Name：ダメ人間
| | 私は年末の再放送で思わずはまってしまったものです。
で、ドラマがあまりにも素晴しかったので映画版はどうしようか迷ったのですが
結局観ました。しかし少しも感動できませんでした。
ドラマを先に観たのである程度は（感動しないという事を）予想していたのですが、まさかこれ程感動しないとは・・という感じです。
私にとって何故ドラマは感動したかといえばテーマに「死生観」があったからです。
しかし映画版は？と自ら尋ねても答えがありません。
私は固定観念にとらわれがちな人間なのでドラマを先に観てそれに感動してしまったために
ドラマが判断基準になってしまい、そのために映画版を正しく見れていない部分があると思います。
ただ、それを考慮に入れても映画版の何処にテーマがあるのか、
もっと言うと何処に皆が感動したのか。さっぱり分かりません。
例え「流行」というのがあるにしてもあれだけの人が観たのなら何処かにその理由があると思うのですが。
ここの掲示板に来られる方々は映画もドラマも良いですよ、という人も多いと思うので質問します。
何なんでしょう？映画版のテーマって？
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...2005/01/06(Thu) 03:10 ID:AOYYOH5s
Re: 映画版のテーマって？ Name：にわかマニア
| | どちらかと言えばドラマ派の私ですが，今回は映画の弁護ということで・・・
まず，ご自身，感動の理由として，次のように述べておいでです。
＞何故ドラマは感動したかといえばテーマに「死生観」があったからです。
この死生観というテーマは，映画にも登場してきます。しかも，ドラマよりも早く，序盤，墓を暴く場面で，｢死んだら愛も終わりか｣という鋭い問題提起をしています。このやりとりを引き出すために，原作やドラマと設定を変えて，亜紀も墓暴きの共犯者にされていると言ってもいいくらいです。
映画のテーマといえば，他にも，冒頭と夢島のシーンで，朔太郎という名前の由来は何とか話せても，萩原朔太郎の代表作を知らないというところから，｢自分探し｣も｢もう一つのテーマ｣であることが暗示されています。このあたり，映画もまた，原作のメッセージを踏まえた作りになっています。
ただ，１クール全７〜８時間の連ドラと比べると，映画の持ち時間は２時間しかないため，説明不足で充分に展開しきれていない部分があるのが残念といえば残念なのですが，早いテンポゆえのキレの良さが映画ファンの人たちにとっては魅力のようです。
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...2005/01/06(Thu) 03:27 ID:uDlfHfJY
Re: 映画版のテーマって？ Name：ダメ人間
| | レスを頂いてもう一度考えてみましたが確かに「死生観」というのは後半のシゲじいが大沢サクに語る場面にありましたね。
>｢死んだら愛も終わりか｣という鋭い問題提起をしています。
うーん、私はあれを「純愛」のことをいってるんだと思いましたがどうなんでしょう。
ただ、今自分で書いていて、「あ、純愛っていうテーマはあったか」とは思いました。
＞｢自分探し｣も｢もう一つのテーマ｣であることが暗示されています
自分としてはこれがテーマと言われて一番しっくり来ました。
最後にウルルで骨を撒いた事などは純愛とともに自分探しのテーマの答えになっていますね。
テープと共に亜紀との思い出を巡っていったのもそれでしょう。
テーマの存在の確認は出来ましたがやはり「自分探し」「純愛」に比べて「死生観」というのはちょっと弱いかな、という気がします。
原作者もhttp://books.yahoo.co.jp/featured/interview/20040407katayama/01.html で言ってますし。
ただ原作通りかどうか、で言えばドラマもたくさん違うところがあるでしょうし、活字とは違うメディアで表現する時点で原作通り（または原作通りのテーマ）が良いかどうかはまた別問題ですね。
私の質問は「映画版のテーマは何処か？」という事ですから。
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...2005/01/06(Thu) 12:54 ID:AOYYOH5s
Re: 映画版のテーマって？ Name：にわかマニア
| | あくまでも読者や視聴者それぞれが行なうべき解釈を誘導するといけませんので，結論は留保しておきますが，｢死んだら愛も終わりか｣という問いかけの時のまま最後の結論に到達したか，そこを出発点にしながらも｢正−反−合｣の弁証法的に得られる別の着地点に到達したかはともかく，あの問いかけは最後のテープや散骨へとつながっています。
純愛を素材(表テーマ)としながら，実は自分探しというのが裏テーマになっているということも含めて，｢謎解き・世界の中心で愛をさけぶ｣のスレでかなり議論を重ねてきていますので，ご参考までにご覧頂ければと思います。
騰徳さん，この方を｢謎解き｣のスレにご招待してもよろしいですか。
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...2005/01/06(Thu) 21:49 ID:uDlfHfJY
Re: 映画版のテーマって？ Name：Tak
| | 単刀直入に映画版のテーマを述べると、「偶然が結びつける運命のようなもの」です。これは、映画版の原作本『指先の花』４頁で行定監督がおっしゃってます。私も映画を観て、何がテーマなのか分かりませんでしたが、映画原作本を読んでようやく理解できました。
ここから余談になりますが、どうしても映画派・ドラマ派と分かれてしまいますけど、にわかマニアさんが書かれているように、映画版は２時間ほどでストーリーを展開しなければならず、ドラマのような詳細さを求めるのは酷な気がします。しかし、映像美などの視覚や聴覚は、映画でしか味わえない醍醐味があると思います。ストーリーは勿論ですけども、背景の景色やＢＧＭに視点を変えて映画版を見られると、また違った印象になりますよ。
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...2005/01/06(Thu) 23:48 ID:.0rffVxE
Re: 映画版のテーマって？ Name：8月の蛍
| | 映画版のテーマって難しいですね。ドラマの死生観は一番分かりやすいです。ドラマと原作の死生観アキの存在をサクの中に感じることが出来た。だから散骨できた訳です。厳密に言うとドラマはサクの人生の糧として、原作はサク自身にアキが存在するという違いがあります。
では映画版ではどうでしょうか？
私は映画館で観ているときは純愛がテーマだと思っていましたがＤＶＤを観て映画も死生観をテーマにしていると思えるようになりました。正直言って映画の場合純愛が全面に打ち出されており、時間的なこともあって多くがカットされてしまっていると思います。
空港のロビーでアキがいったことの意味、最後のテープにこめられたこと、重ジイのいった後片付けの意味、律子の存在、サクが何を理解して散骨しアキの死を受け入れることが出来たのか？を考えていくと映画版の死生観が見えてくるように思います。
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...2005/01/06(Thu) 23:59 ID:QE67W3Rg
Re: 映画版のテーマって？ Name：窓
| | 久しぶりに書き込ませてください。
このドラマは、原作→映画を元とし、更に発展させて成立しているのですから、一層すばらしい作品になってるのは当然だと思います。
言い換えれば、あの映画がなければこのドラマも全く違ったものになっていたのは確かでしょう。映画もドラマも、実はそれだけ原作とは乖離していると私も思っています。
因みに私は（本編では、10、11話、特別編しか見てませんでした）、やっとドラマのＤＶＤを手に入れ、今になって初めて一話から順に見ているところですが、思っていた以上の完成度の高さに、奮えるほど感動してます。
やはり目に狂いは無かった・・・。
（今頃何を・・と言わないで下さい。でもこれでやっと皆さんの話題についていけます。ホッ（爆））
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...2005/01/07(Fri) 00:31 ID:yDGIzl1.
Re: 映画版のテーマって？ Name：ダメ人間
| | 私の当初の疑問は「何処にテーマがあるのか」という、その存在自体が分からなかったのですが皆さんのレスを読んでその存在の確認はできました。それどころかTakさんが製作者の言葉を紹介してくださってますしね。ありがとうございました。
それぞれのテーマの意味はまた考えてみようと思います
ところで余談でTakさんが仰っていた映画の映像ですが、これはですね、私には大林宣彦に見えちゃってどうも・・特に夢島のホテルの中はもうそのものだったような気がします。亜紀と今のサクが抱き合うファンタジーなところとかもそんな感じです。亜紀がサクを待ち伏せしてた場所なんかも尾道チックというか・・・公式ページを見たら瀬戸内海をイメージしたとありますからやっぱり意識してたんじゃないのかなー。もしかして映画ファンの間では常識ですか？
他の映画監督の手法を意識するのはそんなに悪いこととは思いません。影響されるというのは十分有り得るでしょう。もう私、大林作品に影響されたのを前提で書いちゃってますが。
ただドラマに感動してから映画を観た私としてはあの物語ファンタジーっぽさが受け付けられないみたいです。
窓さんの仰る「映画が無ければドラマは・・」というのは良く分かります。
それだけに本放送時はコマーシャル的なものを感じて鼻にも掛けてなかったぐらいですから。
ただ、まだ捨てていなかった当時のＴＶぴあを読み返してみたんですがビックリするぐらい取り上げられていませんねー。
私のようなヒネクレ者の批判を恐れて敢えて宣伝しなかったんじゃないかと思うぐらい。
というかあの頃はＴＶ雑誌もオリンピック一色ですね。
余談で長文、失礼いたしました
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...2005/01/07(Fri) 18:30 ID:9wHazkC2
Re: 映画版のテーマって？ Name：Ｔａｋ
| | 少しはお役に立てて光栄です。当サイトの管理人さんも「映画について」のページで映画版のテーマに触れられてました。
私は、大林監督の作品を見たことがないので、比較した意見を言えませんが、映像美は監督さんよりも“撮影”の亡き篠田さんの力が大きいと思います。篠田さんの遺作になったセカチュー同様に、岩井俊二監督の「Love Letter」という映画も好きです。この映画の助監督を行定さん、撮影を篠田さんが務められたそうですが、両作品で共通して私に何か感じさせるものがあったのかもしれません。
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...2005/01/08(Sat) 18:54 ID:8t5x8zBA
Re: 映画版のテーマって？ Name：にわかマニア
...2005/01/13(Thu) 06:58 ID:Jvnxuqoc