントを合わせた。
朔  「亜紀、見てみるといいよ。」
亜紀は望遠鏡を覗き込んでみた。
木星の綺麗な縞模様や小豆のような形をした赤い模様(大赤斑)も綺麗に見える。
亜紀 「朔ちゃん。隕石落下の痕跡はよく見えないけど・・・木星、とてもきれいだよ。」
朔  「よかった。借りてきて。」
亜紀 「木星は地球を守ってくれたんだね。今回も。」
亜紀は望遠鏡を覗くのを一度やめて朔に話しかけた。
朔  「そうなの?亜紀」
亜紀 「うん。木星は強い引力を持っているから彗星の多くは木星に落ちるんだよ。今回木星に落ちた隕石だって地球に落下する可能性があったのよ。木星がなかったら地球に落ちてたかもね。」
朔  「そっか。地球って守られているんだな。」
亜紀 「ありがたいことだよね。木星に感謝しないとね。さて、次は土星を探すぞよ。」
亜紀はしばらくの間、望遠鏡で土星や火星、そしてはるか彼方、太陽系の外の星を眺めていた。
亜紀 「朔ちゃん・・・生きているから・・・こうして星をみることができるんだね・・・生命の存在する星が他にあったとしたら・・・ここはどんな風に見えるのかな。」
朔  「地球か、外から見てもすごく美しい星なんだろうな。」
亜紀 「青く輝く生命球だね、地球は。朔ちゃんも・・・私も・・・みんなも・・・動物たちも・・・虫達も・・・植物も・・・目に見えない微生物も・・・みんな・・・みんな、地球の子供なんだね。」
朔  「うん。そうだな。俺達の体も地球にある物質からできているんだしな。」
2人は手を繋ぎしばらく星屑の空を見つめていた。

やがて、東の空に金星(明けの明星)が顔を出すと、次第に東の方が明るくなり始めた。夜明けである。

亜紀 「朔ちゃん。太陽が出たら一緒に朝ごはんたべようよ。」
朔  「ああ、そうだな。今年もうちに食べにくる?」
亜紀 「うん!」

 そして、2人は手を繋いだまま、朝日が昇るまで空を眺めていた。

            続く
...2005/06/17(Fri) 21:53 ID:B4fEdI.Q    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
  グーテンベルク様。
 こんにちは。今回の「星を見上げて」ロマンチックでしたね。前にも書き込みましたが、きれいな星空が見ることができやっぱり田舎はいい!って思います。みんな地球の子供なのですね。
 これからも二人がずっと手を繋いで歩いて行けるように、祈ってしまいます。
...2005/06/18(Sat) 16:28 ID:b1y2mXvM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
先日は励ましのお言葉をありがとうございました。

さて、今回も拝読させていただきました。
ドラマでは昼間のシーンが多かったイメージがありますが、今回の夜更けのようなシーンは新鮮さがあっていいですね。
次回も楽しみにしております。
...2005/06/18(Sat) 19:45 ID:NK9Yo0J6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
こんにちは、美也です。
今回のお話は、私は高校時代、地学部で星を見ていましたから、とても懐かしく思いました。
特に木星に衝突した「シューメーカー・レビー第九彗星」は、よく覚えています。
「SL9」と略して書いてあった雑誌もありましたよね。
久しぶりに、私の中の天文学者が目を覚ましました(笑)

私のHPですが、大体の骨格とデザインは固まってきました。
でも、このファンサイトに比べれば、かなりシンプルなものだと思います。
それに、内容を絞っているので、始めはページ数も少ないです。
あと、ホームページの名前と、私のHPをどこに設置するかがまだ決めていません。
この週末にでも決めて、HPのスペースも早めに借りたいと思います。

では、次回も楽しみにしています。
...2005/06/18(Sat) 20:31 ID:PwwtYxeA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 ゴン41様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回の『星を見上げて』を読んでいただきましてありがとうございます。今回ははるか彼方からくる星の光であふれるアジサイの丘での物語でした。今度は夢島で星の世界に触れるという展開にしようかと思っております。また、読んでいただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。今回は久しぶりに夜の世界でした。真夏の夜の星空は独特の美しさがあるので今回も書かせていただきました。また、読んでいただけましたら幸いです。お互いにがんばりましょう。

 美也様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回も読んでいただきましてありがとうございます。このSL9彗星が木星に衝突した夏からもうすぐ11年、当時私は中学3年生でしたが、自然の力の強さを感じることができました。地学分野は学んでみるととても面白い学問ですね。私は気象学分野が好きでしたが、もちろん天文分野も大好きです(^^)
 新しいHPにどんな名前を付けるのか、楽しい作業ですね。名前が決まりましたらぜひ私におしえてください。楽しみにしてます。それでは頑張ってください。お互いに頑張っていきましょう。
...2005/06/19(Sun) 20:51 ID:yey.tm.k    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:アーネン
たー坊様へ
ご迷惑おかけしました。先ほどグーテンベルクさんとパソコンから書き込みを入れようとしてそのままにしてました。現在特別編を作るのを手伝っております。間もなく完成しますので楽しみにしていただけましたら幸いです。
...2005/06/19(Sun) 21:17 ID:yey.tm.k    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ 〜アナザー・ワールド〜
        (特 別 編)

     憎しみ、絶望、悲しみを超える力

 1994年8月1日。夏空の下、魚宝島(ぎょほうとう)に1隻の漁船が停泊した。
ボウズ「ありがとう、スケ。」
龍之介「4時間後にまた来ればいいんだな。」
ボウズ「ああ、そうしてくれたら助かるぜ。行こうか、千尋。」
千尋 「うん。」
 8月1日、この日はある人物の結婚記念日なのだ。相田隆一とその妻美奈子の・・・
だが、彼らはもうこの世にはいない。彼らのお墓がこの島にあるのだ。
ボウズ「ついたぜ。」
千尋 「ここに・・・相田夫妻は眠っているの?」
ボウズ「うん。美奈子さんは1945年から・・・隆一さんは一昨年からな。」
ボウズはそう言うとお経を上げ始めた。そして・・・千尋もそれに続く・・・・

 1945年5月、太平洋戦争は正義も誇りもない悪魔と悪魔との戦争に変わっていた。米軍の戦略爆撃機B29による連日の無差別爆撃は激しさを増し、日本の都市の多くが灰塵になってゆく一方で、大日本帝国軍首脳部はまるで狂ったように徹底抗戦を呼びかけていたのだった。
 5月のある日、隆一はB29の爆撃を食い止めようと必死に迎撃に向かったのだが、”超空の要塞”とも言われるB29を止めることはできなかった。そして・・・その日の爆撃で彼の最愛の妻、美奈子は命を落としてしまったのだった。

千尋 「彼は・・・それからどうしたの?」
千尋の言葉を聞いたボウズの顔はとても悲しそうな表情に変わった。
ボウズ「彼は・・・しばらくの間、空飛ぶ戦鬼になってしまったんだ。」
千尋 「どういうこと?」
ボウズは千尋に相田隆一から聞いたことを話しはじめた。

 1945年6月、この日も爆弾を抱えてサイパンを飛び立った戦略爆撃機B29は日本の都市へと向かっていた。もう少しで本土上空に差し掛かろうとした時、
「パッ!ドン!」
先頭を飛ぶ指揮官機が日本機の迎撃を受けて火を噴いたのだ。主翼をへし折られ墜落してゆく。だが、攻撃はそれだけで終わらず、日本機は次の爆撃機に狙いを定めていた。その日本機を操っているのは、最愛の妻を殺された憎しみに心を乗っ取られた相田隆一だった。
隆一 「おのれ!B29どもめ!美奈子の仇だ!!美奈子が受けた苦しみを味わうがいい!!」
隆一が操縦する戦闘機はB29の銃座から飛び交う機銃弾をかわしながら、ガラス張りのコックピットをめった撃ちにし、エンジン部にも致命傷を与えた。さすがの超空の要塞も10名の搭乗員と共に火達磨になって落ちていった。

千尋 「どうして・・・そんなことを・・・。優しい人だったんでしょ。」
ボウズ「最愛の美奈子さんを失った絶望という心の隙間に悪魔のようなものが住み着いていた感じだと隆一さんは言っていた。」
千尋 「隆一さんは・・・戦争が終わるまで・・・鬼になっていたの?」
ボウズ「いや、彼に取り付いた悪魔をやっつけたのは・・・美奈子さんだったんだ。」

 1945年7月、相田隆一は飛行中、黒煙を吐きながら海へと飛ぶ大型機を発見した。それは、彼が何度も見てきた超空の要塞B29だった。だが、その大型機は地上からの対空砲が命中したのか、機体のあちらこちらが破損しており、左の翼にある2つのプロペラは回っていなかった。
隆一 「銀色の悪魔め!!思い知るがいい!基地へは帰らせん!!」
相田隆一は戦闘機のエンジンを全開にして、すでにボロボロになりいつ海へ不時着してもおかしくないB29に襲い掛かろうとした。機銃の照準を右の翼のまだ動いているエンジン部分に合わせて射撃体勢に入ろうとした時。
「あなた!やめて!!もうやめて!!無抵抗よ!」
隆一 「美奈子!?美奈子か!どこにいるんだ。」
美奈子「撃たないで。お願い・・・そんなことをしても・・・新たな憎しみが生まれるだけよ・・・。」
隆一 「俺は・・・俺は・・・どうしたらいいんだ。」
B29の銃座の射程範囲の外で相田隆一は悩み苦しんでいた。
美奈子「ここから真っ直ぐ東へ飛んで。」
隆一はもうこの世にいないはずの妻の声に従い、B29から離れて東へと向かった。
すると・・・眼下にはかつて2人が訪れた魚宝島が見えた。
美奈子「いつか、また・・・ここで会いましょう。愛してるわ・・・あなた・・・。」
隆一 「美奈子・・・俺は・・・また、お前に会えるだろうか・・・両手を血に染めた俺が・・・。」

千尋 「そしたら、美奈子さんのその声に彼は救われたのね・・・。」
ボウズ「おそらくな。隆一さんはそれ以降、戦闘機に乗ることはなくなったらしい。」
千尋 「でも失ったものは少なくはなかったんだね。」
ボウズ「そうだな。米軍の攻撃で多くの人が亡くなったのも・・・、日本軍がやってきた行為も・・・隆一さんがB29を撃墜し搭乗員を殺してしまったことも・・・決して消えない過去だけど・・・いつか・・・いつか・・・この星の子供達が手を取りあって・・・明るい未来を築くことができればいいのにな。」
千尋 「一番悪いのは、戦争なんだね。戦争さえなければ、みんな辛い思いしなくってすんだのにね。」
千尋は泣き出してしまった。
ボウズ「だから俺達で平和な未来を作っていこう。頑張ってればいつかみんな分かる日がくるかもしれない。」
千尋 「うん・・・。」

再び祈りをささげるボウズと千尋。どこからか『ありがとう・・・』という男女の声が聞こえたような気がした。

憎しみ・・・悲しみ・・・絶望・・・それを超える力は、愛・・・優しさ・・・思いやりである。
ボウズも千尋もそう感じずにはいられなかった。


         終わり


       構想・執筆   
     グーテンベルク・リヒター

         協力者
    D.T様   S様   アーネン様 
        M様    T様   


   〜追記〜
 戦争は多くの人を不幸にし、多くの憎しみや悲しみを生み出します。
  
  一日もはやく戦争のない平和な世界が来ることを心より祈っております。


     グーテンベルク・リヒター
...2005/06/19(Sun) 21:25 ID:yey.tm.k    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルク様
特別編読ませて頂きました。
力作ですね。筆者の心情がよく伝わってきます。
これからも、すばらしい作品をお創り下さい。
...2005/06/19(Sun) 21:35 ID:ScFjZyHs    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
こんにちは。
私の書き込みに返事をして頂き有難うございます。

先程、ようやく第1話の物語の内容を書き終えました。丸1週間かかってしまいました。
このペースでいくと…7月2日の時点では、第3話が出来ているかいないか、と言う事になってしまいそうです。
それに、辞典に入れる言葉やその意味も書き込みをしないといけないし、自分の感想も書かないと…。
そう考えると、やることがいっぱいあります。
でも、HPを開設した後に少しずつ作ってもいいかなとも思っていますので、HPがだんだんと成長していくのを見守って頂けたら幸いです。

ちなみに、HPの名前の候補は、既に頭の中にあります。HPのデザイン同様、とてもシンプルなものです。
ご希望でしたらお教えします。でも、まだ決めた訳ではないので、メールでお教えします。
私へのメールは、Name:の所をクリックして頂ければ送れます。

では、おやすみなさい。
...2005/06/19(Sun) 21:35 ID:n8Fo.COw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
グーテンベルク様
アーネン様

お疲れ様です。たー坊です。
先ほどは余計なことをしてしまい申し訳ありませんでした。お詫び申し上げます。

そして、魚宝島に訪れたボウズと千尋・・・初デートでいい経験ができた2人だったと思います。戦争の悲惨さを知ることで、2人は日常を大事にし、より幸せになっていくことができると感じました。

それにしても、ご友人同士で執筆とは・・・。実に羨ましい限りです。
これからも期待しております。

私の方も新たな段階に突入する予定です。お読み頂ければ幸いです。

それでは。
...2005/06/19(Sun) 21:47 ID:Geplekg2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
すみません。
私が書き込みをしている最中に、新しいお話をアップされていたのですね。
早速読ませて頂きました。

私も最愛の人をなくしたら、ドラマの朔太郎さんと同じように抜け殻のようになってしまうか、隆一さんのように悪魔に取り付かれるかのどちらかになってしまいそうです。

でも、一番いいのは戦争をしないことですよね。
簡単なようで、一番難しい事ですけど…

では、次回のお話、楽しみにしています。
...2005/06/19(Sun) 22:52 ID:n8Fo.COw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 朔五郎様へ
こんばんは、グーテンベルクです。今回の物語、読んでいただきましてありがとうございます。今回はシリアスな内容でしたが、評価していただいてとても嬉しいです。また読んでいただけましたら幸いです。最近仕事がかなり忙しいこともあって朔五郎様やSATO様の作品を読み進めるペースが下がっております。コメントを書けずにいて申し訳ございません。仕事が落ち着いたら一気に読もうと思っております(^−^)。

 美也様へ
こんばんは、グーテンベルクです。HP作成お疲れ様です。HP開設した後で除々に成長してゆく・・・いいですね!楽しみがまた増えました。それと、サイト名候補を教えていただけるとのこと・・ありがとうございます。でも、実は私まだメールの設定をしておりませんので、設定完了しだいメールをお送りさせていただこうかと思っております。本当に楽しみです。
 それと、今回の特別編も読んでいただきましてありがとうございます。戦争をしないことは簡単なようで難しい事・・・まさにそうですね。いまだに戦争がなくならないことからもよく分かります。平和な世界はいつくるのでしょうか。それでは次回のお話も楽しみにしていただけましたら幸いです。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。こちらこそご迷惑をおかけしまして申し訳ございませんでした。お詫び申し上げます。
今回の特別編も読んでいただきましてありがとうございます。2月9日の作品に続き今回もかなりシリアスな内容でしたが、完成させることができてホッとしました。たー坊様のおっしゃるとおり平和の大切さを知ったボウズと千尋はきっと幸せになることでしょう。また、読んでいただけましたら幸いです。そして、たー坊様の作品のほうもいつも楽しみにしております。お互いにがんばりましょう。

 協力者の皆様へ
 空襲の体験を語ってくれたD・T様、S様、地獄のような戦地での体験を語ってくれましたM様、T様、そして今回の物語のテーマ名を考えてくれましたアーネン様、本当にありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。
  グーテンベルク・リヒター
...2005/06/21(Tue) 19:47 ID:RTDKBfU6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
こんにちは。

グーテンベルクさんのお返事の中に、私へメールを出されるような事を書かれていましたが、もう出されたのでしょうか?
もしかしたら、誤って削除してしまったかもしれません。
もし、すでに出されたのでしたら、申し訳ありませんが、もう一度出して頂けないでしょうか?
宜しくお願い致します。

HP作成の方は、今日(昨日になりましたが)、HPのスペースを借りましたので、いつでも公開できるようになりました。
でも公開日は7月2日ですが…(笑)

では、また進展がありましたらお知らせします。
...2005/06/23(Thu) 00:09 ID:.S.v.xWM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 美也様へ
おはようございます。グーテンベルクです。返事が遅くなりまして申し訳ございません。HP作成お疲れ様です。実はまだメールは送っておりません。7月2日の発表を楽しみにしようかと思っております。やはり7月2日の記念日のために楽しみをとっておくほうがいいかなと思っております(楽)
ちょうどあと1週間後ですね。とても楽しみにしております。

 読者の皆様へ
おはようございます。グーテンベルクです。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。最近仕事の都合と夏に控えている試験の都合で構想執筆がかなり遅れております。楽しみにしておられる皆様には大変ご迷惑をおかけしておりますがどうかご了承願います。なお、今夜か明日くらいに第15話が出来上がると思います。楽しみにしていただけましたら幸いです。ああ、一日が30時間だったらどんなにいいだろうかと思っております(笑)
...2005/06/25(Sat) 05:40 ID:IVkStUKc    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 おまけのコーナーです。

朔  「僕の目の前に亜紀が現れて・・・なにもかもが違って見えたんだ・・・朝の光も・・・雨上がりの雫も・・・星の空も・・・この街も・・・。亜紀が・・・廣瀬亜紀が・・・大好きです。」

亜紀 「朔と共有する時間・・・それは私の宝物です。これまでも・・・今も・・・そしてこれからも・・・。朔がいるから・・・私は・・・かすかな希望(ゆめ)でもあきらめません。」
...2005/06/25(Sat) 06:46 ID:IVkStUKc    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
グーテンベルク様
執筆お疲れ様です。
夏に試験を控えていらっしゃるとのことですが、実は私もそうなんですよ。試験勉強中にストーリーの構想が浮かんできたりして本当に困った状態です(苦笑)。そんなときはワープロに思いついたことをさっさと書き溜めて、また勉強に戻る日常ですね。新作の取材も兼ねて「赤い疑惑」や「ファイト」の録画を見るのが息抜きといったところでしょうか。
そんな訳で休みの日は喫茶店や図書館に篭って試験勉強をしています。今日もこれから出かけます。
...2005/06/25(Sat) 13:34 ID:7.BohKBo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 SATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。SATO様も夏に試験なのですね。お互いに頑張りましょう。私も勉強中に構想が浮かんできたりして・・・困るのやら嬉しいのやら・・・複雑ですね(笑)
お互いに構想や執筆、そして勉強も頑張っていきましょう。応援しております。
...2005/06/25(Sat) 21:25 ID:P6VJBDqA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ〜アナザー・ワールド〜
       (生きる喜び編)

     第15話 春の温もりの中で・・・

 1995年3月下旬。亜紀は自宅で1本の電話を待っていた。
亜紀 「電話・・・まだかな。」
綾子 「亜紀、そんなにソワソワしなくてもいい知らせが来るに決まっているわよ。朔君なら絶対に合格してると思うわ。」
亜紀の母、綾子は亜紀に微笑みかけた。
 今日は2月に行われた医師国家試験の合格発表の日である。朔が医師になることを決めたのは1987年。そして朔が医師になるより早く、亜紀は一命を取り留めることができたのだが、今なお彼を突き動かしているのは、もし亜紀が再び倒れるようなことがあっても必ず救ってみせるという強い思いである。そのことは、亜紀も綾子もよく知っていた。

 一方、厚生省の庁舎では・・・
朔は合格者番号が載っている掲示板に目を走らせていた。すると・・・
朔  「あった・・・。受かった・・・。」
自分の受験番号が掲示板に載っていることを知り、朔の顔は喜びで満ちていた。
?? 「今回も、合格か。おめでとう。」
背後からの声に振り向く朔。するとそこに立っていたのは亜紀の父親、真だった。
朔  「お、お父さん。今日はどうして・・・」
真  「前にも言ったが、人に会ったら挨拶しなさい。最近は挨拶できるようになったと思っていたのだがな。」
朔  「すみません・・・おはようございます。」
真  「おはよう。それと、合格おめでとう。早速亜紀に報告しないとな。」
真は嬉しそうな表情で祝福の言葉を朔にかけた。
朔  「ありがとうございます。」
真  「亜紀に知らせてくれないか。昨日からずっとソワソワしていたからな。」
朔  「はい。」

 廣瀬家にて・・・
突然鳴り響いた電話の受話器を取った亜紀
亜紀 「はい。廣瀬です・・・・・・あ、朔ちゃん!どうだった・・・・。合格!?おめでとう!よかったね・・・・うん・・・・うん・・・・私も嬉しいよ!・・・・うん・・・そしたら待っているからね。・・・・うん・・・・バイバイ。」
受話器を置いた亜紀は目一杯の笑顔で綾子に朔の合格を伝えた。
綾子 「さて、そしたら今夜は朔君の合格祝いをするわよ。」
亜紀 「うん。ありがとう。お母さん。」

列車の車内にて・・・
真  「本当に6年間・・・いや高校時代入れたら8年か・・・よく頑張ったな。朔君、君には本当に脱帽だよ。」
朔  「いえ。そんな。おれ・・・いや、僕だけの力じゃないです。家族や亜紀、そしてお父さん(真)お母さん(綾子)のおかげだと思っております。こちらこそ・・・本当にありがとうございます。」
真  「とんでもない。一番頑張ったのは朔君だ。」
朔  「一番頑張ったのは・・・亜紀じゃないでしょうか。やっぱり。」
朔と真は思い返していた。
 辛い闘病生活に耐えていた亜紀・・・死の恐怖に怯えていた亜紀・・・その中で現れたかすかな希望にしがみついた亜紀・・・骨髄移植後のリハビリに臨む亜紀・・・病院を出た時の嬉しさに溢れていた亜紀・・・
 一番頑張ったのは・・・亜紀であった。朔もそんな亜紀に支えられていたに違いないと思わずにはいれなかった。

 その日の夜・・・
廣瀬家では合格を祝う夕食に朔もよばれていた。
亜紀 「朔ちゃん・・・本当に頑張ったんだね。ありがとう・・・・好きよ・・・朔ちゃん。」
亜紀は自分のために見返りを求めない努力をしてきた朔に対して心から感謝していた。目の前に両親がいるのだが「好きよ」の言葉を抑えることができなかった。
朔  「一番頑張ったのは亜紀だよ。まちがいない。」
2人の会話を聞いていた真と綾子
真  「つまり、どっちも頑張ったってことだな。」
綾子 「そうよ。だから・・・今があると思うの。本当に感謝してるわよ。」
この日の夕食は 合格を祝う というよりも 努力を祝う夕食 に変わっていた。

       続く
...2005/06/25(Sat) 21:26 ID:P6VJBDqA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:にわかマニア
 物語の進行とともに登場人物も成長したのか,最近,どのスレからも「挨拶をしなさい」が登場しなくなって久しく,一抹の寂しさを感じていたのですが,感激した瞬間に「挨拶」を忘れるってところが,かえって微笑ましいですね。
 このシーンが今夏のグーテンベルクさんやSATOさんにも訪れることをお祈りいたします。
...2005/06/25(Sat) 21:39 ID:JRtvgAZw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
こんばんは。
HP作成の手を休めて、早速15話を読ませて頂きました。
話の流れから言って、試験には合格しているだろうとは思っていましたが、やはり合格は嬉しいものです。
実を言うと、私もある国家試験を毎年受けているのですが、まだ合格できていません。
だから、朔太郎くんが羨ましいですね。
そして、親の前で朔太郎くんに「好き」と言える亜紀さんも羨ましいですね。

さて、私のHPの方は、物語の内容は第2話まで完成しましたが、辞典のほうは、言葉を入力しただけで、意味の方は中々進んでいません。
でも、前にも書いたように、焦ってはいませんのでゆっくりやります。

あと、HPの開設は7月2日ですが、始めは「見たい」と希望した方にだけ、メールでHPのアドレスをお教えして、その方たちの意見を聞いた後に、ここでHPのアドレスを公開するかしないか判断したいと思います。

では、また次回のお話も楽しみにしています。


管理人さんへ
私がHPを作成している事や、そしてそのHPのアドレスをここで公開したいと書かせて頂きましたが、ご迷惑ではないでしょうか?
もし、ご迷惑でしたら、以後、その内容は書きませんので、連絡をして頂けたら嬉しいです。

それと、私のHPの「リンク」に、このファンサイトを載せますので、宜しくお願いします。
このファンサイトは「リンクフリー」だそうですが、念のためにお知らせします。

では、これで失礼いたします。
...2005/06/25(Sat) 22:28 ID:721f3u6k    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
  グーテンベルク様。
 こんばんは。「春の温もりの中で」感想。
両親の前で彼氏のことを「好き」と言える亜紀は凄いんだけど、それを言わせた朔はもっとも凄いですね。でも、超難関の国家試験に受かった朔の頑張りの根元は100%亜紀だから、やっぱり亜紀の方が凄いのか?二人の愛は更に深まる事でしょうね。
 *ちょっと話は遡りますが、高校時代って、付き合ってる彼女の「お父さん」って、な〜んかとても怖く感じてましたよね。
 続編、ゆっくりUPして下さい。「アナザー」ファン皆で、のんびり待ってます。夏の試験も頑張れ〜。 ゴン41でした。
...2005/06/25(Sat) 23:55 ID:KCsNeSCE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
試験勉強でお忙しい中の執筆、お疲れ様です。
今回もしっかりと拝読させていただきました。
とうとう朔が進路を決めましたね。これから更なる困難が待ち受けているかとは思いますが、今度は朔を亜紀が支えていくことでしょう。もちろん、亜紀を朔が支えることも・・・・・・。
私の方も、朔の進路決定に向けての段階に入っていきます。試験勉強の合間の気分転換の一環になれるようなものにしていけたらと思います。
これからもお互いに頑張りましょう。
...2005/06/26(Sun) 00:52 ID:7mCvsFBE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:朔五郎
グーテンベルクさま
朔もいよいよ医師としての一歩を踏み出すのですね。
頑張れ朔。
グーテンベルクさまも頑張ってください。
...2005/06/27(Mon) 00:01 ID:EgPBAzco    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:北のおじさん
グーテンベルク様。

朔ちゃん、頑張りましたね。
これからは一人前の医師となり、周りの人たちのために働くのでしょうか。
亜紀とのゴールも見えてきたような気がします。
ゴールまでまだまだエピソードがあると思いますが、読者として楽しみにしています。
グーテンベルクさんも試験を控えているとの事、お忙しい中とは思いますが、頑張って下さい。
...2005/06/27(Mon) 00:14 ID:J2/IsRdY    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
こんにちは。
下の方に落ちてきてしまったので、上げておきます。

HP作成は順調です。HPの名前はシンプルに
「朔太郎と亜紀の部屋」
にしました。

では、お勉強、頑張って下さい。
...2005/06/29(Wed) 21:56 ID:M8TfgJ8A    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 にわかマニア様へ
こんばんは、グーテンベルクです。返事が遅くなりまして申し訳ございませんでした。そして、今回も読んでいただきましてありがとうございます。第15話では久しぶりに真の定番のセリフが出てきました。朔と真の挨拶はやはりこれかなと思っております(笑)。
 夏の試験、頑張ります。応援のメッセージにとても嬉しい気分になりました(感謝)ありがとうございます。これから執筆のペースが遅くなりますが、また読んでいただけましたら幸いです。

 美也様へ
こんばんは、グーテンベルクです。返事が遅くなりましたことをお詫び申しあげます。美也様も国家試験に臨まれているとのことで、私も応援させていただきます。ガンバレ!美也さん!
 物語の方も読んでいただきましてありがとうございます。朔と亜紀がゴールイン?するのもそう遠くなさそうな様子ですね。多忙のため物語の構想・執筆が遅くなっておりますが、また読んでいただけましたら幸いです。
 さて、明日はいよいよ「朔太郎と亜紀の部屋」の誕生日ですね。ネーミングのセンスもとてもいいと思いました。とても楽しみです。明日が来るのが待ち遠しいです。試験の勉強も含めてお互いに頑張っていきましょう。

 ゴン41様へ
こんばんは、グーテンベルクです。返事が遅くなりまして申し訳ございません。今回の物語は朔の合格を通じてお互いの努力を分かち合うという内容でした。凄いのは朔と亜紀も同じくらいかもしれませんね。読んでいただきましてありがとうございます。
 付き合っている彼女のお父さんを怖く感じる・・・私が今まさにそうなのです。近いうちに6年間付き合ってきた恋人の両親に挨拶に行く予定なのですが・・・不安でいっぱいです(゜-゜)
うまくいくといいのですが・・・
 さて、物語の方はしばらくスローペースになりますが続きを楽しみにしていただけましたら幸いです。

 
...2005/07/01(Fri) 18:37 ID:y8yPwusk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。返事が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。朔は進路を決めてこれから多忙な研修医時代へと突入しますが、そんな朔を亜紀は支えていくに違いないでしょう。読んでいただきましてありがとうございます。
 たー坊様の物語の方もこれから朔に、そして亜紀にも試練が待っているようですが、彼らは遠くはなれていても心でつながっていそうですね。これから読んでみようと思います。お互いに執筆がんばりましょう。

 朔五郎へ
こんばんは、グーテンベルクです。返事が遅くなりまして申し訳ございません。進路を決めた朔はこれから多忙な日々が待っているのですが、亜紀はそんな朔を助け、また朔も亜紀を支え続けるでしょう。
読んでいただきましたこと、それと励みになるメッセージをありがとうございます。これからもペースダウンはしますが頑張ります。これからも執筆者同士頑張りましょう。

 北のおじさん様へ
こんばんは、グーテンベルクです。返事が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。朔も亜紀も頑張りました。そして医師の資格を取得した朔はこれから多忙な日々を送ることになりますが、これからの2年間は彼にとって、そして亜紀にとっても大きな変化があります。続きを楽しみにしていただけましたら幸いです。ありがとうございました。
...2005/07/01(Fri) 18:51 ID:y8yPwusk    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Netta
ドラマ開始より1年たちますね。
しっかり充電してすばらしい作品を仕上げてくださいね。

>美也様
HP拝見したいと思います。
...2005/07/03(Sun) 20:00 ID:0PKz.vy2    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
14話、15話、特別編とテストが期末、実力とあって読んでいなかった分を読みました。一番、印象に残ったのは15話です。これからも、頑張ってください。
...2005/07/04(Mon) 21:57 ID:g126KvXw    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 Netta様へ
こんばんは、グーテンベルクです。励ましのメッセージをありがとうございます。返事がおそくなりまして申し訳ございません。ドラマがはじまって早くも1年。時の流れの速さを感じますね。このドラマがいつまでも色あせずに心の中にあることは凄いことだと思いました。
 私の方はまだまだ多忙な日々が続いており第十六話の完成はまだ先になりそうですが、今後を楽しみにしていただけましたら幸いです。

 Gets様へ
こんばんは、グーテンベルクです。試験の方大変お疲れ様でした。そして、物語を読んでいただきましてありがとうございます。ここ2週間、多忙な状態が続いており物語の執筆がストップしている状態です。次の物語の掲載までまだ時間がかかりそうですが、楽しみにしていただけましたら幸いです。

 読者の皆様へ
こんばんは、グーテンベルクです。いつもアナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。ここ2週間非常に多忙な状態が続いており、現在執筆活動を休止させていただいております。読者の皆様をお待たせしますこと、そしてご迷惑をおかけしますことをお詫びもうしあげます。
 そして、これからもアナザー・ワールドを楽しみにしていただけましたら幸いです。
 
...2005/07/07(Thu) 20:40 ID:Kwix3cVM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
世界の中心で愛をさけぶ 〜アナザー・ワールド〜
       (特 別 編)

      星降る夜に会いましょう

 1995年7月7日の夜、亜紀は外へと出かけた。港へと向かって・・・。
4月に恋人の朔は研修医になり忙しさも今まで以上となったこともあり、亜紀はかれこれ1ヶ月以上も朔と会えないでいた。7月2日の亜紀の誕生日も数分間の電話での会話しかできなかった。
亜紀 「寂しいよ・・・会いたいよ・・・。朔・・・。」
星の空のもと亜紀はそうつぶやいた。

一方朔はこの日たまたま仕事が早めに終わり亜紀の家へと辿りついた。
朔  「あの、亜紀は・・・。」
真  「30分くらい前に散歩に出かけた。君に会えるかもしれないってな。どこまで行ったかは言わずに行ってしまってな・・・。」
朔  「そうですか、ありがとうございます。」
朔は自転車をとばした。

亜紀はしばらくして夜の防波堤にたどり着いた。
空を見上げると夏の夜空を飾る天の川が姿を見せていた。
亜紀 「ここに・・・いるわけないよね・・・。朔・・・。」
亜紀が朔に告白した防波堤で座り込む亜紀。涙が頬をすべり落ちる。

 すると・・・
亜紀に駆け寄る足音が聞こえてきた。
朔  「亜紀ー!亜紀!」
亜紀 「朔ちゃん?」
朔は亜紀の前で立ち止まった。
朔  「亜紀、夜に1人でこんなとこまで来たら危ないだろ。」
亜紀は黙って朔を見つめていたが、ついに涙を流してしまった。
そして朔に抱きついた。朔も亜紀の背中に手を回した。
亜紀 「朔ちゃんのバカ・・・私・・・前にもらったテープ何度も聞いたり・・・録音しておいた電話の声を聞いたり・・・寂しかったのよ。」
朔  「ごめんな、亜紀。俺も・・・ずっと・・・会いたかった。」
亜紀 「朔・・・大好き・・・。」
朔  「亜紀、俺もだよ・・・。」

星空の下、2人はしばらく抱き合っていた。


      終わり
...2005/07/07(Thu) 21:53 ID:Kwix3cVM    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:Gets
ああ、これはVerygood。これからも、無理をせずにがんばってください。
...2005/07/07(Thu) 22:19 ID:I51TED4c    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:電車男
最高
...2005/07/07(Thu) 23:15 ID:c0ZYAPRA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:電車男
今夜は、七夕ですね。これからも朔と亜紀が永遠に幸せでありますよう満天の星空に願いを懸けてます。
...2005/07/07(Thu) 23:23 ID:c0ZYAPRA    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
グーテンベルク様。
 こんばんは。短編の「特別編」ジーンときました。タイトルが亜紀の言葉の様で切なくなるのと同時に癒されました。

<彼女の父上にご挨拶>一大イベントもしまだなら頑張って下さい。今迄の物語や、アナザーファンに対してのレスを見る限り、とても思いやりのある方だと思います。グーテンベルクさんならきっと大丈夫ですよ。やっぱり大切なのは「思いやり」ですね。特に愛する人へとか、両親や、回りの人だとか。初対面でそこまではなかなか解らないものですけど。健闘を祈ります。 
...2005/07/10(Sun) 01:53 ID:Rrbbz/qo    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:にわかマニア
 九州・西日本の皆さん
 3月の地震に続き,今度は大雨で被害続出のようですね。心からお見舞い申し上げます。
...2005/07/10(Sun) 17:56 ID:2KgPBHqg    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
こんばんは。
特別編、読ませて頂きました。
忙しいとはいえ、近くに居ても会えないのは本当につらい事ですよね。

今、物語の中は1995年ですが、この年の3月に大事件がありましたね。
朔太郎さんは東京にいましたが、特別編を見る限り、事件には巻き込まれなかったようですね。
本当によかったです。
実を言うと、この年、私は東京に居ました。
もしかしたら、私の住んでいたアパートの近くに朔太郎さんが居たかも・・・
…な訳ないですね(笑)
もしそうなら良かったのにな、なんて思ってしまいました。

では、次回のお話楽しみにしています。
「ご両親への挨拶」頑張ってください。
...2005/07/11(Mon) 22:05 ID:il/17eDw <URL>   

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
美也さま
今晩は。1995年といえば、あの事件や震災がありました。10年たった今年になって、あの事件を思い出させるテロ事件が起こってしまいました。テロリストたちは、警戒態勢の裏をかくようにまんまと事件を起こしたわけですが、本当にイヤな世の中になったものです。
...2005/07/11(Mon) 23:31 ID:r/voG2wg    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 Gets様へ
おはようございます。グーテンベルクです。今回は短めの特別編でしたが読んでいただきましてありがとうございます。しばらくの間本編ストーリーのアップが難しいのですが、次の物語を楽しみにしていただけましたら幸いです。

 電車男様へ
はじめまして、おはようございます。グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。ドラマの開始から一年が経ち、再び夏がやってきました。七夕の夜ならこういった展開もありかかな?と思いながら執筆いたしました。評価していただきまして嬉しいです。
 中々次の物語の執筆に移れませんが、次の物語をたのしみにしていただけましたら幸いです。

 ゴン41様へ
おはようございます。グーテンベルクです。短い特別編でしたが読んでいただきましてありがとうございます。タイトル名では「天の川に祈る」か「星降る夜に会いましょう」の二つで迷いましたが、後者にしてよかったと思っております。
 私の一大イベントですが、実はまだなのです。仕事が忙しく中々時間がとれないため、来月くらいになりそうです。でもゴン41様のメッセージを読ませていただきまして勇気が出てきました。本当にありがとうございます。

 にわかマニア様へ
おはようございます、グーテンベルクです。大雨災害が各地で起こっておりますが、心配していただきましてありがとうございます。近年の雷雲を解析してみると、同じ場所で次々と発生した積乱雲が同じところに流れ込み豪雨災害に発展するケースが多発しているようです。時間帯も夜中から朝にかけて起こりやすいので怖いですね。おまけに予測も困難なため早目の準備は欠かせません。自然の力には恐れ入ります。

 美也様へ
おはようございます。グーテンベルクです。特別編を読んでいただきましてありがとうございます。中々会えないからこそ会える時間を大切にする2人でした。
 私も最近多忙で恋人にずっと会ってないため心配になったりしております。そのためご両親への挨拶もまだできないでいます。でも絶対に頑張ってOKを貰います。応援ありがとうございます。
 1995年3月ははっきりと記憶に残っております。あれから10年が経ちましたがいまだに多くのテロが絶えないのが残念です。

 SATO様へ
おはようございます、グーテンベルクです。震災に続いてあの事件、そしてそれ以降も各地で絶えない争い。夕妃様の書き込みにもありましたがお互いの正義のために争う、目的は同じなのに犠牲者がでてしまう、本当にやりきれないですね。
...2005/07/14(Thu) 05:26 ID:Vxs0wUnU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:電車男
こんにちわ、グーテンベルク様。メッセージ有り難うございました。今、仕事が終わり自宅から返事を書いています。いつもあなたのファンタジックなストーリーを楽しみにしています。私は福岡市近郊に住んでいます。今までこんなにドラマを見て凄く切ない気分になったのは初めてです。朔と亜紀が青春の1ページを駆け抜けたロケ地松崎町を見て廻りたいと思うのですが、何せ、福岡からは遠いし、一人では気が引けるし、悩んでいます。これからも宜しくお願いします。
...2005/07/14(Thu) 18:14 ID:lZHag206    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。たー坊です。
遅ればせながら、今回の特別編を拝読させていただきました。
やはり、朔は亜紀を多少ほったらかしにしてしまうのは仕方のないことなのでしょうか、私の方でも以前書いたのですが、そういったところは朔の猪突猛進の悪い面が出た時なのでしょうね。
ご多忙と思いますが、これからもお互いに頑張りましょう。
...2005/07/14(Thu) 19:34 ID:nhYPuf.Y    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:ゴン41
  グーテンベルク様。
おはようございます。「星降る夜に会いましょう」タイトル迷われてたのですね。このストーリーに対する思い入れの深さが伝わりました。このタイトルにしてもらって良かった。実はこのタイトル私自身とても好きになってしまいました。何故なのか解らないのですが、今迄のザ・グーテンベルクズストーリーの中のタイトルで。亜紀の切ない朔への気持ちが込められているようで。
前に私に予告していただいた”今度は夢島で星の世界に触れる”という物語、楽しみです。やはり”夢島””防波堤””あじさいの丘”この最強3ポイントはアナザーファンにはたまりませんので。ゆっくりで結構ですのでいつかUPしてくださいね。
 
 <一大イベント>
絶対に頑張って下さい。もし万が一ダメなら2回目お願いに行けばいい。それもダメなら3回目。私にはそれが出来ませんでした。大きな年齢差等のいろいろな障害があり、諦めてしまいました。別れて3年になりますが今も後悔してます。私事ですみませんでした。こんな事、人に伝えたのは初めてです。
ガンバレ
...2005/07/16(Sat) 05:18 ID:RENl0E2g    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
このストーリーとは無関係ですが、ゴン41様とグーテンベルク様のやり取りが「電車男」を思わせるようで(ちょっとシチュエーションは違いますが)、微笑ましいですね。
...2005/07/16(Sat) 09:38 ID:IyUHLXoE    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:SATO
下に落ちてきたので上げます。
グーテンベルク様、試験勉強はいかがでしょうか?
試験を乗り切って思う存分ストーリーを書けるようになる日を楽しみに、お互いに頑張りましょう。
...2005/07/22(Fri) 00:15 ID:xhGR8J7E    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
お疲れ様です。
お互いに色々と大変ですが、頑張っていきましょう。
...2005/07/22(Fri) 15:42 ID:hFmO/2f6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。特別編を読んでいただきましてありがとうございます。亜紀をほったらかしの朔。ここまで一生懸命になれるのも亜紀が白血病に倒れて以来、心に熱く燃える気持ちが今も変わらないからでしょう。今回は亜紀への思いの強さが逆に亜紀に寂しい思いをさせたようですけど。お互いに大変ですがこれからもお互いに頑張りましょう。

 ゴン41様へ
こんばんは、グーテンベルクです。タイトル名、気に入ってもらえて大変光栄です(嬉)いつか訪れる夢島の夜の世界のタイトルも今回のタイトルに負けないくらいのものを考えたいです。そしてこれからもアナザー・ワールドを楽しみにしていただけましたら幸いです。
 一大イベントですが、試験が終わる8月下旬以降になりそうです。緊張しますがダメでも何度でもお願いに行こうと思います。アドバイスしていただきまして本当にありがとうございました。勇気が出てきました。

 SATO様へ
こんばんは、グーテンベルクです。徐々に沈没してゆくアナザー・ワールドを引き上げていただきましてありがとうございます。現在試験勉強の方も順調に進んでおります。試験まであと1月を切りましたのでラストスパート状態です。今頑張ったら後で思う存分執筆できる!と自分に言い聞かせております。お互いに頑張りましょう!
 
...2005/07/25(Mon) 20:20 ID:tuneEm2Y    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:KAZU
はじめまして、KAZUと申します。
私は、「世界の中心で愛をさけぶ」最初に見たのが映画でした。周りからテレビは面白くないと言われ見ていませんでした。再放送は妻が見て絶賛して毎日泣いてるよと言われて、一気にDVDをレンタルして見て一人で泣いていました。それからは、日々「世界の中心で愛をさけぶ」の事ばかり考えるようになり、このサイトを発見するに至りました。グーテンベルク様のアナザー・ワールドをDVD同様に一気に読み、感動してしまいました。忙しい中大変でしょうが頑張って下さい(^^♪
...2005/08/01(Mon) 21:26 ID:EhUxHIS6    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:美也(みや)
こんばんは。
かなり下の方に下がってきたので、上げておきます。

しかし、グーテンベルクさんが次のお話を書かれる前に、このスレッドがいっぱいになってしまうかもしれませんね・・・。
でも、そうなっても、グーテンベルクさんのお話を皆さん待っていますから、今は試験に集中して下さい。
私もHP作りながら待っています。
試験が終わったら、私のHPにも来てください。

では、試験、頑張ってください。
...2005/08/01(Mon) 21:35 ID:8GobAIno <URL>   

             Re: アナザー・ワールド2  Name:たー坊
美也様が一度は上げて下さったのですが、最近、書き込みが多いせいか、再び下がってしまったので、上げておきます。

試験勉強で忙しいと思いますが、これからもお互いに頑張っていきましょう。
...2005/08/03(Wed) 20:50 ID:xO6hMlcU    

             Re: アナザー・ワールド2  Name:グーテンベルク
 KAZU様へ
こんばんは、はじめまして。グーテンベルクです。アナザー・ワールドを読んでいただきましてありがとうございます。執筆者にとって最高の喜びです(感謝)。私もドラマを見てからしばらくの間は「世界の中心で愛をさけぶ」のことが頭から離れませんでした。命の大切さ、時の流れ、生と死、いろいろな意味で考えさせられました。そういった意味でも素晴らしいドラマであったと思っております。現在一ヶ月ほど執筆を休んでおりますが、早く続きを書きたいと思っております。これからも楽しみにしていただけましたら幸いです。

 美也様へ
こんばんは、グーテンベルクです。沈みかけていたアナザー・ワールドを救っていただきましてありがとうございます(感謝)。ついにこのスレットもこれでコンプリートしてパート3へと進みますが、これからも楽しみにしていただけましたら幸いです。
なお、8月下旬頃までは試験勉強と多忙な仕事に追われてなかなか次のストーリーを書けないでいますが何卒ご了承願います。試験が終わりましたら美也様のHPにも久々におじゃましようかと思っております。これからもよろしくお願いします。

 たー坊様へ
こんばんは、グーテンベルクです。アナザー・ワールドを救助していただきましてありがとうございます(感謝)。最近仕事と試験勉強に追われて中々執筆が出来ないでいますがこれからも楽しみにしていただけましたら幸いです。また、最近はたー坊様の素晴らしい作品を読めずにいますが、試験が終わってからじっくりと読ませていただこうと思っております。これからもお互いに頑張っていきましょう。ありがとうございました。

 読者の皆様へ
こんばんは、グーテンベルクです。早いものでこの「アナザー・ワールド(パート2)」はこれでコンプリートいたしました。読者の皆様に感謝いたしております(嬉)。ここ約1ヶ月は多忙のため執筆をお休みさせていただいており、本当に申し訳ございません。試験が終わり次第執筆を再開する予定です。これからもよろしくお願いいたします。


    それではパート3でお会いしましょう。


      グーテンベルク・リヒター
  
...2005/08/03(Wed) 22:51 ID:FIMFygwE    

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