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過去ログNo1
白血病について・・・。  Name:en
はじめまして。
ちょっと白血病についてわからないことがあったので、質問したいと思います。
この「世界の中で、愛をさけぶ」(原作)の時代の時、白血病の治療法で、骨髄移植は可能だったのでしょうか?
医学関係に詳しくないものですからわからなくて・・・。
この時代の治療法は少なかったのですか・・・?
よければ教えてください。
...2004/12/29(Wed) 04:58 ID:MiC.eICw    

             Re: 白血病について・・・。  Name:en
すみません、タイトルの「中心」を間違えて「中」とかいてしまいました。
...2004/12/29(Wed) 04:59 ID:MiC.eICw    

             Re: 白血病について・・・。  Name:にわかマニア
 医療関係者の皆さんからの詳しい説明までの「つなぎ」ですが・・・
 骨髄移植による治療法の研究は古くから行なわれており,Mathe(フランス)が1958年のユーゴの原子炉事故による被曝者に骨髄を移植したという記録が残っています。
 また,Thomas(合衆国)も動物実験を積み重ね,1964年に現在の移植方法の原型を確立し,1975年にそれまでの成果を報告,1990年にノーベル賞を受けています。
 ということで,海外に渡って先進的な研究機関の治療を受ければ,1980年代であっても骨髄移植を受けられたかもしれません。
...2004/12/29(Wed) 07:38 ID:xaoTDHzE    

             Re: 白血病について・・・。  Name:clice
enさんへ
上記のにわかマニアさんの説明にある米国のトーマス氏によって確立された骨髄移植の成果をうけて、日本でも1975年から名古屋大学・金沢大学・大阪府立成人病センターによって始まっていますが、再発・感染症・GVDH(移植片対宿主病)による対策が進んだ80年代後半から移植の成績は急速に進んだようです。再発に対してはそれまでの症状が進んでからではなく、寛解期と呼ばれる白血病細胞の少ない状態で行なう事で、感染症に対しては無菌室により菌の感染を抑える事と、薬により体内の消化管内の菌を抑える事で、GVHDは移植した健康な人の骨髄が作り出す白血球が、移植を受けた人の身体を敵と考え攻撃する事により、いろいろな症状を引き起こす事ですが、これについては骨髄抑制をしない免疫抑制剤を使用する事によって、それぞれの問題の対策が取られるようになったからのようです。
亜紀が発病した1987年当時でも国内の実績のある医療機関で、適合するドナーによって骨髄の提供が受けられれば、骨髄移植による治療と生還は可能でした。ただその病院が少なかったことや、血縁者以外に適合者を見つけることが極めて困難だった為、まだ一般的ではなかったように思います。
英国では1976年、米国では1986年にそれぞれ骨髄バンクの組織がスタートしていましたが、日本ではまだそのようなものはなく、そのことを多くの人に認知してもらいたいと立ちあがった、骨髄移植により生還した女性とそれを支援した医師たちの尽力によって、1989年10月に東海骨髄バンクが設立され、その活動が日本骨髄バンク設立への大きな流になっていきました。
骨髄の移植という事だけに限れば、当時も現在も適合するドナーが見つかるかどうかが、患者さんの治療にとってもっとも重要な事であることは変わりがないように思いました。
...2004/12/29(Wed) 09:31 ID:xtiW1LvY    

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